
『脳のアップグレードは実現可能』4711
精神科医、アンダース・ハンセン氏の心に響く言葉より…
私はこれまで、何千という研究論文を読んできた。
そのなかで何より興味を引かれ、医学や健康にかぎらず人生に対する考え方まで変わるきっかけとなった論文がある。
それは、60歳の被験者およそ100人の脳をMRI(磁気共鳴断層撮影装置)で調べた研究について書かれたものだ。
MRIは、脳の研究者にとってはまさに奇跡の技術といえる。
なぜなら、この機器は私たちが別世界に足を踏み入れるための扉を開けてくれたからだ。
MRIの恩恵により、身体にメスを入れずに頭蓋骨の蓋を開け、画像を通して頭蓋内を覗き、人間が思考したり作業に取り組んだりしているときに脳がどのように働くのかをリアルタイムで調べられるようになった。
この100人の脳の調査の目的は、加齢が脳におよぼす影響を解明することにあった。
皮膚や心臓や肺と同じく、脳も老化する。
では、どのように老化するのだろうか。
老化を遅らせる手立てはないのだろうか。
ひょっとして定期的に身体を動かせば、老化という流れを変えられるのではないだろうか。
研究者たちがこうした疑問を抱いたのは、ある動物実験がきっかけだった。
ケージで飼育されているマウスのうち、回し車をこいだマウスは脳の老化が遅いことがわかったのである。
これらの疑問に答えを出すため、研究者は60歳の被験者たちを2つのグループに分けた。
一つは週に数回の頻度でウォーキングを1年間続けるグループ。
もう一つは、同じ頻度で心拍数が増えない程度の軽い運動を続けるグループだ。
実験に先立ち、ウォーキングのグループと軽い運動のグループはどちらもMRIによる脳の検査を受け、1年後にもう一度チェックを受けた。
脳の働き方を調べるため、被験者は各種の心理テストを受けながらMRIによって脳を観察された。
その画像によって、脳の領域が個別に活動することや、側頭葉が後頭葉や前頭葉と複雑に連携しながら(要は脳内でいろいろ連携しながら)活動していることが明らかになった。
だが何より大きな発見は、2つのグループがまったく異なる結果を示したことである。
ウォーキングを1年間続けた被験者たちは健康になったばかりでなく、脳の働きも改善していた。
MRIの画像は、脳葉の連携、とくに側頭葉と前頭葉、また側頭葉と後頭葉の連携が強化されたことを示していた。
簡単にいえば、脳の各領域が互いにより協調しながら働いていたということだ。
脳全体の働きが1年前より向上していたのである。
身体を活発に動かしたこと、つまりウォーキング が、何らかの作用によって脳内の結合パターンによい影響を与えたのだ。
この60歳の被験者のデータに加え、若い被験者の実験データも取られたが、やはり同様の 結果が得られた。
身体をよく動かした被験者の脳は、明らかに若返っていたのである。
1年間、加齢がまったく進んでおらず、それどころか生物学的にも強化されており、とりわけ前頭葉と側頭葉が強く連携していた。
確かに、その領域は加齢の影響を最も受けやすいといわれている。
そこに改善が見られたということは、加齢の進行が食い止められたといっ ていいだろう。
収穫はそれだけではなかった。
おそらく、こちらのほうが重要である。
それは定期的なウォーキングが、実生活にもプラスの効果をおよぼす脳の変化をもたらし たことだ。
心理テストの結果、「実行制御」と呼ばれる認知機能(自発的に行動する、計画 を立てる、注意力を制御するといった重要な機能)が、ウォーキングのグループにおいて向上していたことがわかったのである。
要するに、身体を活発に動かした人の脳は機能が向上し、加齢による悪影響が抑制され、むしろ脳が若返ると判明したのだ。
ランニングで体力がつく、あるいはウェイトトレーニングで筋肉が増強できることは知っているはずだ。
それと同じく、運動によって脳は物理的に変えられる。
脳の変化は、現代の医療技術で測定することができるので、そのことは確認済みだ。
脳を変えれば、認知機能を最大限まで高められることもわかっている。
『一流の頭脳』サンマーク出版
https://amzn.to/2UncPuA
佐藤富雄氏は「ウォーキング」についてこう語っている。
『不快な感情やマイナス思考を遠ざけ、快を保つために最も効果的でダイレクトな方法、それはウォーキングをすることです。
人類の祖先が直立ニ足歩行によって脳を著しく発達させ、進化していったことからもわかるとおり、歩くと脳が強烈に刺激されて活性化します。
こういう状態にあるとき、不快な感情やマイナス思考が長く尾を引くことはありません。
人間は、歩きながら怒ったり、恐れたり、悩み続けたりすることはできないようになっているのです。
歩き始めて15分もすると、不快な感情に代って快の感情が湧き起こってきます。
歩くことによって分泌される快楽系ホルモン、ベーターエンドルフィンの恩恵です。
ベーターエンドルフィンの分泌が始まるまで約15分かかりますが、一度出てしまえば、その効果は約5時間から6時間にもわたって継続します。
歩き続けて20分後、今度はドーパミンの分泌が始まります。
ベーターエンドルフィンとドーパミンが合わさると脳の神経回路が顕著に活性化するので、とにかく気分が高揚し、物事を明るく楽天的に考えることができるようになります。
そして、夢や希望、ロマンが湧いてきます。
仕事のアイデアを出す、プランニングする、何かを創造するというときにも、このように脳が快の状態になっていないとうまくいきません。
ですから私はいつも、「成功したいならウォーキングをしなきゃダメだ」と言っています。』(いい「口ぐぜ」はいい人生をつくる/大和出版)より
脳の老化防止とアップグレードのため、また、創造力やアイデア力を身につけるため…
ウォーキングを実践したい。
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精神科医、アンダース・ハンセン氏の心に響く言葉より…
私はこれまで、何千という研究論文を読んできた。
そのなかで何より興味を引かれ、医学や健康にかぎらず人生に対する考え方まで変わるきっかけとなった論文がある。
それは、60歳の被験者およそ100人の脳をMRI(磁気共鳴断層撮影装置)で調べた研究について書かれたものだ。
MRIは、脳の研究者にとってはまさに奇跡の技術といえる。
なぜなら、この機器は私たちが別世界に足を踏み入れるための扉を開けてくれたからだ。
MRIの恩恵により、身体にメスを入れずに頭蓋骨の蓋を開け、画像を通して頭蓋内を覗き、人間が思考したり作業に取り組んだりしているときに脳がどのように働くのかをリアルタイムで調べられるようになった。
この100人の脳の調査の目的は、加齢が脳におよぼす影響を解明することにあった。
皮膚や心臓や肺と同じく、脳も老化する。
では、どのように老化するのだろうか。
老化を遅らせる手立てはないのだろうか。
ひょっとして定期的に身体を動かせば、老化という流れを変えられるのではないだろうか。
研究者たちがこうした疑問を抱いたのは、ある動物実験がきっかけだった。
ケージで飼育されているマウスのうち、回し車をこいだマウスは脳の老化が遅いことがわかったのである。
これらの疑問に答えを出すため、研究者は60歳の被験者たちを2つのグループに分けた。
一つは週に数回の頻度でウォーキングを1年間続けるグループ。
もう一つは、同じ頻度で心拍数が増えない程度の軽い運動を続けるグループだ。
実験に先立ち、ウォーキングのグループと軽い運動のグループはどちらもMRIによる脳の検査を受け、1年後にもう一度チェックを受けた。
脳の働き方を調べるため、被験者は各種の心理テストを受けながらMRIによって脳を観察された。
その画像によって、脳の領域が個別に活動することや、側頭葉が後頭葉や前頭葉と複雑に連携しながら(要は脳内でいろいろ連携しながら)活動していることが明らかになった。
だが何より大きな発見は、2つのグループがまったく異なる結果を示したことである。
ウォーキングを1年間続けた被験者たちは健康になったばかりでなく、脳の働きも改善していた。
MRIの画像は、脳葉の連携、とくに側頭葉と前頭葉、また側頭葉と後頭葉の連携が強化されたことを示していた。
簡単にいえば、脳の各領域が互いにより協調しながら働いていたということだ。
脳全体の働きが1年前より向上していたのである。
身体を活発に動かしたこと、つまりウォーキング が、何らかの作用によって脳内の結合パターンによい影響を与えたのだ。
この60歳の被験者のデータに加え、若い被験者の実験データも取られたが、やはり同様の 結果が得られた。
身体をよく動かした被験者の脳は、明らかに若返っていたのである。
1年間、加齢がまったく進んでおらず、それどころか生物学的にも強化されており、とりわけ前頭葉と側頭葉が強く連携していた。
確かに、その領域は加齢の影響を最も受けやすいといわれている。
そこに改善が見られたということは、加齢の進行が食い止められたといっ ていいだろう。
収穫はそれだけではなかった。
おそらく、こちらのほうが重要である。
それは定期的なウォーキングが、実生活にもプラスの効果をおよぼす脳の変化をもたらし たことだ。
心理テストの結果、「実行制御」と呼ばれる認知機能(自発的に行動する、計画 を立てる、注意力を制御するといった重要な機能)が、ウォーキングのグループにおいて向上していたことがわかったのである。
要するに、身体を活発に動かした人の脳は機能が向上し、加齢による悪影響が抑制され、むしろ脳が若返ると判明したのだ。
ランニングで体力がつく、あるいはウェイトトレーニングで筋肉が増強できることは知っているはずだ。
それと同じく、運動によって脳は物理的に変えられる。
脳の変化は、現代の医療技術で測定することができるので、そのことは確認済みだ。
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佐藤富雄氏は「ウォーキング」についてこう語っている。
『不快な感情やマイナス思考を遠ざけ、快を保つために最も効果的でダイレクトな方法、それはウォーキングをすることです。
人類の祖先が直立ニ足歩行によって脳を著しく発達させ、進化していったことからもわかるとおり、歩くと脳が強烈に刺激されて活性化します。
こういう状態にあるとき、不快な感情やマイナス思考が長く尾を引くことはありません。
人間は、歩きながら怒ったり、恐れたり、悩み続けたりすることはできないようになっているのです。
歩き始めて15分もすると、不快な感情に代って快の感情が湧き起こってきます。
歩くことによって分泌される快楽系ホルモン、ベーターエンドルフィンの恩恵です。
ベーターエンドルフィンの分泌が始まるまで約15分かかりますが、一度出てしまえば、その効果は約5時間から6時間にもわたって継続します。
歩き続けて20分後、今度はドーパミンの分泌が始まります。
ベーターエンドルフィンとドーパミンが合わさると脳の神経回路が顕著に活性化するので、とにかく気分が高揚し、物事を明るく楽天的に考えることができるようになります。
そして、夢や希望、ロマンが湧いてきます。
仕事のアイデアを出す、プランニングする、何かを創造するというときにも、このように脳が快の状態になっていないとうまくいきません。
ですから私はいつも、「成功したいならウォーキングをしなきゃダメだ」と言っています。』(いい「口ぐぜ」はいい人生をつくる/大和出版)より
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