マイナカード申請サイトが大盛況の様である。余りにも盛況なので急遽締切を一日延ばした様だが、そう云うズルズルな運用は将来に禍根を残すのではないかと危惧している。「8月31日まで宿題には絶対に手を付けない呪い」を受けている国民は一定数存在するのであるが、じゃあ来週の月曜日まで延期と温情を見せたら日曜夜まで絶対に手を付けないのであり、締切は厳格にすべきなのである。ただ、そう云う姿勢をあからさまに見せるとお役所仕事と批判される理不尽な扱いを受けるので、公僕とは本当に大変である。加えて「やむを得ない事情が有る場合には救済措置を別途検討」みたいな事を言いだす人が出てきて、現場を更なるカオスへと叩き落すのであるが、今回はそうならない事を願っている。行政をスリム化するには無駄な作業を減らすのが肝心なのであるが、現在の総務省の対応を見る限り、無駄な作業をデジタル化する為に疲弊している様にしか見えないのである。
Googleも必死である。Gmailのプロモーションタブに、広告が紛れ込む様になった。営業メールはタイトルだけ斜め読みして一括削除、を基本行動にしているが、こいつらは一つ一つ手動で消すしかない。こう云う負の感情が湧き上がるエクスペリエンスは広告主の為にはならないと思うのだが、ネットでの位置付けとはそんなもんの様な気もする。悪名は無名に勝るのであり、フックを心に残しておけば少なくとも名前は覚えてもらえるかも知れないし、場合によっては気分を害した事も忘れてくれるかも知れない。そう云う手前勝手な論理が罷り通るものかとも思うが、莫大な広告収益が上がっている事から考えても、人間心理は思っている以上に単純なのだろう。ただ個人情報収集の観点から厳しい批判に晒されており、それが業績悪化に繋がっている。単に配信数を稼ぐだけの広告からの脱却が求められるのであるが、興味の有る広告だけがお届けされるカラクリが思い付かないのである。
言われてみれば各社マチマチである。ドミノピザがサイズ表記をS・M・Lに変更したそうである。それまではM・R・Lだったそうで、真ん中のは何かと思ったらレギュラーの略らしい。従来はMとLだけだったがその中間サイズを新設する際にそうなった様だが、そもそもSサイズが無かったと云う方が少々意外だった。でも一人で食べちゃうからなあ、Lサイズ。そう云う意味では理に適ったサイズの選択である。ともあれレギュラーサイズと云う表現は誤解を生みやすい。コメダ珈琲の様にレギュラーがイレギュラーな場合を除き、大・中・小だと真ん中だろうし、並・大盛・特盛なら一番目がレギュラー扱いだろう。「当店ではショート・トール・グランデ・ベンティでございます」と自前主義を押し通す所は無視するとして、出来ればSI単位系で表記してもらうのが望ましい。自分のレギュラーが他人のレギュラーであるとは限らないと、LLサイズのおっさんは思うのである。
フィクション系との相性は良さそうである。ChatGPTで小説を錬成し、Amazonで販売する人が出てきた様である。価格は数ドル程度と安価なので、試しに買ってみる人もそれなりに居るらしい。ものの数時間で出版する手順を解説した動画も有るそうで、ちょっとしたお小遣い稼ぎになるならやってみようかと考える人は増えると予想される。それなりに内容が伴っていないとレビューで低評価を食らう様なので、売り物にするならある程度の手直しは必要だろうが、取り敢えず並べておいてウッカリ買いに期待すると云った横着者の方が多いだろう。Amazonがどの様な反応を見せるか楽しみであるが、書籍の内容に干渉するのは検閲に当たる可能性も有るし、何であれ売れれば幾許かの収入にもなるので放置するかも知れない。ただし錬成の具合によっては他の作品から一部を剽窃したり、最悪まるっとコピペも有り得る様なので、それを探し出して提訴するビジネスも立ち上がる予感がするのである。
ダメ元でやってみたくなる気持ちは分かる。しかし、どうせやるならもう少し設定を作り込んだ方が良かったのではないか。札幌のごみ回収施設で1000万円が見つかったと報道されたが、「私が持ち主だ」と名乗り出た人が若干名居たそうである。ただ紛失の経緯説明がいい加減で、北海道旅行中に失くしたとか認知症の親が捨てたかも知れないとか、何故納得してもらえると思ったのか直接訊いてみたい。中には酔って500万円失くしたとか色々な面で面倒臭い連絡も有ったそうで、それを受け付ける担当者も大変である。「その1000万円が私の所有物ではないと証明出来ないのなら、それは私のものだ」と詭弁を弄するぐらいの工夫を凝らしてもらいたいものである。高齢者のタンス預金が所在を知られぬ儘に家財一式ごと処分、みたいな話は今後増えると思われるし、それに連れてダメ元チャレンジャーも数を増やしそうな雰囲気であるが、電話代に見合う投資とは到底思えないのである。