ついに退院。
どうなることかと不安しかないけれど、まずは無事に退院できた。
肋骨の骨折なので、せいぜい1ヶ月程度のところを心身のリハビリを兼ねて3ヶ月近く。
その間一人で自由に生活できたことに感謝。
長い入院生活で、母もすっかりしおらしくなり、今回のことはとても反省している様子。
リハビリのおかげで足のふらつきも軽減している。
でも、認知症がかなり進んでしまった。
母自身自分の記憶が薄れていく恐怖を感じているようだ。
私の子ども時代の写真を見ても、それが誰かわからず、
孫の名前や家族の歴史の殆どを忘れている。
でも、もう時間を巻き戻すことはできない。
母の介護。
どうしたら仕事と両立できるだろ?
とにかく私が変わらなければ。
電気がついていたら後で消せばいいし、出しっぱなしの水も気が付いたときに閉めればいいのだ。
目くじらを立てることは何もない。
デイサービスのない日のお昼と毎夕、近所に住む叔母に来てもらうことにしたら会話が弾み、母も少しだけ記憶が戻るようだ。
昼の二人分の食事と、夕飯。
お金も時間も、手からこぼれる砂みたいな勢いで出て行くけれど、介護離職を避けるためには仕方がないことと、割り切らなければ。
いつかその日が訪れる時に、母の心が穏やかでありますように。
そして、私の心も同じように。
この世での縁を感謝できる日が来るように、精一杯努めようと思う。