「大統領の執事の涙」を観てきました。
大統領の執事の涙公式サイト
「プレシャス」「ペーパーボーイ 真夏の引力」のリー・ダニエルズ監督が、
7人の米国大統領に仕えた黒人執事の実話を描いたヒューマンドラマ。
綿花畑の奴隷として生まれたセシル・ゲインズは、1人で生きていくため
見習いからホテルのボーイとなり、やがて大統領の執事にスカウトされる。
キューバ危機、ケネディ暗殺、ベトナム戦争など歴史が大きく揺れ動く中、
セシルは黒人として、執事としての誇りを胸に、ホワイトハウスで
30年にわたり7人の大統領の下で働き続ける。
白人に仕えることに反発し、反政府活動に身を投じる長男や、
反対にベトナム戦争へ志願兵として赴く次男など、セシルの家族もまた、
激動の時代に翻弄されていく。
主演は「ラストキング・オブ・スコットランド」のフォレスト・ウィテカー。
映画.comより
(少しネタバレ含みます。)
綿花畑の奴隷として生まれたセシル。何が有ろうと絶対服従の生活。
ある日、綿花畑の主人はセシルの母を、自分の性のはけ口として
乱暴をします。小屋の中から悲痛の母の叫び。
でも、夫である父はどうする事も出来ない。
そんな父にセシルは農園の主人に抗議するように訴えます。
しかし・・・父は主人に対して何も言えない。
セシルは万感の思いを込めて父に目で訴える。
意を決して主人に向かい合った瞬間・・・・・父に
銃が火をふいた。
今、一人の人間の命が断たれたのに、何事も起きなかったかのように、
農園の主人はその場を立ち去った。
母はショックのあまり、正気を失ってしまう。
その後セシルはハウス二ガー(黒人の家政夫)として働きます。
一人で行く人生が始まった・・・・・
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セシルは息子に「白人に尽くすことにより、今の世の中を変える。」と言います。
彼の息子は白人と闘うことにより差別をなくし、地位向上を獲得するやり方を選び
親子関係にはひびが入り、修復しがたい状態になります。
私も息子派かな。
子供の頃あんな仕打ちを受けて、黙ってただただ、仕える。
何故、そこまで仕える事が出来たのか。
理解できないなぁ~。
でも、セシルは人間として気高き誇りを持っている。
執事という仕事にも誇りを持っていた。
生活を支えるのもあったでしょうけど。
父親の仕事を蔑むように非難した息子に母親は言います。
「あなたが持ってるすべての物は、その仕事のおかげだ。
父さんが仕事をしているからだ」
泣きます・・・・・。
セシルの妻が妻としても素晴らしいし、母親としても最高です。
ラスト・・・・
セシルがホワイトハウスの大統領の部屋に入って行きます。
年老いた背中は丸くなり、歩みもゆっくり。
しかし、その背中に私は声を掛けたくなった。
「よ!大統領!!!」
セシル・・あなたこそこのホワイトハウスを知り尽くしたホントの
「大統領」だと思いました。
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ところで、あまりにも映画のストーリーに熱中したせいか
出演した方の名前を見て「そーーなの?」状態に陥ってます。
もともとすぐ響く方ではないですけどね。
レーガン大統領---アラン・リックマン
レーガン大統領夫人--ジェーン・フォンダ
セシルの母-------マライヤ・キャリー
レーガン大統領(アラン・リックマン)
セシルの母(マライヤ・キャリー)
レーガン大統領なんてもうそっくりなんですもん。
アメリカの歴代の大統領が、アメリカをどう変えて行ったか、
そして世界にどう係わっていったかも分る映画です。
内容的には難しくないですよ。
「それでも夜は明ける」とともに、人種差別について考えるのも
いいのではないでしょうか?
but・・・
この映画の上映館が少ないのが惜しいな。
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