ぼちぼち日記

シニアの暮らし方や思い、猫たちのことなどをマイペースで記録しています。

母のその後。

2024-10-19 20:26:29 | 家族
この10日あまりは怒涛の日々だった。
休みをもらい、小さな車で母を施設に迎えに行き、退去手続きや荷物の片づけ(その数日前は母の体調が悪く救急搬送に付き添うなどのアクシデントもあり連日市内から市外を往復)。
母をS病院に入院させてから、介護保険でお世話になったサービス事業所へのお礼や転出転入の役所関係の手続き。入院の準備や病院での話し合いなどなど・・・。


入院先のS病院緩和ケア病棟。
ここは何かと費用がかかることで知られているが、医療スタッフの対応が迅速で温かく、母が療養するにはとても良い場所だと判断した。
緩和ケアというと、癌患者などをイメージするが、母のような老衰の人も対象となることを知り、救われる思いだった。

母の部屋は、ナースステーションから近い個室をお願いした。
部屋からは遠く山が見え、ベランダには美しい花が植えられている。





最後の場所になるかもしれないのだから、出来るだけ快適な空間を整えてあげたい。
そのためには支払いが高くなっても仕方がないと覚悟を決めた。

食事は無理強いせず、好きなものを好きな時にとってもらいます、という看護師さんの言葉にも安心する。
そのおかげか、入院して以来、母は穏やかな表情だ。
食欲が出て、もう一度元気になるといいという思いと、これ以上無理やり長生きさせて本人は幸せなのかという思いが、交互に押し寄せてきて戸惑う。
いずれにしても人間の寿命。自然に任せて見守るほかないとは思う。


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ぐー。

2024-10-06 20:54:10 | 自然・生き物
今年はいつまでも暑さが残り、彼岸花の咲く時期がずいぶん遅れたけれど、
庭で眠っているぐーの墓に彼岸花が咲いてくれた。


ぐーはなぐさめられているだろうか?
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私たちのこれから。

2024-10-06 19:59:06 | 家族
母が食事や水分を受けつけなくなってもう2週間近くになる。
このままでは命にも関わるため、入院させてもらえる病院と並行して施設探しに奔走した。やっとみつけたので、なるべく早く今後のことを決めていかなければならない。

先日施設に会いに行った時、母は穏やかだった。殆ど飲み食いしていない状態にもかかわらず身体的な苦痛がないのだ。
その日、私は母にこう尋ねた。
「自分の人生をふりかえって、辛いことが多かった?楽しい思い出はある?」
すると母は微笑んでこう答えたのだ。
「嫌なことは何もなかった。楽しかった。」




母の人生は不運の連続で、それは多分に本人が招いたものでもあっただろうけれど、やはり悲しく辛い人生だったと思う。
一人娘である私も、その母のおかげでずいぶん苦労を味わった。時には恨みもしたし、死んでしまえばいいとさえ思ったこともある。

でも不思議だ。
母を失いかけている今となっては、嫌な記憶は消え去り良い思い出だけしか浮かばない。

恨みや憎しみや後悔で人生を否定するのではなく、笑いあい助け合った時のこと、幸せだった瞬間だけを胸に留めることが出来る私たちは、やはり親子なのだなと思う。

母の記憶から、辛い過去が消えて良かった。
母が人生を楽しかったと思ってくれていることがわかって良かった。

これからが私たち親子にとっての正念場。
正直ひとりで抱える重圧に押しつぶされそうになるけれど、たった一人の娘として精一杯のことをしたい。
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