東京五輪とパラの合間に行われた横浜市長選挙では自民党から離党し実質的に無所属の形で出馬した元国家公安委
員長・小此木八郎候補が立憲民主党の候補山中竹春に大差で敗れた衝撃から急転直下の勢いで政権与党の自民党は
間近に迫った党内総裁選と総選挙を見据えた調整に向い走り出しました。 しかし横浜市長選挙の投開票が行われ
る22日よりも5日前の17日に自民党の二階俊博と公明党の石井啓一の自公幹事長他3名が集まり都内のホテルで会食
をして、その際におそらくこの時には既に両幹事長の耳には早くも横浜市長選の敗色濃厚の情報が入っていたと思
われる。 そして自公により次期総選挙に関する打ち合わせがフライング気味に始まったと予想されるが、コロナ
禍のこのご時世ではそうした政局の実情よりも4人以上の会食は禁止だとか“黙食をした”などの緊急事態宣言下で
の不謹慎ネタとして注目を集めてしまうようです。もしくはメディア側もまさか小此木候補が大差で負けるなんて
誰も予想しなかったのかもしれません。
現職の国家公安委員長で防災担当大臣である小此木八郎議員が市長選挙の二か月前に突如菅義偉内閣の国務大臣を
辞任し自民党を離党して無所属で出馬した横浜市長選挙はIR法(カジノ関連法案)を巡り自民の推進派と反対派の小
此木候補の政権に対する造反とも受け取れる分裂選挙になるのではと見られ最初から注目度は高かったが、コロナ
禍と一年延期で開催される東京五輪2020の話題で国民の関心とニュースは持ちきり、殆んど話題にもならず全国的
にも成らなかった。 結果こそ立憲民主党の山中竹春候補の圧勝で決まったものの一言では片付けられない今後の
菅義偉内閣の動向を左右する意味が深い地方選挙だった。 逆に観れば菅義偉内閣が窮地に追い込まれたのは自ら
のお膝元の横浜市長選挙の結果によるものだった。
横浜市長を3期12年務め4期目を狙う現職のIR法推進派の林文子候補が、当選した山中竹春候補にダブルスコア以上
の得票差を付けられ敗北した事は、それだけ横浜市政が内部崩壊していたと判断できるばかりでなく、横浜のドン
とされる人物からも地元から総理大臣にまで上り詰めた菅義偉と縁を切り選挙に協力しないと明言され、政策でも
人柄でも余程の評価が得られない人物であった事が解る。
しかも自民党を造反スレスレで出て行き無所属で横浜市長選挙に出馬した小此木八郎候補に対して、何を思ったの
か捨てられた菅義偉の方が小此木を追っかけて応援に回るとは形振り構わないしがみ付き行為。 最早この段階で
菅義偉がしている事は政治的な駆け引きではなく、自身が嫌われていることを知った上での嫌がらせだ。 自堕落
でケジメの無い横着さは総理の座に固執する菅義偉の哀れな姿を想像させる。 本当にあるのかもしれない総理大
臣が総選挙で負けて政権が終わるなんて話になるのかもしれない。
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