暫くネタには困らないだろう。新型コロナ変異株の通称を天体から採る様にしている模様である。EG.5はエリス（準惑星）、BA.2.86はピロラ（小惑星）、FL.1.5.1はフォルナックス（星座）と云った具合である。エリスは不和と争いの女神であり、黄金の林檎によってトロイア戦争の原因を作ったとされている。飢餓とか悲嘆とか紛争とか破滅とか、物騒な名前の神々の母親でもある。変異を繰り返す新型コロナに相応しいと思っていたのだが、そっち方面を狙った訳では無さそうである。天体の名称は神話から採られる事が多いので、今後もそう云う被りは出てくるのだろう。しかしこれらの命名は、誰がどんな基準で行っているのであろうか。通称は有った方が分かり易いには違いないが、上記の通り採用元はバラバラである。流石にイトカワと名付ける痴れ者は居ないと信じたいが、可能性はゼロでは無い。勝手に決めずに審査を通す様にしてもらいたいが、それはそれで余計な仕事なのである。
