父親が出張でコチラに来たので、一緒に飲むことになった。
父娘水入らずで飲むのは、何気に帰国して初めてだったりする。
毎月、仕事で一度は東京に来ているハズなのに、
最近は相方のことを気にして、あまり「2人で飲みに行こう」と誘ってもらえなくなったのが、
ちょっと寂しい娘だったりするんだよ、おとーさん。
だから、喜んでお店探し!
たまには新規開拓でもしようかなー・・・と思ってみても、
やっぱり父親が東京で気に入ってる、馴染みのお店を選んでしまった。
向ったのは、大森の 仲志満 さん。
カウンターに腰を下ろして、まずは小ビールをキューっと。
“最近どうなのー”なんて近状報告しながら、こうして肩を並べるのは、ほんと久しぶり。
メニューを見つつ、何が食べたいか聞くと、「前に食べた緑色のスープみたいな・・・」と言う父親。
はいはいはい、すっぽんとアボカドのスープ ね!仲志満さんの名物料理!
と言っていたら、「すみません・・・今日はすっぽんが無くて・・・」と大将。
それは残念~。
でも、他にも美味しそうなのが、いっぱいあるから♪
まずは、お刺身の盛り合わせをいただく。
鮑 鰹焼き霜 秋刀魚酢〆 鯛 馬刺しヅケ の6種類は、
この日のメニューに載ってるお刺身全種類なのだ。
鮑がわらか~い!
鯛の歯ごたえも最高。
そして、日本酒は最初は冷たいので 片野桜 無濾過生原酒 山廃純米
「これは大阪のでね~」 なんて話しをしていたら、
(冷蔵庫を指差して)あそこにある日本酒、もうだいたい知ってるの?! と、なぜかビックリされる。。
今更ビックリせんでもええがや。
あんたの娘は、こう育ったんやよー。
と、名古屋弁ではないけど、そう言ったら、なぜか嬉しそう。
悲しまれないだけマシ?!
合鴨土佐酢煮
これも、よく見かけるメニューで、とっても美味しい~。
やっぱし出汁がキチっと作られてる。鴨の風味が口いっぱいに広がって・・・また日本酒が欲しくなる。
次からはお燗で 天遊琳 純米酒 を。
やんわ~りと温めてくれた。
お刺身にも良くあうなぁ。
仲志満さんは、相変わらず大将が一人でやっているけど、
中盤、お店がほぼ満席状態になっても、テキパキとこなしているからスゴイ。
お料理も良いタイミングで出してくれる。
時鮭の酒粕漬け はイイ~香り。
じっくりじっくり焼いてくれたので、脂っぽ過ぎず。
ちなみに、通常の自分は最初は飲むペースがゆっくりなのだけど、徐々に早くなっていく。
中盤以降は「徳利空になるのが、はやっ!!」と、よく言われるけど、これも父親譲りなのかも(汗)。
この辺りから、すぐに一合が空になっちゃうよ~~。
でも、「さっきのは、味どうだった? 好み?苦手?」などと、
日本酒一本ずつ感想を聞いてみたりして、私も反応を楽しむ。
そうそう、父親は甘いのが苦手で、キリっとキレの良いのが好きなんだった。
睡龍 生もと なんかはどうかな~。
あっちんちんにつけてくれたけど、「これもイイね~」と。
でも、還暦越した父親自ら言うのは、
「美味しいとは思うんだけど、味の違いとかは、よーわからんのだわ。甘い、辛いくらいしか。」
戦後すぐの、醸造アルコールがたんまり入ったお酒で頭が痛くなっていた団塊の世代だから、
父親の “良い酒か悪い酒か” の基準は “翌日、頭に残るか残らんか” 。
たとえ鑑定会で金賞取ろうが、ブランド名で高級なお酒だろうが、
頭が痛くなったり悪酔いしてしまうお酒は、“良いお酒”基準はクリアできないそう。
そういう意味では、流行やブランドに踊らされないで、自分の体でちゃんと分かってる父親。
であれば、味の詳細は語れなくても良いんじゃないかな。
“自分の体に優しい、合う日本酒” を飲むのが一番じゃないかな。。。
などと、日本酒を飲みながら、すっかり語りモードでいると、
鯨さえずり という、飲兵衛おつまみを出してくれる大将。
白いのは鯨の皮。身と両方一緒にパクっと。
うーん、ヤバイ。日本酒がススムススム。もういっちょ、お燗いきましょうかー。
と、言っていると、お客さんが一段落した大将が、「まだこんなのもありますよ」 と、
見えないところ(笑)に置いてある常温放置のお酒を、ゴゴン! とカウンターに並べてくれた!!
わーお♪
どれもこれも美味しそうだけど・・・やっぱコレが飲みたーい!!
神亀 ひこ孫 。
瓶に詰められた年が 2005 と書かれているとはいえ、単純に4年前に造られたお酒って意味ではなく、
きっと神亀だったら、瓶詰めする前に、もっと何年か熟成させていたに違いない。
と言っていると、
「まき子に教えてもらうまで、日本酒で古酒なんて知らなんだもんなぁ。
古くなったら酢になると思っとった。 色が付いてるお酒でも、ウマイのはウマイもんなぁ。」
と、最近は日本酒の話になると、必ず熟成酒の話は話題にのぼる。
でも。
教えたっていうより、私が好きなタイプの日本酒のことを語っただけ。
そしたら、たまたま60歳を越す父親は、そういう日本酒が今あることを知らなかっただけ。
そもそも、一番最初に日本酒を飲むようになったのは父親が居たから。
昔から、お燗をいつでも飲んでいた父親を見てきたからなのだ。
幼心に「なんで、おとーさんは夏でもお燗なんだろう?」なんて思っていたけど、
今になって、ようやく分かった気がするよ。
理屈じゃなくて、体が自然に欲してるんだよなぁ~。
頭で飲むんじゃなくて、心で飲みたい、そんなキモチ。
[日本料理 仲志満]
東京都大田区大森北1-11-11
03-3762-1765
18:00~23:00(土曜日のみランチあり12:00~14:30)
定休日:日・祝
[以前の日記]
・2007/6/7 妹と父と
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娘さんお勧めの酒を美味しい肴で呑むなんて、何と幸せな!
夏に燗酒は良い暑気払いになったのでは?
親孝行というより、娘孝行!?(汗)
でも、私のオススメのお酒を「おいしい」と呑んでくれるのが一番うれしいです。
父親の世代、私の世代、日本酒事情は全然違うけど、
飲んでる時だけは、一緒の世界です。
読んでて「じ~ん」ときちゃった。。
そっか!まき子嬢の「燗好き」の原点はお父さんなんですね!!
この日も、「夏でもお燗飲んでるよ」って言ったら、
「お父さんと同じだなぁ~」って嬉しそうでした、
(親バカならぬ子バカ?!)
私も、カクテルやらリキュールやら冷酒やら
いろいろ飲んできましたが、
とある方に肩を叩かれて、
気づいて戻ってきたところは、一番最初に飲んだところ、みたいです。
親父殿とはいろいろあって結局大人になってから杯を酌み交わす事がなかったまま逝ってしまったからね。
まぁ、あちらでの楽しみと思ってるけど、マッキーは是非このまま素敵なお父さんとの関係を続けてね!!
相変わらず仲志満さんは美味しそうですね!
理想・憧れの光景です。
ところで、カテゴリーで「関東」ということは、これからの予告!?
私も23と19の娘がいるけど、
こんな飲みかたしたいものです・・
私の娘2人ともアルコールには興味ないからね・・・。
興味あるのは・・・・お金だけ(涙)
ウチのヘンテコな家庭ですが、こうして飲める時間は大切にしたいものです。
仲志満さんの料理は相変わらず!です。
忙しそうだったにも関わらず、テキパキとお酒も入れてくれましたし。
最近はほのぼのと飲めるようになってきました。
きっと毎日顔を合わせていたら、こんな風にはならないかもしれませんが、
たま~にしか会えないので・・・