あの頃の僕は

先日スキャナーを買ってから　せっせせっせとネガフィルムを読み込んでいます。写真をきちんとアルバムに整理する方ではないので　その年ごとにまとめてビニール袋にドン。先日も書いた通り　人にあげた写真も焼き増しないまま。かなり手元からなくなっています。今年になって北海道を旅していた頃の知人とコンタクトが取れて、何となくあの頃を思い出し、当時の写真の整理を思いつきました。といっても今さら紙に焼く事もないのでスキャナーでデジタル化してパソコンに取り込もうというわけです。今回買い換えたキャノンのスキャナー、すごいです。一番下の機種を買ったのですが、見事に読み込んでいくんですね。また読み込んだ画像もかなりきれいで、２５年前の紙に焼いた写真は色焼けしていますが、スキャナーで読み取った画像は今の写真の画像と変わりありません。毎日２～３本。５０本くらいあるから　先は長いなぁ。

さて読み込んだ画像。その中には２５年くらい前の２０歳前後の僕がいて、いい顔しているんですよ。学生時代の夏休み。７月いっぱいはバイトばかり。朝から夕方はお中元の配達、夜７時半から１２時までは喫茶店でのバイトです。８月になるとそのバイト代を持って北海道に渡っていました。テント・シュラフ・自炊道具をバイクに乗せて。当然　お金はなくて時間だけは有り余っていたから高速なんか使わずにひたすら国道を走るだけ。でもねぇ、バイクに乗っているのが楽しくて楽しくて。旨いものを食べようとか、温泉でのんびりしようなんて　まるで考えず、少しでも長く北海道にいたい　それだけ考えていました。道東の中標津町の開陽台というところに滞在してたのですが、雨が降ればテントの中で一日中　本を読み、食事は３食インスタントラーメン。天気がよければ１０時ころから知床や裏摩周あたりをブラブラ。昼飯はホカ弁か道ばたで売っているトウキビ。計画らしい計画もなく、道東の空気の中でのんびりしていました。所持金が１万５千円を切ると「そろそろ帰らなくちゃなぁ」ととりあえず札幌に向かいます。もちろん札幌も駅に野宿。おみやげに３千円くらい使い、ちょっと贅沢をしてラーメン横町でラーメンを。札幌からなら１万円あれば川口まで帰って来られました。だいたい家に着いた時の所持金は３００円とかでしたねぇ。故障や事故のことなんか考えていなかったんですね。

今ではあんな旅はできないだろうなぁ？いや、できるものならやってみたいというのが正直な気持ちだけど・・・毎日野宿で１ヶ月。やっぱり無理かな。おいしい食事、暖かい温泉、気持ちのいい布団。旅館やホテルの快適さを経験してしまうともう抜けられないな。

そんな快適さを知らなかった　あの頃の僕は　写真の中でとてもいい顔で笑っています。

そのころの写真を数点　こちらの写真日記に載せてみました。