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新しい時代の読書法 人の心に灯をともす 5187より 写真はMさんからいただいたプレゼントです(*☻-☻*...

2022年12月08日 | 
【新しい時代の読書法】5187



落合陽一氏の心に響く言葉より…


リモートワークで時間ができたという人々は、本を読むようになったのでしょうか。

コロナ禍以降、人は自らと向かい合う時間が増えたのではないかと思います。

「新しい日常」という言葉が世界を席巻した背後には、「自分たちは先行きのわからない時代を歩んでいかなければならない」という不安がありそうです。


コロナ禍で余暇時間が増えた人は多いと言われますが、内閣府の調査(二〇二〇年)によれば「今回の感染症の影響下において、新たに取り組んだり挑戦したことはあるか」の問いに対し、「教育・学習・ビジネス関係の勉強に新たに取り組んだ」と答えた人の割合は20・5%、「特に挑戦したり取り組んだりしたことはない」と答えた人の割合は38.8%でした。

コロナ禍によって、余暇時間の使い方や教養への姿勢についても分断が進んだということかもしれません。

OECDの調査を見ても、「生涯学習に参加している割合」についての国別ランキングで、 日本は37カ国中21位です (「OECD Skills Outlook 2021 Learning for Life」 より)。

これからの伸びに期待したいと思います。


先行きのわからない時代を生きるからこそ必要になる「新たな教養」を、本書では「持続可能な教養」と定義したいと思います。

「持続可能な教養」とは、まずは物事を「抽象化する思考」を鍛えること、そして次に「気づく」能力を磨くことではないかと私は考えています。

抽象化というと少し難しく感じるかもしれませんが、要するに「物事の本質を定義する」ということです。

物事をゼロベースか ら考え、分析する思考力と言い換えてもいいでしょう。

抽象化がなぜ大事かというと、イノベーションが起きやすくなるからです。



例えば、キャッシュレス化により、やがてお金は現金ではなく「抽象化」され、すべてスマホの中でお金のやり取りをするような形になるでしょう。

このように、あらゆるものが抽象化されていきます。

「抽象化する思考」を鍛えるためには、読書が向いています。

読書はたくさんのレイヤーでものを考え、抽象化し、整理して脳にインプットしていくのに有効だからです。


とはいえ、様々なジャンルの本を多読すれば教養が自動的に身につくかというと、そうではありません。

知識のストック量は少ないよりは多い方がいいでしょうが、検索すればいくらでも、瞬時に、広く情報を得ることができる時代です。

ストックするデータ量、記憶力なら、デジタルデータには敵いません。

詰め込むだけ詰め込んだ知識を材料にウンウン唸って いても、いいアイデアなんて浮かんでこないでしょう。


東京大学で産学協創に携わる馬田隆明氏は「アイデアは考えるものではなく、『誰も手をつけてないアイデアに気付くもの』」だと言っています。

ここで「点と点をつなげる」という言葉を思い出してほしいと思います。

英語では 「Connecting the dots」という慣用句で、イノベーションを起こすために必要な思考として紹介されることもあります。

例えば、ウーバーはもともと、タクシーに乗りたいのに車が見つからないユーザーと、一般の乗用車の空席という2つの点を結びつけることで誕生したライドシェアのビジネスです。


また、二〇〇五年、米スタンフォード大学の卒業式に招かれた スティーブ・ジョブズがスピーチで、「点と点をつなげる」大事さを説いたこともよく知られています。

彼は大学に入学してたった半年で退学しています。

その決断には怖さもあったけれど、「振り返ってみれば」「人生で下した最も正しい判断のうちの一つだった」と語っています。


ジョブズはこう言います。「将来をあらかじめ見据えて、点と点をつなぎ合わせることなどできません。できるのは、後からつなぎ合わせることだけです。だから、我々は今やっていることがいずれ人生のどこかでつながって実を結ぶだろうと信じるしかない」(日本経済新聞二〇一一年十月九日)「ハングリーであれ。 愚か者であれ」ジョブズ氏スピーチ全訳」より)

将来予測に躍起になってはじめから綺麗な線を引こうと思ってもそれは不可能で、「ドット(点)」は「自分で打って」線を引いていくものだ、と述べたのです。

彼の脳内には彼なりのマッピング、言ってみれば「脳内地図」があって、その地図上にキラリと光るドットが見えていたのだと思います。


こういう「気づく」 能力のある人こそ教養のある人ではないでしょうか。

「課題を見つける能力」と言い換えてもいいでしょう。

私は筑波大学で教壇に立っており、よく学生に「知識と知識の間のつなぎ合わせをどうやって効率化していくか」という話をしています。

クリエイティブな人材になるために必要な力は、点在する知識を「つないで自分のものにする」、 つまり「気づく」ということなのだと思います。


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落合陽一氏は「気づくスキル」を伸ばすには読書が最適と述べている。


『単に多読するのではなく、ある程度俯瞰してものを見ようという目的意識を持って本を読むのです。

いわば、自分なりに文脈をつけて、読んでいきます。

例えば、ブロックチェーンについて一通り勉強したいと思ったとしましょう。

まずサトシ・ナカモノのホワイトペーパーを読みます。

その後、関連するサーベイを読みつつ、まとまった本を探します。

こういう読書を積み重ねていくと、課題に気づく能力はどんどん鍛えられていくでしょう。』


ある程度多読が進むと、自分の課題やテーマが見えてくる。

このことをもっと知りたい、深めたいという探究欲だ。

本を読むと、自分の頭の中で自然とテーマに関して自問自答が繰り返される。

それは「点と点をつなぐ」という編集能力のことで、まったく違う本と本が結びつく。

そこに、新しい発想が生まれたということだ。

つまり、本との対話が始まる。


『「持続可能な教養」とは、まずは物事を「抽象化する思考」を鍛えること、そして次に「気づく」能力を磨くこと』

読書によって、「持続可能な教養」を深めることができる人でありたい。





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