桐島聡と名乗る男性が末期の胃がんで死亡した。 人知れず49年間
の逃亡生活を続けて来た男の最後は苦しさで歩けなくなり道端で座
り込んだ所を救急車で運ばれ入院、その後は病院のベットの上で本
人の希望通りに最後は本名の『桐島聡』を名乗り死んだ。
死んだのは土木作業員の内田洋ではなく指名手配犯の桐島聡だった。
「東アジア反日武装前線」のメンバーで日本企業爆破事件を起こし
た元々は真面目な学生がこのような人生を送る事を誰が予想しただ
ろうか、そして彼(指名手配犯)の消息を警察は最後まで見つける事
が出来なかった。 この事件は私が生まれるよりも前に起きている
し学生運動が起きた激動の時代を知らない私にとって、政治犯とし
て時限爆弾を作り人を殺して逃亡する身になった後に人生を捨てて
しまった事に自問自答を繰り返し良心の呵責に苦しむ事は無かった
のだろうか?疑問に思う。 どこかで彼らの半生を記した記録でも
あれば知りたいのが人の性。 殺人テロ犯でありながら49年もの逃
亡生活を支えた強い信念に彼の犯行のどこかに社会に対する一片の
正当性があったように思えてくるが、しかしそこは被害者遺族の感
情を考えて制止させるべき思考だと自制する。
逃亡生活中に内田洋と偽名を使い、周囲の人との争いを避けて多く
の人から慕われていたテロの犯人とルッキズムで人を非難する元総
理大臣の麻生太郎の嫌われぶりを比べてみると小中高の自殺者が過
去最高になった今の日本の何処かがきっと何かが間違えているのだ
ろうなと察する。 私は政治の失策がどれほどの人を苦しめるかも
理解している。しかし私はテロイズムに反対もするのだがそれにし
ても49年逃亡していた政治テロ犯に対する今の日本の政治の対応の
仕方が毅然とさえしない。 私だけでなく多くの人の心の中にもこ
のモヤッとした感情が消化不良を起こしてしまう。
桐島聡が逃亡生活のどこで後悔の念を感じるようになったか知りた
い。それはきっと日本の良い所だと思う。政治より法律よりもそこ
が重要だと思う。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます