変な人でも、女の人ならもともと母親の素質があるんだろうか。それとも、後付けで母親になるんだろうか。それこそ、子供を産む時に母親も産まれるんだろうか?なら父親はいつなるのか?赤ん坊を抱いた時の匂いだとか感触がそうさせるのだろうか?それでも父親は、ヒロシの親という段階で落ち着くことができなかった。責任が持てなかった。自分は父のようになるのか?父親はそれでもいい人生だった?そんなこと、もう訊けないし、わかるわけがない。でも・・・・・。
津村さんの作品の中には、愚かで、弱い大人がよく登場する。そんなダメ親に振り回されながらも、ちゃんと物事を考え、日々を大切に生きている子どもたちは、むしろ大人よりオトナだ。
子どもたちがもつ強さは、希望だ。