AI (ええ愛・Atelier Ichien)

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パトカーの先導 人の心に灯をともす 560より

2011年03月07日 | うたしやきなお話
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写真は伊勢志摩のマリカさんの提供です。『大きな慈しみの心』大切にしたいと思います◎^∇^◎〓〓〓
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【パトカーの先導】№560


南蔵院の林覚乗住職の心に響く言葉より…


何年か前の、5月の連休中のこと、あるご夫婦が、ライトバンのレンタカーを借りて、佐賀から大分県の佐伯(さえき)市を目指して出かけた。

佐伯市からは夜11時に四国行きのフェリーが出ていたからだ。

有料道路も整備されていなかった時代なので、充分な時間の余裕をもって出かけたつもりだったが、迷いに迷ってしまい、大分の湯布院に着いたときは、夜の9時だった。


ご主人はこれでは間に合わないとあせって、大分南警察署に飛び込み、佐伯までの近道を聞いた。

警察官は、

「我々、大分の慣れた人間でも、佐伯までは距離があり、山道で複雑なので、道に迷ったり、事故にあうかもしれない。今晩はあきらめて、ゆっくりここへ泊まり、明日出かけたらどうですか?」

とアドバイスした。


しかし、ご主人は、

「それは、できません。

実は、私たちの19歳になる娘が、高知県でウインドサーフィンをやっている最中に溺(おぼ)れて亡くなった、という知らせを今日受けたのです。

生きた娘に会いにいくのなら、明日でもいいのですが、死んでしまった娘ですから急いで駆けつけてやりたいのです」

と正直に事情を話した。


それを聞いた、警察官はそういうことなら、「全力をあげて、何とか努力だけはしましょう」と言った。

そして、すぐにフェリーの会社に電話をし、事情を説明して、出港を待って欲しいと頼んだが、

「公共の乗り物でもあるし、キャンセル待ちが何台もあり、難しい。

とにかく10時半までには来て下さい」、

と断られたという。


そのやり取りをしている間、もう一人の警察官が署長に了解を取り、車庫のシャッターをあけ、しまってあったパトカーを出してきた。

そして、赤色灯をつけ、レンタカーの前にぴったりつけ、

「今から、この車をパトカーで先導します。

このレンタカーの運転もベテランの警察官が運転しますので、ご夫婦は後ろの席にかわってください」

と言った。

そして、ものすごいスピードで大分市内まで降りてきて、

「我々はここから先は送れませんが、とにかくこの10号線をまっすぐに南に下ってください。

そうしたら佐伯に必ず出られます。

どうか、頑張って運転してください」

と言って、敬礼をして戻って行った。


佐伯に着くと、警察官の再三再四の要請に、船会社も動いてくれ、一台分のキャンセル待ちのスペースを空けて待っていてくれた。

そして、フェリーになんとか乗ることができ、娘さんの遺体を収容して帰ってくることができた。


娘さんを亡くされたご夫婦は、その後何日間かは、あまりの悲しみで呆然(ぼうぜん)とし、何もできなかった。

しばらくして、気持も落ち着き、

「あの時、もし船に間に合わなかったら、どんな気持で一日待っただろうか」、

と思うと、いてもたってもいられなくなり、大分南警察署にお礼の手紙を出した。


そして、その手紙で、皆の知るところとなったそのときの若い警察官は表彰され、こう言ったという。

「我々だけじゃないと思いますが、人と人との出会いは損か得かじゃありません。

損か得かだったら、こういうことは一歩も進みませんから」

『であい』南蔵院講演CD



ある人がハンバーガーの店で、何十人前かのハンバーガーを、一人で買って帰ろうとしたところ、店員が

「こちらでお召し上がりになりますか?お持ち帰りになりますか?」

と聞いたというのは、マニュアル作業の融通のなさを揶揄(やゆ)する有名な話だ。


規則や、マニュアルに縛(しば)られ、自分の頭で何も考えなくなったとき、人の世はギスギスしたものになる。

「規則ですから」、「決まりですから」、「私にはどうしようもありません」と、あまりに木で鼻をくくったような応対をされたときは、がっかりするのを通り越し、怒りさえ湧いてくる。

「なぜ、相手の立場に立った応対ができないのか」

「なぜ、人の気持がくめないのか」


人は、自分の身を守るため、時としてマニュアルや規則を盾(たて)に取ることがある。

マニュアルや規則を超えた行為は、後が面倒で、関わりたくないのが大方の考え方だからだ。


自分の利益しか考えない行動や対応は、寂しい保身の行為だ。

世のため人のため、損得を超えた、温かな思いやりあふれる気持で、毎日を過ごしたい。




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2 コメント

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Unknown (Unknown)
2011-03-07 12:12:07
私の夫は警察官でした 地震台風 災害が起これば他の家庭には男はいるでも 私たちの家庭では男はいない 夏休み子供と遊びに行く 家族の楽だんも キャンセルされることが多かった事件がおきれば 家庭に帰る日はかぎられる これが社会の1遇をささえる 家族とともにある生活でした 夜半1時過ぎに帰っても 記者が電話を家にしてくる 朝は定期の時間に出てゆく唯健康を崩しても でてゆく それは今も変わらないのではないでしょうか 今はひだまりのなかで 生活していますが 神様からの贈り物とかんしゃしていのす
返信する
コメントありがとうございますm(__)m (松本一円)
2011-03-07 12:47:18
Unknownさん、

ありがたいお言葉感謝いたしますm(__)m
みんな、一人一人が世の中の一隅を支え、

一隅を照らしている貴重な存在。

世の中の平和のため、

犯罪の防止のために、そのような毎日の

生活をUnknownさんたちような

警察官の方々が

してきた、そして今もしていることで

この世の中は維持されてきたんですよね
警察官の方々にも感謝感謝ですm(__)mm(__)mm(__)m
ありがとうございますm(__)mm(__)mm(__)m
この世の平和というありがたい幸福を

味わい暮らせるのも、警察官のみなさんの

おかげさま。m(__)mm(__)mm(__)m

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