先月母に面会に行ったときのこと。
施設管理者から部屋で転倒したことを報告され(幸い怪我はなし)、動線を確保するために椅子や机、ロッカーなどを一旦下の倉庫に撤去したいとの申し出があった。
環境が大きく変わるので認知症が進むのではと言うと、「もうわからないと思いますよ」と、あっさりと介護責任者。
昨日、帰省している長女夫婦と母のホームへ。
部屋はかなり変わっていたけれど、予想外に母は落ち着いていた。
室内にあったティッシュも衣類も、私が持って行ったお菓子もすべて施設管理になっていた。
放っておくとめちゃくちゃにしてしまうらしい。
あんなに強かったこだわりが消えて、母は、何がほしいか何に困っているのかもうあまりわからなくなっているようだ。
衣服は最低限収納し、それをローテーションで着せれば、施設も管理しやすくなる。
どうせ認知症だから違いはわからない。
それはそうだけれど、やはり淋しい。
デイサービスで同じような服ばかりではと思い、季節ごとに色々服を買ってあげていたのに。
美味しいものを食べさせたかったのに・・・。
人間らしく生きるって、どういうことだろうな。
この施設を選んだことは失敗だったのではとつい思ってしまう娘。
でも、母はさほど居心地悪さを感じていない様子だ。
子育ての次は親の介護。
なんだかずっと手探りしている気がする。