身の程知らずの独り言

音楽的にも文学的にもダメダメな♀が、身の程もわきまえず、好き勝手な戯言(主に、中島みゆきさん)を記しております。

みゆきさんの言葉選び、その17"距離感"

2015-07-26 00:12:00 | 中島みゆきさん(言葉選び)
『♪あなたが泣くときは わたしは空を見よう
あなたが泣きやめば ふたりで空を見よう』
「わたしの子供になりなさい」(わたしの子供になりなさい 1998)

先日、
「わたしの子供になりなさい」
をじっくりと聴く機会がありました。

そこで、元々好きだったこのフレーズが、沁々と沁みてきたんです。

この曲は、
『♪男には女より泣きたいことが多いから』や
『♪もう愛だとか恋だとかむずかしく言わないで
わたしの子供になりなさい』
から、男性への癒しソングと捉えていたのと、みゆきさん歌声が重いので、あまりじっくりと聴いてこなかったんです。

そう言いながらも、最初に聴いた時から、
『♪あなたが泣くときは わたしは空を見よう
あなたが泣きやめば ふたりで空を見よう』
のフレーズには、惹かれるものがありました。

久しぶりに、じっくりと聴いて、何故このフレーズが、好きなんだろう?沁みるんだろうか?と考えていて、頭に浮かんだ言葉が、タイトルの"距離感"なんです。

余計なことは言わず、ただ寄り添っていてくれる。

泣き顔を見ない、もしくは泣いてることにも気づかない風で、静かに空を見ていてくれる。

中々、実際にはできないですね。

性別関係なく、こんな風に人に接することができる人間になりたいと思います。

自分が泣いているとしたら、ベッタリ心配されるより、半ばほっておいてくれるほうが、ありがたいですね。

そして、一緒に空を見てくれる、あたたかさが沁みますね。

まさに、
『♪放っておいてほしい 見捨てないでほしい』
「風にならないか」(LOVE OR NOTHING 1994)
です。

このベッタリしない、さりげなく優しい"距離感"が、スゴく好きなんです。

心地よい"距離感"ですね。

それなら、2番の
『♪疲れているのなら だまって抱いていよう
おそれているのなら いつまでも抱いていよう』
は、嫌いかと言うと、そんなことはないです。

『♪だまって抱いていよ』
だからでしょうか、ベッタリとした感じはしないんですよ。

『♪ 気がつけばしたたかに飲んだくれ 痛む頭を
赤子のように撫ぜられている 』
「カーニヴァルだったね」(心守歌 2001)
と、同じようなイメージなんです。

優しくて泣きたくなるようなメージですね。

その後の
『♪身の上を知ればこそ明かせない悲しみもある
通りすがりの人なればこそ言える罪状もある』
は、絶妙な心理的"距離感"だなあと、思います。

で、このみゆきさんのさりげない"距離感"を感じるフレーズって、他にはないかな?と、考えたところ、最初に浮かんだのが、
『♪ねぇ 子供の頃あたし星を見てるのが好きだった
ねぇ 子供の頃あんたどんなふうだったの』
「3分後に捨ててもいい」(夜を往け 1990)。

黙ってるのがいいと言いながら、何故この語りかけ?と、自分でも思うのですが、やはりこれもさりげなさが、好きなんです。

自分を知って欲しい、あなたを知りたい、どこか共感したい、という思いを軽くサラッと語りかけているように感じるんです。

『♪3分後に捨ててもいいから いまだけ傍にいて 』
と続くと、その軽い語りかけが、いじらしく感じられるんですね。

実際に語りかけてるか、心の中だけか、相手はいるのか、いないのか、なんてことは、別にしてね。

押し付けがましくない、さりげない"距離感"みたいなものを感じます。

さりげない"距離感"で、次に浮かんできたのが、
『♪桜が咲きましたね 雪が来ますね
そんな話だけで1年が過ぎてもいい』
「ジョークにしないか」(問題集 2014)

前にも書きましたが、このフレーズは、何故だか涙ぐみそうになるくらい、染みるんです。

その何故かは、さりげなく優しい"距離感"を感じるからなんでしょうね。

また、同時に同じアルバムの「病院童」、
『♪「何んだおまえまだ居たのか」と笑ってもらえたらうれしい
1人ぽっちで泣く人の居るのは悲しい』
も、浮かんできました。

これは、さりげないと言うより、思いっきり優しい"距離感"ですね。

この思いっきり優しい"距離感"って、私がみゆきさんの歌に感じる"距離感"と同じなんですね。

その時々の気持ちに、いつも寄り添ってくれる。

まあ、自分勝手に、その時の気持ちやシチュエーションに、みゆきさんの歌を合わせているだけとも言えるんでしょうけどね。

どんな妄想をしようが、笑って許してもらえる(?)懐の深さに、本当に助けていただきました、感謝してます。(笑)

みゆきさんに、感謝したところで、今回は終わります。

お読み頂いた方々にも、本当に感謝してます。

ありがとうございます。(^^)

では、また(^-^)
コメント (4)
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