11月4日 (木) 11/19℃
自然の中の詩人ワーズワース
代表的なロマン派の詩人ウイリアム・ワーズワースは自然賛美の浪漫的な詩を数多く残している
イギリスの湖水地方コッカサスで生れ、グラスミア村、後にライダル湖近くに暮らした
自然の中でワーズワースは「かつて牧場と森と小川と大地とあらゆる周囲の風景がわたしにとって天上の光に包まれて見えた時があった」と幼児期を書きている
私の幼児期は故郷・信州安曇野の風景であった 日本アルプスの常念岳を望む安曇野平野の自然の中で育ち、今思えばそれは天上の光に包まれた至福の時であり、今も原風景として心に残る
ワーズワースが愛する妹ドロシーにあてて贈った詩がある
「緑の森の中での感動は 人間や道徳的な善悪についてどんな賢者からよりも多くのことを教えられる 自然がもたらしてくれる法則は美しく われわれの小ざかしい知性は事物の美しい姿を歪める」と
自然や森は木材生産や環境保全と共に、人間の情操感をも育ててくれる「自分は自然によって生かされている」と多くの芸術家や小説家、詩人など、その創造力を自然の中から享受してきたようだ
ワーズワースは毎日湖畔や近隣の森、自然の中を歩き詩作をし、野外で主に詩を書いていたそうで、文字通り自然の中の詩人であった
ワーズワースの墓碑を写真で見れば、妻メアリーと共に今もその自然の森の中の大地で眠っている
私には自然と共に生きる憧れの人生であり、やがて安曇野の自然の森の中に浸り埋もれ、その大地にて永遠の眠りにつきたい
(人生史77 散文詩から)
*上記の写真はいずれも今朝の千里南公園の散歩道から