行雲流水の如くに

予断を許さない日本経済の状況ーー今のような政策で乗り切れるか?

今の日本経済は、薄氷の張った湖の上で呆然とたたずんでいる状況だ。

下手な対応策を続けると氷が割れて水没する。

生き方や考え方を大きく転換しなければ持続的な社会を維持できないだろう。

 

2019年度のGDPは約553兆円だった。2020年4~6月期は505兆円。

約50兆円がコロナ過のためにどこかに消えてしまった。

政府は約32兆円の補正予算で乗り切ろうとしているが、本当に困っている人たちにおカネは届いていない。

公明党や野党の要求でかろうじて下支えになっているのが「10万円給付」だろうか。

 

事業者(大手法人から中小零細まで)が息をついているのは、金融機関の融資であろう。

2019年9月比で約30兆円増加している。

大手に限らず中小金融機関も大活躍。

菅首相は、このような時に金融機関のリストラ策を語るなどかなりピント外れだ。

マイナス金利政策を止めることが金融機関体力強化の第一歩だということを理解していない。

 

では、薄氷を割らないようにするための施策は?

①焦らず、時間をかけること(5年くらいのターム)

無駄なぜい肉をつけて体重超過になっていれば、氷は割れる。

じっくりぜい肉落としに励むべきだ。

消費に生きがいを見出すのではなく、不要不急と思われているものの中に生きがいがある。

②結局検査の拡充でしかコロナ過を乗り切れないー医療提供体制の強化

台湾、中国、韓国はすでに乗り切ったように見える。

ああだこうだ言わずに良い見本は見習うべき。

③科学技術力の強化

ヒト、モノ、カネの重点投資が必要。10兆円程度使うくらいの心意気が必要。

ハンコ廃止とかデジタル庁とか日本学術会議いじめとかやることがせこい。

携帯電話料の引き下げも、ピント外れ。こんなのは民間に任せるべき。

本来は5G投資に政府が先頭に立たなければ、日本経済はますますじり貧になる。


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