身の程知らずの独り言

音楽的にも文学的にもダメダメな♀が、身の程もわきまえず、好き勝手な戯言(主に、中島みゆきさん)を記しております。

今日発売💕

2022-12-14 23:42:00 | 中島みゆきさん(声)
「倶(とも)に」、無事購入💕
本当は昨日フラゲするハズが、間に合わなくて今日ゲット。
特典のクリアファイルも。
クリアファイルは、後が2023年カレンダーになってます。

ちなみに、先行ダウンロードも好調で、
2022.12.7公開のBillboard JAPANダウンロードチャート(11/28〜12/4)
第7位 「倶(とも)に」中島みゆき(6,991ダウンロード)
でした✌

「みゆきさんの声だぁ〜💕
みゆきさんの音だぁ~💕」

『PICU』で聴いた時から、初めてなのに懐かしい音だと思ってたのですが、フルコース聴きながらその思いがますます強くなってきました。
新しいのに、泣きたくなるような懐かしさと安心感。
暫く離れていた我が家に帰ったような感じです。
ここが私の居場所なんだと思えるような音。

優しく可愛い歌声がスッと胸に入ってきて、サビの力強い歌声が身体の中を揺さぶるような、背筋を伸ばしてくれるような感じがします。

「ああ、みゆきさんお帰りなさい」
って、言いたくなりました。
みゆきさんは、どこにも行ってないんですけどね。

「倶(とも)に」のカップリングの「銀の龍の背に乗って」が主題歌として流れる
劇場版「Dr.コトー診療所」が今週金曜日(12/16)公開です。
私は今週末は行けないので来週以降に行く予定。
こちらも楽しみ💕

そして、年末最大の楽しみは、12/30公開の
『中島みゆき 劇場版 ライヴ・ヒストリー2』。
なんと、一部映画館では同時に
『中島みゆき 劇場版 ライヴ・ヒストリー1』
も上映するみたいです。
上手くすると続けて観れるかも。
で、その『中島みゆき 劇場版 ライヴ・ヒストリー』について語られている濃厚な記事がありました。

失礼ながら私は、渋谷龍太氏を存じ上げなかったのですが、
“うん、うん”頷きながら一気に読み、好きになりました💕
ご興味のある方は是非💕💕

最後までお読みいただき、ありがとうございます。
では、また。(⁠^⁠^⁠)


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みゆきさんの声、その50『CONTRALTO-みゆきさんの声』①

2021-01-04 00:10:00 | 中島みゆきさん(声)
あけましておめでとうございます。(^^)v

今さら『CONTRALTO』?って思いますよね。f(^_^;
恥ずかし気もなく言いますと、それは、昨年書きかけてホッタラカシていたからです。 
それも、ホントにはじめの方で躓いて、そのまま、、、。
(決して、胸張って言えないんですが、、、)
新年のご挨拶をしなくては、と思いながらも挨拶以外にネタがない。
そこで、ホッタラカシになっているネタを新年のメデタイ雰囲気に紛れさせた、売れ残りを詰めた闇袋(福袋とは言えない)のノリで、UPすることにしました。
と言っても、まずは、書きかけていた3曲が辛うじてまとまっただけなのですが、、、f(^^;
なので、①にしました。
残りの曲は、今年中には書くつもりですので、、、。f(^_^;

『CONTRALTO』。

1曲目、
「終り初物(おわりはつもの)」。

"やすらぎの声"に、
"『♪おすそわけ』だからか、みゆきさんの声も、少し余所行き(よそゆき)の可愛いさを感じます。"
と書きました。
この余所行き感は、言葉の選び方にも表れていますね。
まず、タイトルにもなっている
『♪終り初物』。
この言葉の持つ特別感。
そして、私が、一番魅かれるのが、
『♪ひとり娘のあの子が 遠い国へゆくらしい
いろんな理由(わけ)がそれぞれあって
掛けうる言葉が足りない
『♪掛けうる言葉が足りない』
の文語調。
改まった感じで、古式ゆかしく優雅に響きます。
また、
『♪急いだ理由(わけ)を手紙に書いて
預けてゆくから読んでね』
と、わざわざ手紙を認(したた)める律儀さも愛しいです。
『♪おすそわけ』に込めた思いの丈が伝わってくる気がします。 
そう言えば、
『♪預けてゆくから』、
『♪過ぎゆく季節』
『♪遠くへゆくらしい』
『♪見送りにはゆきません』の
『ゆく』も文語調ですね。
そんな言葉の選び方と少し余所行きの歌声が、見事にマッチして聴こえます。
あくまで、私の感想ですよ。
そして、ラストの
『♪終り初物 季節見送り
会えなくなるから おすそわけ
過ぎゆく季節 嘆くより
祝って送るために
過ぎゆく季節 嘆くより
祝って送るために』
これは、みゆきさんのラストツアーへの思いのような気がしてたんです。
だから、この状況は本当に不本意で、苦しいだろうなと。
私の勝手な妄想ですけどね。
更に、妄想をもう一つ。
『♪過ぎゆく季節 嘆くより
祝って送るために』
というのは、みゆきさんの希いであり、このアルバムの根底に流れるもののような気がします。 

「終り初物」で穏やかになった気分が、ざわめく2曲目
「おはよう」。

最初に聴いた時、
「バラ色の未来」(『LOVE OR NOTHING』1994)
が、頭に浮かんだ曲です。
"強者どもが夢の音(声)"で、
"うん?この音の持っていきかたって、、、、"
と、既知感(みゆきさんの曲)を覚ると書いた曲が、この曲です。
「おはよう」というタイトルですが、朝の爽やかさはないですよね。
みゆきさん自身が
"英訳を見て"
と仰ってましたが、英訳のタイトルが
「Awakenings」
となっています。
weblio英和辞典には、
「目覚め・覚醒・自覚」
となっています。
歌詞も、
『♪おはよう~』のところは、
『♪Wake Up~』。
これ挨拶というより、命令形で
「目覚めろ」とか「目を覚ませ」という感じです。
この英訳を見た時に、頭の中を流れたのが、「片想'86」。
『♪目をさませ 早く 甘い夢から
うまい話には 裏がある
目をさませ 早く 甘い夢から
うかれているのはおまえだけ』
(「片想'86」『歌暦』1986
って、私だけかな?
"残りのメガジャケット到着等々。"でも書いた、
川谷絵音氏曰く、
"『おはよう』と繰り返しながらも徐々に何かが終わっていくような切なさと怖さが同居したメロディが続いていく。
こんな悲しい『おはよう』を僕は聴いたことがあっただろうか。
心臓を直接つかまれたかのような衝撃があった"と。
この"心臓を直接つかまれたかのような衝撃"を実感したのが、
3月11日放送の「やすらぎの刻~道」の東日本大震災のテレビ中継を見ているシーン。
東日本大震災の映像は映らないのに、その緊迫感や恐怖が伝わってくるシーンでした。
テレビに見入る橋爪功さんと風吹ジュンさんの演技もお見事でしたが、川谷氏が指摘された"切なさと怖さが同居したメロディ"とみゆきさんの歌声が、より一層の緊迫感を醸し出していたと思います。
歌声と書きましたが、歌声は決して重くなく強くないんですよ。
歌い出しの歌声は、むしろ可愛い感じですし。
ただ、可愛いけれど、どこか無機質な印象を受けます。
その可愛いく無機質な歌声が、走るような曲調と相まって、不安感や焦燥感を与えているような気がします。

そんなザワつく2曲目から、心を落ち着かせてくれる3曲目
「ルチル(Rutile Quartz)」。

"The CONTRALTO"。 
この曲を聴いた時に、頭に浮かんだ言葉です。
気持ちよく、みゆきさんの歌声に浸る感じです。
みゆきさんの歌声風呂みたいなイメージ(笑)
歌声風呂で、「おはよう」の緊張感から解きほぐされる~っていう。(笑)
ゆったりと包み込まれる歌声ですね。
そんな歌声風呂で癒された(スミマセン、あくまでも私の勝手なイメージです)後の
『♪何処へ飛んでゆきたかったの
誰のことを想っていたの』
の声が、凄く胸にキュンときます。
高く細くなる声が、せつなくて、胸にキュンとくるんです。
歌声的には、ゆったり包み込むような水晶の中の、金の糸ように感じられて、凄く印象的な声で、好きです。

すみません、ここまでです。
1曲目、2曲目で、何度も躓いたのを何とか纏めて、3曲目をサラッと加えて力つきました。
この後は、またの機会に。

最後まで、お読みいただき、ありがとうございました。(^^)
本年もよろしくお願いいたします。
では、また。(^-^)
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みゆきさんの声、その49"やすらぎの声"

2020-01-20 02:30:00 | 中島みゆきさん(声)
Newアルバム「CONTRALTO」が発売されたので、その記事を書くべきなのでしょうが、その前にどうしても書きたかったのが、「やすらぎ」シリーズ。

『相聞』(「人生の素人」、「慕情」収録順)には『相聞』の、『CONTRALTO』(「終り初物」、「観音橋」、「離郷の歌」、「進化樹」収録順)には『CONTRALTO』のアルバムコンセプトや流れ、統一性があるのは、わかっています。

みゆきさんご自身が、選曲も曲順も決めて作られたアルバムであることも。

邪道であることは、百も承知!

邪道と知りつつ、『CONTRALTO』が出る前から、シリーズをまとめて聴いてみたくて心待ちにしていました。

そんなシリーズ曲(主題歌・挿入歌)をまとめて聴いた感想です。

私のワガママで邪道な記事ですが、よろしければお付き合いくださいませ。

今回取り上げるのは、
『CONTRALTO』に入っている「やすらぎの刻~道」(2019~2020)の主題歌4曲に、「やすらぎの郷」(2017)の主題歌「慕情」、挿入歌「人生の素人」を加えた6曲です。

「慕情」(single、『相聞』2017)
「人生の素人」(single、『相聞』2017)
「離郷の歌」(single2019、『CONTRALTO』2020)
「進化樹」(single2019、『CONTRALTO』2020)
「終り初物」(『CONTRALTO』2020)
「観音橋」(『CONTRALTO』2020)

ブックマークに入れて聴いてる順で、「やすらぎ」シリーズと絡めて、書いていきたいと思います。

ご存知ない方もいらっしゃると思いますので、「やすらぎ」シリーズの簡単な説明から。

倉本聰先生脚本で、2017年4月から半年放送されたのが、
「やすらぎの郷」。

テレビ朝日系列で、月曜日~金曜日の12:30~12:50に放送されていた昼の帯ドラマです。

テレビに貢献した人々(俳優や技術者などの個人。ただしテレビ局関係者は除く)だけが選ばれて入居できる老人ホーム《やすらぎの郷》が舞台。

人生の終盤、終の住みかで起こる悲喜こもごもを描いた昼ドラでした。

そして、倉本先生の依頼を受けて、みゆきさんが作られた主題歌が
「慕情」です。

倉本先生から送られた129話分の脚本を読んで書かれただけあって、感動的な話には勿論、下世話な話にも寄り添うんです、「慕情」が。

田家さんが、「離郷の歌」を
"今の声"
と仰っていましたが、この「慕情」も今の声だと思います。

優しく沁みる歌い出しから、包み込むようなサビの歌声。

気品と包容力のある歌声は、まさに、今の声だと思います。

結構厳しい歌詞が、スッと胸に落ちてきて、優しく諭されますね。

下世話な話も浄化されるというか、倉本先生には失礼ですが、ドラマの品位を保つのに、「慕情」は物凄く貢献したと思います。(笑)

ドラマ後半に、ある事件が起こり、腕に覚えのある入居者三人が、その犯人達を成敗に行く時にかかった
「人生の素人」。

少し演歌調の「人生の素人」と殴り込みの組み合わせ。

任侠映画のイメージですね。(笑)

ここだけで使われたわけではないのですが、一番印象的な場面です。

この曲は、
"どこで使われるかわからないから、使われて『しぇ~』って驚く"と、みゆきさんも言ってました。(笑)

少しドスのきいた歌声は、人生の深さが滲んで聴こえます。

「慕情」とは、対照的に思える「人生の素人」の歌声も"今の声"ですね。

厚みのある歌声は、強面(こわもて)なのにあたたかくて、優しい。

しゃがれたり、唸ったり、歌い回しも小気味良くて、聴いていて引き込まれます。

凄く気持ちよさそうに歌われているように思えて、聴けば聴くほど好きになる曲です。

以上が、「やすらぎの郷」と主題歌「慕情」、挿入歌「人生の素人」でした。

その「やすらぎの郷」の続編として、昨年(2019)4月から放送されているのが、
「やすらぎの刻~道」。

現在進行形で、2020年3月まで続く予定です。

倉本聰先生脚本で、テレビ朝日系列で月曜日~金曜日の12:30~12:50放送されているのは「やすらぎの郷」と同じ。

ただ、今回は、《やすらぎの郷》で起こる悲喜こもごもに加えて、郷の住人で脚本家の菊村栄(石坂浩二)が書くシナリオ《道》の世界も進行していくという二重構造、入れ子細工の昼ドラになっています。

そのため、《やすらぎの郷》パートの主題歌は、変わらず「慕情」。

「人生の素人」も挿入歌として使われました。

菊村先生が描く《道》は、山梨県の山間部にある架空の村"小野ヶ沢"に暮らす根来家(主に"しの"と"公平")の昭和・平成の物語。

その昭和編の主題歌が、「進化樹」と「離郷の歌」。

主に主題歌として流れていたのは、「進化樹」。

「離郷の歌」は、主に別れの場面で挿入歌として流れていたので、シングルの表題曲になった時は驚きました。

『CONTRALTO』の曲順も、「離郷の歌」→「進化樹」なので、その順でいきます。

まず、昭和編の時代背景を。

昭和編は、戦前・戦中・戦後の小野ヶ沢が舞台になります。

戦争と国に、翻弄される、いや蹂躙される庶民の物語です。

理不尽な別れ、そんな場面に染み込むように聴こえてくる、みゆきさんの歌声。

みゆきさんの歌声は勿論、師匠のアレンジも素晴らしくて、短いイントロがドラマの空気に溶け込んで、見る者の琴線を震わしているようです。

その後に聴こえてくる、みゆきさんの少し吐息が混じった歌い出し
『屋根打つ雨よりも』。

登場人物の心の中の雨(涙)が流れ込んでくるような気がして、胸が締め付けられます。

「慕情」もそうですが、本当にドラマに寄り添って聴こえてくる曲です。

繰り返される歌詞の
『ざるをえず』が、
ドラマの時代背景(戦争)や状況を伝えているようにも感じられます。

ちなみに、『CONTRALTO』ブックレットの英訳タイトルは、"Hiraeth"となっています。

"Hiraeth"を検索すると英語ではなく、ウェールズ語みたいです。

訳は、郷愁 、憧れ 、懐旧 、望郷 、里心 、切望 、懐古となっており、
"もう戻れない場所に、戻りたい感情"
という解説もありました。

『二度とは戻らない 宙(そら)の流れ』

しかし、そんな
『ざるをえず』という理不尽な状況は、いつであろうと、誰であろうと遭遇するかもしれない。

「はじめまして」で、
『シカタナイ シカタナイ そんなことばを
覚えるために生まれて来たの』
と歌ったみゆきさんが、
『ざるをえず』という理不尽を良しとするとは思えません。

その状況を作ったモノへの怒りは、あると思います。

でも、『ざるをえず』という状況に陥った者への、眼差しはとことん優しい。

そうならざるえなかた、状況を理解した上で、
『心は離れない 星は消えない~』
と前向きな声で歌われているのを聴くと、救われたような気がします。

ドラマに寄り添いながらも、ドラマから離れても成り立つ普遍性がある曲です。

これぞ、みゆきさんの真骨頂ですね!

次は、「やすらぎの刻~道」昭和編の主題歌としてかかることが多かった
「進化樹」。

タイトルだけを聞いた時に、私が思い浮かべたのは、岡本太郎作、太陽の塔の内部にあった"生命の樹"。

未だに、そのイメージがどっかにあったりします。

田家さんは、
"進化樹という品種があると思った"と言ってましたね。

みゆきさん得意の造語です。

師匠は、こういうのが上手いと誉めてますね。

『人はなんて幼いのだろう 転ばなければわからない』

こういう例え方も本当に上手いと思います。

この曲のモチーフは、倉本先生が前作「やすらぎの郷」の台本の裏表紙に描いた樹の根の点描画と
"樹は根に拠って立つ
されど
根は人の目に触れず"
という一篇の詩だと明かされています。

その樹の根の絵(新作)と詩は、シングル「離郷の歌」の歌詞の裏表紙になっています。

この樹の根と言葉をモチーフに作られた
"人は進化したのか?"という大きなテーマの曲。

誰か教えて
僕たちは今 ほんとうに進化をしただろうか』

師匠も田家さんも口を揃えて
"これぞ、中島みゆき!"
と言った曲です。

『この進化樹の 最初の粒と
僕は たじろがずに向きあえるのか』

進化という大きなテーマを
『僕は たじろがずに向きあえるのか』
と我が身に引き寄せる。

私はここが、
"これぞ、中島みゆき!"
だと思いました。

歌声も、私には心地よい、
"これぞ、中島みゆき"の歌声です。

丸みがあって、可愛くて、どこか
懐かしい気持ちになる声ですね。

しかし、それが、
3番ラストで、若干語気を強めます。

『♪何も知らずに 僕はひとりだ
この樹の根は 何処に在ったのだろう』

そして、最後の最後、ロングトーンの最後が嘆息で終わるように聴こえて、
初めてフルコーラスで聴いた時に、
『僕たちの将来は良くなってゆく筈だね』(「僕たちの将来」)
の不安感を思い出しました。

みゆきさんは、ずっと問い続けていて、その問いに向き合い続けているんだなと。

『CONTRALTO』のラストが、この曲なのも納得だなぁなんて、、、。

何か、偉そうなこと書いてる気がしてきました、すみません。(((^_^;)

それでは、平成編。

戦後の混乱期から、いきなりバブル末期に話は飛びます。

"小野ヶ沢"のしのと公平は、6人の子供とたくさんの孫に恵まれています。

しかし、子供たちは独立して、それぞれに事情を抱えており、しのと公平は二人暮らし。

そこへ東京から、引きこもり状態だった孫がやって来て、、、というのが現在進行形の《道》平成編です。

この平成編の主題歌が、
「終り初物」と「観音橋」。

田家さんと同じく、「終り初物」という言葉があることを初めて知りました。

進化樹よりも造語ぽいのに、昔からある言葉なんですね。

前にも書きましたが、
"野菜や果物で、多く出回る時期が過ぎてから成熟したものを、初物と同様に珍重していう語。"
だそうです。

だから、『おすそわけ』。

本当に
『今どきわかる人がいるかしら』
ですね。

初物のおすそわけ、終り初物のおすそわけ。

風情のある景色であり、日本人らしい心遣いだなぁって思います。

『おすそわけ』だからか、みゆきさんの声も、少し余所行き(よそゆき)の可愛いさを感じます。

『急いだ』と言いながら、全体に優雅で古き良き習わしという感じがします。

『過ぎゆく季節 嘆くより
祝って送るために』

"おすそわけ"に、込められた心遣いが美しい。

少し逸れますが、
『借りてた詩集』って、誰の詩集なんでしょう?

谷川先生でしょうか?

何となく、気になった箇所でした。f(^^;

最後は、
「観音橋」です。

郷愁を誘う童歌。

師匠曰く、
"ちょっと懐かしい感じを出したくて、メロディーも言葉も昔話ぽいので、童歌っぽくしてみました。"

幼声で歌われる、切ない童歌ですね。

童歌風なのに、歌われている内容は、一番シビアで切ない。

私は、みゆきさんの幼声に弱いんですよ。

『CONTRALTO』で初めてフルコーラス聴いた時に、涙腺崩壊しました。 

この流れで、聴いててもウルウルします。

幼声にも弱いんですが、言葉でも泣けてくるんです。

身近なところで、"観音さん"なんてところに、じ~んときたり。

関西は、観音様と言うより観音さんの方が親しみがあるので、それこそ、
『ここいらの言葉』
なんです。

で、
『おまえバカだな ここいらの言葉
ひとことくらい語ってみろや
と言う
『観音さんのおつかい坊主』の
ぶっきらぼうな優しさにウルウルくるんです。

照れ隠しに、バカだなって言ってるだけで、相手を思いやる気持ちが滲んでる気がして。

2番の
『めし喰う術は せつないもんや』
は、「離郷の歌」の『ざるをえず』に通じるものを感じますし。

この童歌、それも昔話ぽいと師匠が言った童歌を平成編に持ってきたのが、不思議だったんですが、フルコーラスを聴いて私なりに納得できました。

時代が変わっても、差別や区別、橋の向こうとこっちは存在し続けているから、敢えてこの曲を平成編に持ってきたような気がしたんです。

『ほんとうに進化をしただろうか』(「進化樹」)

そして、3番
『薄い縁の身内のように
どうせ離れてゆくのだろうと
泣いたあなたの 味方で居ます

みゆきさんが語りかけてくれてるように思えて、涙腺崩壊です。

『私は ここを離れず居ます

同じ言葉をみゆきさんに返したいなと思ったら、また、崩壊して、、、(TT)

私的には、この曲が一番胸に響いた曲です。

涙腺崩壊してたら、「やすらぎの声」には、ならないような気もしますが、、、f(^^;

ちなみに、『グスベリの粒』とはグースベリーという木の実の北海道弁みたいです。

長くなりましたが、「やすらぎ」シリーズ6曲の勝手なまとめでした。

本当に、こんな邪道な記事に長々とお付き合いいただいて、ありがとうございました。(^^)

では、また。(^-^)

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再 みゆきさんの声、その48"おどり場"「土用波」

2019-12-21 23:34:00 | 中島みゆきさん(声)
奇跡です!!!!!

本当に、奇跡だとしか思えません。

私には、どうしても、何しても見つけられなかった記事が、甦りました。

yanakumaさんが、わざわざコメントで送ってくださいました。

ありがとうございます。

本当に、ありがとうございます。

心臓がバクバクしてます。

yanakumaさん、あなた様は魔法使いです。

命の恩人です!

自分が書いたモノなのに、二度と読めないと思っていたモノがもう一度読めるなんて、夢のようです。

感謝しても、しきれません。

本当に、ありがとうございます。

以下は、yanakumaさんが送ってくださったコメントです。

コメント欄には長すぎるし、記事として残したいので、ここに転載させていただきました。

・コメント
記事が消えた
yanakumaです。
何はともあれ原因が分かって良かったです。
こちらのPCに残っていた“おどり場”の記事を添付しますね。これで全てかは分からないのですが。(ここに添付していいのかも???)
*****

ー以下、記事です。ー

突然変なタイトルで失礼します。m(_ _)m

"おどり場"?って何?、、、ですよね。f(^_^;

これは、曲中の音(メロディ)が変化するところのことを、私が勝手に呼んでるだけなんです。

みゆきさんの声、その44"昇華"「ほうせんか」、「まつりばやし」、「永久欠番」
https://blog.goo.ne.jp/mihana223/e/3a636080531a56a09112c1bd140ca1e5
で、ラストの音変について書きました。

今回は曲中の音変ということです。 

音の変化なので、"みゆきさんの声"ではなく、"みゆきさんの音"にするべきかな?
とも思ったのですが、音については全く無知なので、"声"ということにしました。
(声についても無知なのですが、、、お許しください(-_-;))

で、無知なもので、この音変のことを正確に何て言えばいいのかわからなかったので、検索すると
1番 Aメロ→Bメロ→サビ
2番 Aメロ→Bメロ→サビ
3番 Cメロ→(Aメロ→Bメロ→)サビ
という曲構成のCメロに当たるところみたいで。

だから、Cメロと書くべきなのでしょうね。

しかし、Aメロ、Bメロ、Cメロ、サビというのも、正式名称ではないようなので、知ったかぶりして、Cメロなんて書いて、
"違いますけど~。
何だ~、違うんじゃないの"
(「夜会VOL.7 2/2」の茉莉の口調で)
とか言われたらどうしよう、と悩んだ末、
"それじゃあ、おどり場でもよかろう"と、自分勝手に判断することにしました。

このCメロ?(おどり場?)、最近の例は、
「慕情」の3番
『♪少し嬉しかった事や 少し悲しかった事で~』
です。

それ以外に、すぐ浮かぶのが、
「土用波」
「EAST ASIA」
「流星」
「あなたでなければ」
「流浪の歌」
「ミュージシャン」
「永遠の嘘をついてくれ」
「常夜灯」
「宙船」
「慕情」
「麦の唄」
「空がある限り」
「ライカM4」
等々。
(順不動、思いついた順です)

余談ですが、
「麦の唄」、「慕情」と"おどり場"が続いたので、「離郷の歌」、「進化樹」ともに"おどり場"なしは意外でした。

で、そんな"おどり場"のある曲を列挙しようと思ったのですが、これが難しくて、、、(-_-;)

まず、歌詞を確認しながら抜き出そうとしたのですが、
"あら?幻のデビュー曲と言われるの「あたし時々おもうの」からそうだわ"とか、
"「時代」って、歌い出しはAメロなのか、Cメロなのか?
これじゃあ、おどり場じゃなくて、屋上なんじゃないかな?"
などと、また、変に悩んでしまって、、、(>_<")

それならと、
「私の声が聞こえますか」から聴き直してみると、
「ボギーボビーの赤いバラ」
『♪ルルルル、、、』
は、どうなる?(*_*;
と、また、悩み、、、(-_-)/~~~

そして、挫折。

という訳で、この記事は長らくお蔵入りしていたのです。

本当は、"その48"ではなく、"その45"になるはずだったので、、、(((^_^;)

そんなお蔵入りを思い出すきっかけになったのが、カラオケです。

それも、歌ってというより、観て。

と言うのも、先日、時間潰しに入ったカラオケで、DAMの部屋になったからなんです。

基本、選べるなら曲数が多いジョイサウンドにするのですが、空いてなくてDAMの部屋へ。

で、"中島みゆき"を選ぶと、
「愛から遠く離れて」
から五十音順に曲名が並んでいました。

歌いたい曲は、ひたすら、スクロールして探すしかないんです。

で、スクロールしていると、
「糸」~2007年収録「歌旅」より
が出てきて、
"あっ、DAMは、みゆきさんの映像があったんだ!"

みゆきさん映像の存在を思い出して、歌ってる場合ではなくなりました。

時間潰しに入ったので、時間もそんになかったので、とりあえず、新曲(「進化樹」「離郷の歌」)だけ歌って、目についた順でチョイスしていったのが、
「命の別名」~2007年収録「歌旅」より
「宙船」~2007年収録「歌旅」より
「誕生」~2007年収録「歌旅」より
「本日、未熟者」~2007年収録「歌旅」より
「土用波」~2004年収録「中島みゆきライヴ!」より
「旅人のうた」~Concert「一会」2015~2016より
「浅い眠り」~Concert「一会」2015~2016より
「ファイト!」~2007年収録「歌旅」より
「歌姫」~2004年収録「中島みゆきライヴ!」より

途中から、コンサートを意識して選曲していました。

「歌姫」で、本編ラスト。

そして、アンコールで、
「恩知らず」~「縁会」2012~3より
で、それでも時間が余ったので、最後にもう一度
「土用波」~2004年収録「中島みゆきライヴ!」より

何より、「土用波」の"おどり場"が聴きたかったので。

『♪流れゆけ流れてしまえ立ち停まる者たちよ
流れゆけ流れてしまえ根こそぎの土用波』

おどり場という言葉が、初めて浮かんだのが、このメロディだったなぁ~"
なんて思い出しながら、気持ち良く口ずさんでいました。

そうなんです、「土用波」の"おどり場"って、歌ってて一番気持ちいいんですよね。

で、この「土用波」は、「中島みゆき」、「いまのきもち」、「中島みゆきライヴ! Live At Sony Pictures Studios In L.A.」(CD/DVD)に収録されています。

御乱心といわれた時代のアルバム「中島みゆき」のアレンジは、椎名和夫氏。

「いまのきもち」は、瀬尾師匠。

「中島みゆきライヴ! Live At Sony Pictures Studios In L.A.」は、アレンジだけでなく、ギターとコーラスも瀬尾師匠。

どれも好きなんですが、映像が入るからか、瀬尾師匠が直接参加しているからか、一番ノッてるように感じるのがライブ版です。

みゆきさんも、表情豊かで、気持ちよさそうに歌われてますしね。

そして、ライブ版の少ししゃがれて、少しドスの効いた声が気持ち良くて、私は一番好きです。

ってなことを思いながら、この記事を蔵出しする気になったんです。

アレコレ悩みましたが、シンプルに
"「土用波」の"おどり場"が、私は一番好きだ!"
と書き残そうと思って。

そして、先に思い浮かんだ曲の"おどり場"も、それぞれに凄く魅(ひ)かれるんですよね、と。

そんなことを伝えたくなって、蔵出ししました。(笑)

ちなみに、DAMのライブ映像は上記の他に、
「地上の星」~2004年収録「中島みゆきライヴ!」より
「この空を飛べたら」~2004年収録「中島みゆきライヴ!」より
「糸」~2007年収録「歌旅」より
「with」~2007年収録「歌旅」より
「時代」~LIVE 2010~11より
「空と君のあいだに」~「縁会」2012~3より
「ヘッドライト・テールライト」~「縁会」2012~3より
「化粧」~「縁会」2012~3より
「あした」~「縁会」2012~3より
「世情」~「縁会」2012~3より
「麦の唄」~Concert「一会」2015~2016より
があります。

やはり、歌うならマニアックな曲まで揃ってるジョイサウンドなんですが、自分好みのコンサート気分を味わえるDAMの良さも再認識しました。

さて、話は変わりますが、最新アルバムのタイトルは、
「CONTRALTO(コントラアルト)」。

みゆきさん曰く、「私の音域」。

みゆきさんの"声"だぁ~と、密かに喜んでいる私。

どんなお声を聴かせていただけるのか、本当に楽しみにしています。

ただ、楽しみにしている反面、ストレート過ぎて、怖いような気もしてるんです。

ちゃんと書けるか、、、(-_-;)

って、別に書かなくてもいいんですけど、やはり、書きたいとは思うもので。

何となく、ワクワクとともに、ドキドキしながらも、待ち遠しいアルバムです。(笑)

アッチコッチ飛んで、まとまり悪くて、すみません。f(^^;

それでも、最後までお読みいただき、本当にありがとうございます。(^^)

では、また。(^-^)

以上、記事丸々復元させていただけました。

本当に、本当に、ありがとうございました。

自分のことで、嬉し涙を流すことなんて今までありませんでした。

自分の記事を読んで泣いたことも、勿論ありません。

でも、今日だけは特別です。

本当に、感謝して感動して、ウルウルしてます。

yanakumaさん、ありがとうございました。(^^)v

お読みいただいた皆様、ありがとうございました。(^^)v

では、また。(^-^)
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みゆきさんの声、その47「予感」B面、「あの娘」、「波の上」

2019-06-17 01:05:54 | 中島みゆきさん(声)
お久しぶりです。f(^_^;

世間は、「糸」の映画化で盛り上がっている時に、"何だ?"と思われた方もいらっしゃると思います。

逆に、タイトルだけで、ピンとくる方もいらっしゃるかと思います。

タイトルにあげた曲は全て、昨年(2018.5.2)ご逝去された井上堯之氏がアレンジされた楽曲です。

その井上堯之氏ご逝去間もない
2018年5月6日の月イチ最後のリクエストは、井上氏アレンジの
「ファイト!」(「予感」)でした。

曲紹介の時、みゆきさんは静かな口調で、
「井上堯之さん、亡くなられたばかりです。
この曲のアレンジをしてくださいました。
あたたかい方でした」
と。

そして、アウトロまで、フルバージョンかかった後に、改めて、
「井上堯之さん、いっぱいありがとうございました」
と、感謝とリスペクトを込めて静かに語られたのでした。

そんなことを思い出したのは、
"みゆきさんの声、その46「糸」と「縁」(天女の声と大地の声)"
https://blog.goo.ne.jp/mihana223/e/3aa69ea2f604ad7819338ce061b93635
を書きはじめてからなんです。

一周忌にむけて書くには、微妙に時期が過ぎていましたし、「JASRAC賞」の話題もあったので、"「糸」と「縁」"では触れませんでした。

しかし、miyaさんから、
"「縁」(「予感」)の間奏でウルウル状態になることがある"
とコメントをいただいて、
"私も!"って。

その思いを書いてみようと、思ったのでした。

みゆきさんの歌声と井上堯之氏のアレンジの両方に、涙腺が刺激されるんですよっていうことを。

と、私の個人的な思い入れは、後回しにして、まず、井上堯之氏と「予感」について簡単にまとめておきます。

井上堯之氏。

1941.3.15生まれで、師匠と同じ兵庫県出身です。

ザ・スパイダースを皮切りに、PYGや井上堯之バンドなどで活躍された、ミュージシャンでギタリストで作曲家で歌手で音楽プロデューサーです。
 
兵庫県出身以外にも、師匠とは共通点があって、吉田拓郎氏のバックバンドをされています。

勿論、みゆきさんのアレンジもですね。 (笑)

次に、みゆきさんの10枚目のアルバム
「予感」(1983.3.5)。

このアルバムは、色んな意味で特徴的なアルバムでした。

まず、LPレコードから一月遅れの1983.4.5に、はじめてのCD盤が発売されたアルバムです。

更に、みゆきさんが本格的なアレンジをした最初で(たぶん)最後のアルバムでもあります。

ただ、みゆきさんのアレンジは、アルバムA面(CDなら前半)4曲です。
 ↓

「予感」(1983)

A面(アレンジ:中島みゆき)
1.この世に二人だけ
2.夏土産
3.髪を洗う女
4.ばいばいどくおぶざべい

B面(アレンジ:井上堯之)
5.誰のせいでもない雨が
6.縁
7.テキーラを飲みほして
8.金魚
9.ファイト!

上記のように、A面4曲のアレンジが、みゆきさん。

B面5曲のアレンジが、井上堯之氏です。

このように、A面、B面でアレンジャーがハッキリ別れているのも、
「予感」の特徴でしょう。

ハッキリ別れているので、A面とB面が独立して聴けるような気がします。

正直に言いますと、私は、A面よりB面の方が昔から好きだったんです。

アルバム発売後すぐは、フルで聴いていたのに、いつからかレコードのB面ばかり聴くようになっていた昔を
"「糸」と「縁」"を書きながら思い出していました。

そんな昔を思い出して、久しぶりにアルバムをフルで聴いたら、5曲目の
「誰のせいでもない雨が」のみゆきさんの歌声を聴いて、泣きそうになったんです。

みゆきさんの歌声が、愛しくて。

最近は、比較的新しいアルバムか、特に好きな曲を集めたブックマーク(「縁」も抜き出して)しか聴いてなかったので、久しぶりの衝撃でした。

あくまで、私の個人的な印象なんですが、みゆきさんアレンジの前半(A面)4曲は、何となく緊張して聴いてしまっているようなんです。

それが、窓外の雨音のような優しいギターのストローク(イントロ)を聴いた瞬間、スッと消える気がしたんですね。

そして、ホッとした次の瞬間に聴こえてきた、みゆきさんの少しウェットで可愛いい歌声に、胸を突かれた感じです。

この声の感じ、トーンが、凄く好きなんです。

そして、後半(B面)5曲は全部好きなトーンなんですよ。

それが、この後半(B面)を偏愛している一番大きな理由だと思います。

ついで、「縁」。

"「糸」と「縁」"でも書いたように、
井上堯之氏のアレンジとみゆきさんの声、どちらともに、胸が揺さぶられます。

緊張感のあるイントロから、万里の道が見える、悠然と流れる大河が見える(あくまで、私のイメージ)間奏。

そんな雄大さと、対照的なちっぽけな人間のままならない想い。

井上堯之氏のスケールの大きなアレンジと、みゆきさんの切々と訴える歌声に、心が揺さぶられます。

7曲目、「テキーラを飲みほして」。

「夜会VOL.20 リトル・トーキョー」では、石田匠さんが歌われてました。

この曲は、ブログをはじめたキッカケともいえる曲なんです。

"みゆきさんの声、その3"のタイトルは、ズバリ"「テキーラを飲みほして」"でしたから。

その時の記述です。↓

"全体に、ハスキーで、愛しくなる歌声なんですが、サビの
『♪テキーラを飲みほして、テキーラを飲みほして~』
のかすれ方が、ツボです。
最初に聴いた時から、抱きしめたくなるほど、愛しく思える歌声です。
後のガナリに繋がるのかなあ~?"

印象的なイントロから、みゆきさんの少しハスキーな歌声。

この歌い出しも愛しいのですが、先にも書いたように、
『♪テキーラを飲みほして テキーラを飲みほして』
の少ししゃがれた歌声が、ツボです。

ホントに、抱きしめたくなるほど愛しい気持ちは、全く変わりませんねぇ。

8曲目、「金魚」。

この長いイントロの後に、歌われる歌の短さに、最初に聴いた時は失礼ですが、笑ってしまった曲です。
 
そして、幼な児が歌うよな可愛い歌声で、ポツリポツリと歌われる不器用な女性の描写。

幼な声のはしりですね。

ホントに、最初に聴いた時は、
"えっ???"
っていう曲だったんです。

でも、聴くうち、生きるのに不器用そうな女性と、それを見守る優しい眼差しにホッコリとした愛しさがわきあがってきます。

女性がみゆきさん自身で、一歩引いて自分自身を納得させるために歌っているようにも思える曲ですね。

最初"?"と思った長いイントロも、女性の決して平坦ではなさそうな、それまでの人生のようにも感じられてきます。

井上堯之氏のアレンジは、「縁」や「金魚」のような短い曲では、曲の背景を補うドラマが見える気がします。

ラスト、「ファイト!」。

蛇足ですが、この曲の発表当時、みゆきさんは評論家達に
『この歌には"自分"がいない』
とボロカスに言われたそうです。

糸井重里氏との対談で、その頃のこととかを語っています。↓

"当時、メチャクチャ言われたんですよ。
特にあれが出たころって、まだフォークソングからニューミュージックにどうたらこうたらって時期だったから、本人の生活から歌まで一貫して、人格を丸出しみたいなふうに曲が成立する感じがあったでしょう。
けれど「ファイト!」は自分の言いたいことをなにも言ってないで、人の言葉を借りて、ただ歌っているだけじゃないか。
オールナイトニッポンに来たハガキとか、あれをそのままパクって書いているだけじゃないのかと" 

それが、人生の応援歌と言われて認知されるようになったことについて。

"アルバム出した時は、ボロッカスにしか言われなかったのが、なんかの世の中の流れで、ボーンとはまったゃうときってあるのね。
突然、いいって言う評が出てくる。
でも前は、ボロカスに言ったじゃなーい、って。
これ、わかんないよ"と。

これぞ、手のひら返しですね。

みゆきさんの悔しさが、伝わってきます。

また、リズムを刻むドラムが印象的なイントロも、賛否あったみたいです。

このイントロは、心臓の鼓動を表しているときいたことがあるんですが、出典を見つけることができませんでした。

不確か情報で、すみません。m(_ _)m

「歌旅」のドラマチックな「ファイト!」も胸に刺さりますが、少し弱々しく、トツトツと語りかける「予感」の「ファイト!」は、胸に沁みてきます。

非力な少女が、精一杯の気持ちを込めて、発する
『♪ファイト!』。

すぐ側で、寄り添ってくれてるような歌声に、
"ああ、わかってくれる人はいるんだ"
と思えて、昔も今も涙腺が刺激されますね。

「ファイト!」は、「空と君のあいだに」(1994)のカップリング曲としても有名です。

このカップリングの時は、何とも思ってなかったんですが、井上堯之氏のアレンジのままカップリングされてるんですよ。

これって、今思うと凄いことのように思えてくるんです。

瀬尾師匠と組んでから(1988~)、シングルとして発表された曲で、師匠以外の編曲者名が記されている唯一の曲だから。

コンサートでは、師匠アレンジの「ファイト!」を歌われているし、「いまのきもち」のようなアルバムもあるのですから、師匠バージョンでもよかったはずなのに、敢えて井上堯之氏バージョン。

そこに、みゆきさんと師匠の井上堯之氏へのリスペクトを感じるのですが、考え過ぎでしょうか?

ただ、井上堯之氏のWikipediaの楽曲提供欄に、
「ファイト!」中島みゆき
が入っているのは、納得できないんですが、、、(-_-;)

アルバム「予感」以外の井上氏アレンジが、タイトルにあげた
「あの娘/波の上」(1983.10.21)。

対照的なカップリングが、印象的なシングルでした。

コミカルなアレンジと、少し乾いた感じの可愛い歌声の「あの娘」。

『♪私じゃ駄目ネェ』の語尾の色っぽさが、ツボの曲です。

そして、「波の上」。

みゆきさんのハスキーな歌声が切なくて、切なくて。

その歌声に、静かに寄り添うような演奏。

胸の奥が、キュッと締め付けられるような切なさと愛しさに、ウルウルしてしまいます。 

「波の上」は、みゆきさんの歌声すべてが、ツボの曲です。

以上、私の好きな井上堯之氏のアレンジとみゆきさんの声でした。

井上堯之さん、ステキなアレンジをありがとうございました。

後れ馳せながら、ご冥福をお祈りいたします。

久々の更新にも関わらず、お付き合いいただき、ありがとうございました。(^^)

では、また。(^-^)



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