えくぼ

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今年は本、来年は人

2015-01-15 09:07:16 | 歌う

           → 今年は本、来年は人 →

 1月14日午前、歌会始の儀が皇居・宮殿「松の間」で開かれた。今年の題は「本」。天皇、皇后両陛下と皇族に加え、召人や選者、応募2万861首から選ばれた入選10人の歌が披露された。今年の題は「本」ではあるが、天皇は下句で「稲の根本」と詠まれている。入選の最年少は神奈川県の15歳の★小林理央さん、中3の彼女の歌から歌会が始まった。

 ★ この本に全てがつまつてるわけぢやないだから私が続きを生きる  小林理央

 ※  まだ15歳の理央さん。たっぷり生きてください。短歌は頂上が分からない山ですよ。私はいま山のどの辺りにいるのかわかりません。中腹か、いいえまだ麓をうろうろしているかもしれません。山道を歩きながら私が詠んだ 「本」 の歌を6首記してみます。

                まだ読まぬ本    松井多絵子

       読まれないとき本棚の本はみな直立不動、太宰治も

       まだ読まぬ読みたき本の嵩のごと行く手に深緑白神山地

       絵本よりぬけ來しような鷗たち絵本へ帰れ、酸性雨が降る

       本という本が背をむけ立ち並ぶ振りむかないで、そのままでいて

       十分で一冊の本が読めるらし十分後には忘れる本を

       迷いつつ買わざりし『母』という本の重みの残る手を吊革に

 

 来年の歌会始の題は 「人」 とする募集要領を宮内庁は14日付で発表しました。「人」の文字が詠み込まれていればよく、「人材」「若い人」のような熟語にしてもでもよいそうです。
ご参考までに 例えば 巨人、外人、奇人、主人、美人、友人、恋人、成人、名人、変人、、
人工衛星、人間関係、人事不省、人文字、人目、人相、人影 人並み、人真似 、、、。

       「詠進歌」の締め切りは9月30日、実力プラス幸運ですよ。 

                    1月15日    松井多絵子