植物園「 槐松亭 」

バラと蘭とその他もろもろの植物に囲まれ、メダカと野鳥と甲斐犬すみれと暮らす

ネグレクト 鬼畜でもやらない所業

2020年07月26日 | 時事
ワタシら夫婦は、当地平塚では3番目に仲が悪いことで知られております(笑)

 それで普段、食事以外は別のところで好き勝手なことをいたしておりますが、たまに意見の一致をみることがあります。
 その一つ「草取りは好きだね」というもの。
家内は、母屋の管轄で暇さえあれば庭先で草取り、傍らで愛犬スミレがちょっかいを出しています。犬は草むしりはいたしませんね。ワタシは、コンビニの裏手の狭いマイガーデン担当であります。

 草刈り・草取りの重要性は今更説明するまでもありませんが、庭植え・鉢植えの植物が健康に衛生的に育つためには欠かせません。雑草は、根を張って肥料を横取りします。草丈はどんどん伸びて、植物たちの日照を妨げます。叢にはゴミや落ち葉などが溜まり、害虫たちの格好の棲み処にもなります。

 今の時期、暖かくて降雨量が多いので雑草はメキメキと繁茂し、ワタシは、窓から雨空を恨めしく眺めることになります。たまの降りやんだ合間を縫って蚊に襲われながら草取りしますが、わずかなエリアしか綺麗になりません。片端から順繰りに草を取っているうちに、最初の方の土にはもう草ぼうぼうという有様です。しゃがんで蒸し暑い中の作業はかなりシンドイのですが、それでも好きなのです。

 それは、草を抜いただけきれいさっぱりする、という達成感があるのですね。やった分、目に見えて土が現れ植物たちがすっくりと立ち、周りの景色の中で映えますね。
 もう一つのメリットは、誰とも口をきかず無心に没頭できる、あるいは草を抜きながらじっくりと考え事も出来るということです。言うなれば雑草を抜き雑念を払うという心境になるのです。このブログの構想も半分くらいは草むしりの中で生まれております。残念ながら、かなりの部分は作業中に雲散霧消してしまいますが。

 中学生の同級生から様々な情報を頂いています。何人かは実際に農家を営んでいます。そうした友人の一人から「ママコノシリヌグイ」なる雑草の名前を教わりました。ワタシは、勝手に生えてくるものは雑草扱い、原則駆除と決めておりますから、雑草の名前にはあまり興味が湧きません。
 
 その植物は、別名棘蕎麦といい茎や葉っぱに鋭い棘がいっぱい生えております。中国から韓国・日本にかけて自生していて、韓国では「嫁の尻ふき草」とも呼ぶそうです。なんと酷いネーミングでしょうか。連れ子のお尻を尖った葉で拭くという虐待行為なのですから。

 このところの事件です。継子はおろか、3歳の実子を、アパートに閉じ込めたまま、男と1週間以上泊まり歩いて餓死させた鬼母が報道されています。その後、生後3か月赤ん坊を16時間放置して死なせた、馬鹿母もいました。幼子二人がを置きっぱなしにされ保護されたのも、両親がラブホテルにいったままだったからだそうです。幸い命に別状はなかったようです。親が子供を折檻・虐待する事例も後を絶ちません。

 育児放棄をネグレクトと呼びます。法的にはその結果、子供を死なせたら「保護責任者遺棄致死」という罪状に問われます。広くは「遺棄罪」という罪状に含まれるようですが、殺人罪として立件されることは少ないようです。

 自立して行動が出来たり、助けをもとめる考えがあるような年齢ではないのです。自衛できないたいけな子供を、故意か不作為化に関わらす死なせるのは殺人以上に罪深いことだと思います。仮に不注意や思慮不足で過失致死となったとしても「未必の故意」という観点から考えれば、保護すべき(他に世話をする人がいない)責任を放棄し、長時間放置すれば死に至ることは、子供でも分かることであります。

 この手のネグレクト事件が一般的な事件と一緒にできない事情があります。そもそも母親の育った家庭環境や成長過程が複雑であったり、現在経済的な困窮が原因だったりするのです。あまりに悲惨で非常識な状態なために、精神鑑定を要するケースもあります。更に、懲役以上の刑を科すと、残された子供たちの養育や精神面のケアを誰がするのかという問題も生じます。

 こうした問題の底辺には、家族制度の変質崩壊、母子家庭、非正規雇用、都市部の人間関係・社会的連携の希薄化が横たわっています。さらに児童相談所が組織的人員的な欠陥があり、法的な強制力もなく、警察などとの連絡協力も不十分なままということが、ネグレクトを放置する遠因ともなっています。政治や官庁、社会全体がこの問題に取り組むべきだと思います。

 暑さに苛まれ、渇きと飢えの苦しみの中で、誰にも看取られることなく息絶えた子らのことを思い浮べてしまいます。こういういう親たちは、どんな事情であれ極刑にならなければ、不憫でならない、そうでなければこれからも同様の悲しい事件が防げない、それがワタシら夫婦に一致する意見でもあります。

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