AI (ええ愛・Atelier Ichien)

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策略を巡らせる 人の心に灯をともす 990より

2012年05月12日 | うたしやきなお話
一円サン♪の愛読しているメールマガジンより…お福分けさせて…いただきます…m(__)m…
写真は…愛知県岡崎のそのみんサン♪の提供です…ありがとうございます…m(__)m…


【策略を巡らせる】№990


二宮清純氏の心に響く言葉より…


勝負は時の運…。

この言葉について、私はこんな風に考えている。

ゲームの中、「運」は戦いの場にいる両者の間を絶えず行き来する。

瞬間、瞬間ではどちらの側にも応分に存在するのだ。

連続の中にある一瞬、それを自らの手元に引き寄せる。

実力のみが後ろ髪がないと言われる「勝利の女神」の前髪をつかむことを可能にする。


アスリートやそれを統率する監督、コーチはそのためにあらゆる努力を重ね、策略を巡らすのである。

その結果が勝利というかたちで報われる。

実力と戦略で、勝利を自分の側に引き込むことができるか、否か…勝者と敗者を分かつのは、まさにその一点のみである。


かつてボクシングでジュニア・ミドル級(現在のスーパー・ウエルター級)世界王座を6度にわたって防衛し、その後も2度のタイトル奪還に成功した輪島功一に聞いた話がある。

セオリーにとらわれない発想によって編み出された「蛙とびパンチ」で世界を制した彼の逸話には、面白いものが多い。


二度目の防衛戦にあたる、マット・ドノバン戦のことである。

戦前の予想で輪島有利とは言われながら、ドノバンとは30センチという決定的ともいえるリーチ差があり、彼には苦戦が予想されていた。

しかし、逆にいえば、それさえ克服できれば勝利はみえてくる。

彼は文字どおり、夜も寝ずに策を巡らせた。


秘策を考え付いたのはタクシーの中であった。

知り合いのドライバーとでもすれ違ったのだろうか、運転手が窓の外を振り向いた。

無意識に、輪島も同時にそちらを見る。

その瞬間、彼はこれだ、と思った。

不意に相手に視線をずらされると、人間は条件反射的にそちらに気をとられるものだ。


それをタイトルマッチの本番で、輪島は実行に移した。

輪島がふと、あらぬ方に視線を移す。

するとドノバンもそれにつられるように、そちらを向いた。

輪島はそこを狙い、打ち込む。

作戦はまんまと成功し、彼は3ラウンドでKO勝ちを収めた。


「“あっち向いてホイ”作戦ですよ」

笑いながら輪島は言ったが、目だけは笑っていなかった。

『勝者の思考法』PHP新書



二宮清純氏によれば、別のタイトル戦でも、輪島は策略を巡らしたという。

前日の会見場で、輪島は大きなマスクをして現れ、いかにも調子が悪そうに、ゴボゴボと咳(せき)もしていた。

そして、試合中も、輪島は相手の軽いジャブにわざと大きく顔を歪めたが、足元は乱れなかった。

演技をしていたからだ。

そして、最終ラウンド、相手をマットに沈め、三たび王座に返り咲いたという。


多くの日本人は、「相手を欺(あざむ)く」、「策略を巡らす」、というのは潔(いさぎよ)くないとか、汚い、とか言う。

しかし、日本人相手の戦いなら、ある程度それも通じるかもしれないが、相手が他の国々の人々だったらどうだろう。


これは、ビジネスの場でも同じことが言える。

海外の市場で、日本人が手もなくだまされた、というのはよく聞く話だ。

海外では、だまされた方が悪い、という理屈もある。


もちろん、相手によりけりだが、日本人はもっとしたたかさがあったほうがいい。

ビジネスでは、「負け」が倒産を意味することもあるからだ。


時には、策略を巡らせることも厭(いと)わないタフな精神力も必要だ。






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