通訳案内士の仕事は突然やってくる。
「この週末、空いていない?」
富裕層の個人旅行でお世話になっている会社から急なLINE。
ご友人だというファミリーの都内観光のお仕事をいただいた。
(それにしても、週末って、もう数日後だよ)
しかも、その後実際にゲストから依頼の連絡があったのは翌日の夜@じぶん居酒屋中🏮
飲んでる最中ですぐに返信できないし、なんともタイミング悪
「通訳案内士の仕事は、場所も時間も選ばない 笑」
結局、候補の場所は下見しながら同時にツアーを作成することになった。
そして、ゲストとやりとりしながらツアーが完成したのは前日の夜という、ぎりぎり。
いや、行き先だけならまだ良いが、ゲストは筋金入りの超高級グルメだと発覚。
しかもその上、「自然派ワイン」をこよなく愛しているという。
(自然派ワインって、なに?)
自然派ワインが飲める昼食の場所ってどこ???
しかも、せっかくの日本観光なので、ここは和食と一緒に楽しんでもらいたい。
観光地を決めるよりも、昼食場所の選択に泣きたくなるほど苦労した。
とにかく、下見で歩きながら、電車で移動しながらだから、調査がなかなか難しい。すでに行程は送付済みなので、場所としては、ちょうど昼頃いるであろう観光地の近辺で必死にさがす。
良さげなお店を思いついては店に電話して、席があるかも確認した上で、情報をゲストに提案しては却下され、提案しては却下されを繰り返し、もう夜になってしまった。 え〜ん😭
夜になり、しびれを切らしたであろうゲストが、自分たちの好みのレストランをだだだと送って来たところ、フレンチばかりで、ただ一つとして和食はなかった!
(あ、それでいいんだ )
あきらめかけたけど、「そうだ、ツアーの行き先を変えたらあるかも!」と、最後に行こうとしていた場所へ向かい、思い当たるところで聞いてみたら、運よく席がまだある。ゲストにウェブサイトを送ったら、今度は間髪置かずに「Please book!」
やった〜〜〜 予約のレストランは自然派ワインの小さなフレンチ
さて、当日。
久しぶりにウォーキングシューズで、ガイド道具にガイド証 いざ
お泊まりはマンダリンオリエンタル東京。なんとも久しぶりだわ。
ゲストは、日本に駐在しているご夫婦と、日本で生まれた赤ちゃんと、赤ちゃんのお世話に来日していたお母さんという3世代でした。
コロナで入国が厳しい中、ようやく来日を果たしたお母さんは2ヶ月間の滞在で、もうまもなく帰国予定。その間、京都や大阪、長野県など、たくさん旅行もしたという。たくさんの、ステキな写真を見せていただいた。
通常ハイヤーが多い仕事だけれど、今回は是非とも公共交通機関を利用したいという。
行きたい場所は、「庭園」「神社」「焼き物のお店」 はいっ
赤ちゃん連れだし、移動が楽なところで決めたは清澄庭園
清澄庭園は、江戸時代には豪商の屋敷があり、その後大名の下屋敷となった一帯を、1878年三菱財閥創始者の岩崎彌太郎が取得、その一部を社員の慰安や貴賓を接待する親睦園として開園、それを2代目の岩崎弥之助が泉水に隅田川の水を引くなどして手を加え(今は雨水)、1891年回遊式林泉庭園として完成させたが、関東大震災翌年の1924年に被害の比較的少なかった東半分が3代目の岩崎久弥によって東京に寄付され復興したもの。
関東大震災や東京大空襲では、被害を受けつつも東京の人々の避難場所として使われた庭園でもあります。
特徴は彌太郎が全国から取り寄せ、自社の汽船で運び入れた名石の数々。
石が素晴らしい 磯渡りがまたいいですね。
奥の広場には桜の木がたくさんあって、水路には魚が泳ぎ、ベンチでくつろぐ人も多く、つい、ゆっくりしてしまった
奥さんが授乳や赤ちゃんのオムツ替えをしたり、記念写真をあれこれ撮って、いろいろお話しもお聞きした。ツアーの出だしということもあるし、また、お世話になっている旅行会社の方のお知り合いということもあるので、どのような経緯で日本にいらっしゃるのか、どんな旅をして来たのか、お話を伺うことはツアーを進める上で参考になる。
残りの半分もゆっくりみて回って、赤ちゃんの機嫌もとっても良いので、再び地下鉄の駅に戻ってようやく次の目的地へ〜
清澄庭園の次は、上野公園へGOの旅