身の程知らずの独り言

音楽的にも文学的にもダメダメな♀が、身の程もわきまえず、好き勝手な戯言(主に、中島みゆきさん)を記しております。

みゆきさんの言葉選び、その30 『再開』

2020-10-24 20:41:00 | 中島みゆきさん(言葉選び)
今日(2020.10.24)、"なみふく"が届きました。
表紙を開いたら、今月の「中島通信」。
色んなことがあった中で見る(聴く)みゆきさんのお言葉。
それだけでも、胸にじ~んとくるものがあるのに、読み進めていくと、
"マスク越しの会話は、毎日滑舌の練習のよう"
と綴られた後に、
"まだ三分の二を残したままのラストツアー「結果オーライ」がいつの日か再開した折りには、中島、やたらめったらわざとらしいほど滑舌の良いコンサートになっちゃうのでしょうか。"
と、お茶目に記されていたのです。
この『再開』の文字を見た時に、胸がいっぱいで、目頭が熱くなって、思わず、開いた"なみふく"を抱き締めていました。
おかげで、"なみふく"にシワがよってしまった、、、(-_-;)
それほど、嬉しかったんです。
みゆきさんの火は、消えていなかった!
いや、消えたと思った訳ではないのですが、色んなことがあって不安になってた自分を再確認した、という感じです。
勝手にナーバスになって、勝手に嬉し泣きしてる私って、、、(;゜∀゜)
その上、無理やり
"みゆきさんの言葉選び"にしてしまって、、、(-_-;)
それほど、『再開』の二文字が、嬉しかったんです。
まあ、私が変なのは、置いといて、『再開』という言葉に、喜びを持つ方は、多いと思いま。
そういう方々と、喜びを共有したくて、取り急ぎ書いております。
本当に、嬉しい!\(^o^)/
何か、ワクワクしてきます。(^^)v
"なみふく"を抱き締めながら、『ここにいるよ』を待とうと思います。(^.^)ノ

何か無理やりな上に、フワフワした記事になりましが、お読みいただいて、ありがとうございます。(^^)
では、また。(^-^)
コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

みゆきさんの言葉選び、番外 サソリの火

2020-08-03 01:35:00 | 中島みゆきさん(言葉選び)

先日、友人がアニメ「銀河鉄道の夜」を送ってくれました。

みゆきさんファンのくせに、恥ずかしながら、宮沢賢治の「銀河鉄道の夜」をマトモに読んだことがなかったので、早速視聴させていただきました。

「銀河鉄道の夜」と言ったら「夜会VOL.13 24時着 0時発」及び「夜会VOL.14 24時着 00時発」なのですが、今回はそれとは違います。

私のおバカな頭では、一度観ただけでは、到底理解できたとは思えない幻想的な「銀河鉄道の夜」。

その中に「サソリの火」という印象的な寓話が出てきます。

その「サソリの火」の話を見ながら浮かんだ1曲について書こうと思います。

まず、「サソリの火」について。

ジョバンニとカムパネルラが乗る銀河鉄道に、船が氷山に衝突して沈んでしまい、気が付いたらここにいたという幼い姉弟と家庭教師の青年が乗車してきます。

蠍座の火のように赤く輝くアンタレスを眺めているジョバンニとカムパネルラに、その姉が父から聞いたという「サソリの火」の話を語りだすんです。

「私は父さんに昔、バルドラの野原で小さな虫を食べて生きていた一匹のサソリの話を聞いたことがあるの。

そのサソリが、ある日イタチに追いかけられて、井戸に落ちた時言うの

『ああ、私は今までいくつのものの命をとったかしれない。

そしてその私が今度イタチにとられようとした時には、あんなに一生懸命逃げた。

それでもとうとうこんなになってしまった。

ああ何にもあてにならない。

どうして私は私の体を黙ってイタチにくれてやらなかったろう。

そうしていたら、イタチも一日生き延びたろう。

どうか神様。

私の心をご覧ください。

こんな虚しく命を捨てず、どうかこの次には真のみんなの幸せのために私の体をお使いください。』

そうしたら、いつかサソリは自分の体が真っ赤な美しい火になって、夜の闇を照らしているのを見ていたんですって

この話を聴きながら頭に浮かんだのは、

「夜会」の一場面ではなく、

『♪もしも私が全て正しくて とても正しくって 周りを見れば

世にある限り全てのものは 私以外は間違いばかり

もしもあなたが全て正しくて とても正しくって 周りを見れば

世にある限り全てのものは あなた以外は間違いばかり

つらいだろうね その1日は

嫌いな人しか 出会えない

寒いだろうね その一生は

軽蔑だけしか いだけない

正しさと正しさとが 相容れないのはいったい何故んだ』

(「Nobody Is Right」)

でした。

この話で一番肝になるのは、

真のみんなの幸せのために私の体をお使いください』

なのでしょうが、私が一番印象に残ったのは、

『どうして私は私の体を黙ってイタチにくれてやらなかったろう。

そうしていたら、イタチも一日生き延びたろう』

というサソリの言葉でした。

その言葉を聞いた時に、前にこの曲で一番惹かれると書いたフレーズ、

『♪つらいだろうね その1日は

嫌いな人しか 出会えない

寒いだろうね その一生は

軽蔑だけしか いだけない』

と結びついたような気がしたんです。

ストンと胸に落ちてきたというか、変に納得できたんです。

これは、あくまでも私の中で勝手に結びついたということなので、みゆきさんがこの詞とサソリの火を結びつけたということでありませんので、念のため。

そんな勝手な結び付きを記事にしていいものか、少し悩みましたが、勝手ではありますが、こういう感じ方もあるということを伝えたくて。

なので、タイトルも"番外"にしました。

"みゆきさんの言葉選び"というのも、違うかもしれませんが、私の中では、やはり"言葉選び"のような気がしたので。

イレギュラーですがお許しください。

まあ、今まで「銀河鉄道の夜」をマトモに読んだこともない無知の戯れ言と思いください。

そんな戯れ言にお付き合いいただき、ありがとうございます。(^^)

では、また。(^-^)

コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

みゆきさんの言葉選び、その29 「永久欠番」、そして「誕生」

2020-07-11 20:09:24 | 中島みゆきさん(言葉選び)
各地に深刻な被害をもたらしている豪雨災害。
被害に遭われた方々に心からお見舞い申し上げます。
そして、一日も早く雨の季節が終わること、これ以上の被害が出ないことを祈っています。
 
色んな場所で、色んな災害が繰り返し、繰り返し起こります。
その都度、悲しい別れもあります。
災害でなくても、日々悲しい別れは起こります。
 
唐突なはじまり方で、失礼します。
 
今回、この記事を書こうと思ったのが、豪雨災害とともに、山崎ハコさんの夫でギタリストの安田裕美さんがお亡くなりになった(2020.7.6)とい記事を目にしたからです。
安田裕美さんは、みゆきさんの
「あなたが海を見ているうちに」(『臨月』1981)、
「杏村から」(「あした天気になれ」c/w 1981)の編曲をされています。
ハコさんも安田さんも、みゆきさんと親交がある方なんですよ。
コロナ感染が収束していない中、安田氏の通夜・葬儀・告別式は行われないそうです。
ハコさんは、後日「お別れの会」として、
「いつか、音楽溢れる、最初で最後の
『安田裕美の会』をやりたいとは思っていますので、可能な道が見つかりましたら、必ずお伝え致します」とし、
「今は悲し過ぎて、色々な事を考えられませんが、かけがえのない命、皆様の穏やかな事とご自愛を、心よりお祈り申し上げます」とコメントをされてます。
 
さらにもう一人、親交のある谷山浩子さんも昨年(2019.2.3)夫君を亡くされています。
初恋(中学)の先輩で、23年ぶりに奇跡の再会を果たし、1996に結婚した中西氏が他界されました。
「弔文ツイートをたくさん頂くと却って悲しくなりそうなので、心で弔ってやってくださいね。
感情の凪みたいな感じで、心の底は不穏だけど表面はすごく平穏です。
心の防御機能が働いているようです。
なので、ダイジョーブです」
と浩子さんは綴っておられました。
なので、私も心で弔っていました。
 
時間ではありませんが、一年半経った今なら、追悼の気持ちを表してもいいのかなと思い、中西氏、安田氏、そして、災害で命を落とされた方々に、追悼の気持ちを込めて、みゆきさんの
「永久欠番」 を記します。
 
「永久欠番」 中島みゆき
 
『♪どんな立場の人であろうと
いつかはこの世におさらばをする
たしかに順序にルールはあるけど
ルールには必ず反則もある
街は回ってゆく 人一人消えた日も
何も変わる様子もなく 忙しく忙しく先へと
 
百年前も百年後も
私がいないことでは同じ
同じことなのに
生きていたことが帳消しになるかと思えば淋しい
街は回ってゆく 人一人消えた日も
何も変わる様子もなく 忙しく忙しく先へと
かけがえのないものなどいないと風は吹く
 
愛した人の席がからっぽになった朝
もうだれも座らせないと
人は誓ったはず
でも その思い出を知らぬ他人が平気で座ってしまうもの
どんな記念碑(メモリアル)も雨風にけずられて崩れ
人は忘れられて 代わりなどいくらでもあるだろう
だれか思い出すだろうか
ここに生きてた私を
 
百億の人々が
忘れても 見捨てても
宇宙(ソラ)の掌の中
人は永久欠番
宇宙(ソラ)の掌の中
人は 永久欠番』
(『歌でしか言えない』1991)
 
心からご冥福をお祈りいたします。
 
そして、谷山浩子さん、山崎ハコさんや見送らざるを得なかった方々に、
「誕生」を。
 
「誕生」 中島みゆき
 
『♪ひとりでも私は生きられるけど
でもだれかとならば 人生ははるかに違う
強気で強気で生きてる人ほど
些細な寂しさでつまずくものよ
呼んでも呼んでもとどかぬ恋でも
むなしい恋なんて ある筈がないと言ってよ
待っても待っても戻らぬ恋でも
無駄な月日なんて ないと言ってよ
めぐり来る季節をかぞえながら
めぐり逢う命をかぞえながら
畏れながら憎みながら
いつか愛を知ってゆく
泣きながら生まれる子供のように
もいちど生きるため 泣いて来たのね
Remenber 生まれた時
だれでも言われた筈
耳をすまして思い出して
最初に聞いた Welcome
Remember 生まれたこと
Remember 出逢ったこと
Remember 一緒に生きてたこと
そして覚えていること
 
ふりかえるひまもなく時は流れて
帰りたい場所が またひとつずつ消えてゆく
すがりたいだれかを失うたびに
だれかを守りたい私になるの
わかれゆく季節をかぞえながら
わかれゆく命をかぞえながら
祈りながら 嘆きながら
とうに愛を知っている
忘れない言葉はだれでもひとつ
たとえサヨナラでも 愛してる意味
Remember 生まれた時
だれでも言われた筈
耳をすまして思い出して 最初に聞いた Welcome
Remember けれどもしも
思い出せないなら
わたし いつでもあなたに言う
生まれてくれて Welcome
Remember 生まれたこと
Remember 出逢ったこと
Remember 一緒に生きてたこと
そして覚えていること』
(『EAST ASIA』1992)
 
「永久欠番」(1991)の翌年に「誕生」(1992)というのは、偶然かもしれませんが、私には追悼とその後の慰めのように思えたので、こんな風にまとめてみました。
 
一日も早いコロナと豪雨の収束を、祈っています。
 
お読みいただき、ありがとうございました。(^^)
では、また。(^-^)
 
 
 
 
コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

みゆきさんの言葉選び、その28 "想像力・考える"(「お月さまほしい」、「ささやかな花」、「風の笛」)

2020-05-30 18:29:00 | 中島みゆきさん(言葉選び)
"みゆきさんの言葉選び"なのですが、まずはお知らせから。
今日('20.5.30)午後7:00~10:54放送の日本テレビ系音楽特番『Premium Music 特別編』の『もう一度聴きたいプレミアム応援歌』コーナーのメドレーの中に
"43年前の貴重映像で中島みゆき「時代」"もあるそうです。
情報が遅くて、本当にギリギリで、ごめんなさい。m(_ _)m

さて、本題です。
と言っても、仰々しいタイトルの割には"今更ながら"なことなんですよ、今回は特に。
「風にならないか」と"言葉の傷"について書いた"みゆきさんの言葉選び、その27"にいただいたcookieさんのコメントで気づかせていただきました。
コメントをくださる皆さま、本当にありがとうございます。(*^ー^)ノ♪

そのやり取りを細かく書いていくと、数の壁が出てくるので少しだけ。
逃げずに向き合わなくてはいけないことが色々あるというお話に、結果的に逃げることになっても、みゆきさんは受け止めてくれる、というような返信をしたんです。
その後のcookieさんのコメントで、
"みゆきさんの歌は全部を受け止めてくれる。
みゆきさんの歌の懐の深さに救われた"とあったんです。
その受け止めてくれる懐の深さの根本はなんだろう?って、今更ながら考えたんです。
ここからは、本当に今更なこと、わかりきった話になると思います。
私も、それらしいことを書いてきましたし。
でも、その"今更"を改めて考えて、まとめたので、よろしければお付き合いくださいませ。

で、考えた結果、みゆきさんは他人事だと思わない、他人の痛みを自分の痛みとして捉えられる人なんだと改めて認識したんです。
漠然とは思っていたのですが、改めて。
そして、他人の痛みを感じられるというのが、想像力っていうことなんじゃないかなって思ったんです。
他人の痛みに思いを馳せれたら、自分のことを客観視して、省みることができるんじゃないでしょうか?って。
そこから、どうすればいいかを考えていくことが、"思いやり"や"気づかい"と呼ばれるものになるのかな?って。
それが、みゆきさんの懐の深さの源なんじゃないかと思うんです。
そう、感じて考える。
他人や雰囲気のせいにせず、流されずに、自分で考える。
考えた結果なら、みゆきさんは全部受け止めてくれるんじゃないでしょうか?って。

そんな、みゆきさんの想像力を感じられる曲が、

「お月さまほしい」
(『ララバイ SINGER』'06)
『♪君が今頃泣いてるんじゃないかと思ったんだ
ひとりだけで泣いてるんじゃないかと思ったんだ
どんなにひどい1日の終わりでも
笑って帰って行った君だから
夜中にひとりで泣いてるんじゃないかと思ったんだ

君をかばう勇気も なぐさめも
何ひとつ浮かばず 見送った
己れのなさけなさに さいなまれて
君に何か渡してあげたくて
何かないか何かないか 探し回ったんだ

夜中の屋根で猫は跳ぶ 呼んで跳ぶ 泣いて跳ぶ
夜中の屋根で猫は跳ぶ 呼んで跳ぶ 泣いて跳ぶ
君に贈ってあげたいから
お月さまほしい

夜中の屋根で猫は跳ぶ 呼んで跳ぶ 泣いて跳ぶ
君に贈ってあげたいから
お月さまほしい』

他人の痛みへの共感、想像で一番はじめに浮かんだ歌です。
1番の『君』への語りかけは、気弱な幼声。
2番は、幼声ではなく、優しくしっかりした声で、『君をかばう勇気もない』僕(?)を歌う。
『君』と『君をかばう勇気もない』僕(?)、どちらの痛みも伝わってきます。
そして、悲しげだけど力強く歌われるサビ。
『夜中の屋根で猫は跳ぶ 呼んで跳ぶ 泣いて跳ぶ
君に贈ってあげたいから
お月さまほしい』
ラストは、悲しい熱唱です。
歌の主が猫なのか、比喩なのか、とかの解釈はしません。
理屈抜きで、全身で受け止めたくなる歌です。
私にとって、歌の力に泣かされる歌なんです。
特に2番のみゆきさんの優しく沁みる声と
『夜中の屋根で猫は跳ぶ 呼んで跳ぶ 泣いて跳ぶ』
のところが、泣きのツボです。(笑)
『鳴いて』ではなくて、『泣いて』としてるのも。
あっ、これでは"みゆきさんの声"になってしまう。
失礼しました。f(^^;

歌ではありませんが、みゆきさんの想像力の凄さ、懐の深さを最も感じたのが、
2.26日「結果オーライ」で、みゆきさんが語りかけられた言葉です。
(注:私の記憶の中のお言葉です)
"こういう、未知の出来事が起こると、パニックになって、押しのけあったりすることも心配ですが、
心優しい人たちが、心優しいために、自分のことを後回しにして、倒れてしまわないか心配です。
皆さま、どうか自分のことを大切にしてください。"

このお言葉を2回めにUPした
"師匠inなんばは、中止です。"(2.27)で、お言葉とリンクして浮かんだ曲の一部分だけを抜き出しました。
その2曲をフルバージョンで載せようと思います。

まず、最初に浮かんだ曲。

「ささやかな花
(『夜会VOL.17 2/2』DVD・Blu-ray'13)
『♪艶やかな人が多くなったね 声高な人が多くなったね
いまどき誰でも当り前だろうか 勝ち負けで人は分けられる
いまに限らず遠い昔から 目立つ話が正論で残る
声を荒げて人は我(われ)を通す 黙る人は置き去られる

ささやかな花 踏まれるな 気弱な花 折られるな
ささやかな花 傷つくな 気弱な花 傷つくな
ささやかな花 踏まれるな 気弱な花 折られるな
ささやかな花 傷つくな 気弱な花 傷つくな』

残念ながら、アルバム収録曲ではありません。
『夜会VOL.17 2/2』('13)の劇中曲で、DVD・Blu-rayに入ってます。
みゆきさんの眼差しがよくわかる隠れた名曲だと思っています。
ただ、みゆきさん歌唱曲ではないんです。
劇中では、コビヤマ洋一氏が、みゆきさん扮する莉花に向けて、優しく歌われます。 
コビヤマさんもステキなのですが、みゆきさんバージョンが、是非聴きたい1曲です。
特に、今は。

そして、もう1曲。
こちらは、アルバム『常夜灯』('12)、『中島みゆき ライヴ リクエスト-歌旅・縁会・一会-』('18)と『中島みゆき「縁会」2012~3』DVD・Blu-ray('14)に収録されてます。

「風の笛」
(『常夜灯』'12 他)
『♪つらいことをつらいと言わず イヤなことをイヤとは言わず
呑み込んで隠して押さえ込んで 黙って泣く人へ
ええかげんにせいよ たいがいにせいよ
あけっぴろげだったお前は 何処へ消えた
ええかげんにせいよ たいがいにせいよ
目一杯だったお前が 気にかかる
言いたいことを言えば傷つく 大切な総てが傷つく
だから黙る だから耐える それを誰もが知らない
ならば
言葉に出せない思いのために お前に渡そう風の笛
言葉に出せない思いの代わりに ささやかに吹け風の笛

言葉に出せば通じることもある
言葉に出せばこじれることもある
目を上げてみな アゴ上げてみな
言えないこと呑んで溺れかけている
黙るより他思いつかず 決めたんならそれもいいだろう
そして黙る そして耐える それを誰もが知らない
ならば
言葉に出せない思いのために お前に渡そう風の笛
言葉に出せない思いの代わりに ささやかに吹け風の笛

つらいことをつらいと言わず イヤなことをイヤとは言わず
呑み込んで隠して押さえ込んで 黙って泣く人へ
言葉に出せない思いのために お前に渡そう風の笛
言葉に出せない思いの代わりに ささやかに吹け風の笛
言葉に出せない思いの代わりに ささやかに吹け風の笛』

笛の音のように澄んだ、みゆきさんの声が沁みる曲です。
この曲の中で、私が一番好きなフレーズが、
『♪言えないこと呑んで溺れかけている
黙るより他思いつかず 決めたんならそれもいいだろう』

「ささやかな花」もそうですけど、みゆきさんは決して"逃げるな~闘え~"じゃないんですよ。
自分で考えて決めたなら、受け止めてくれる。
その懐の深さに救われるんです。

それが、もう少し過激で、お尻を叩かれるようになると、彼の有名なフレーズになるんだと思います。

『♪その船を漕いでゆけ おまえの手で漕いでゆけ
おまえが消えて喜ぶ者に おまえのオールをまかせるな』
(「宙船」)

みゆきさんの目線は、いつも一緒なんだと思うんです。
だから救われるんだと。

何かまとまったのか、まとまってないのかわからなくなりましたね、ごめんなさい。
その上、途中中断を余儀なくされたので、UPが本当にギリギリになってしまって、すみません。m(_ _)m
時間がないので、この辺で。

お読みいただきまして、ありがとうございます。(^^)

では、また。(^-^)


コメント (5)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

みゆきさんの言葉選び、その27 「風にならないか」と"言葉の傷"(今伝えたい言葉)

2020-05-27 23:27:00 | 中島みゆきさん(言葉選び)
前にも書きましたが、最近(2020.5)の状況(自粛やSNS)を反映してか、過去記事へのアクセスが増えています。
この前は、「Nobody Is Right」だったし、今週は「誰だってナイフになれる」。
改めて、みゆきさんの言葉は求められているんですね。
で、僭越ながら、今伝えたいと私が思った言葉を記そうと思います。
これぞ、本当に身の程知らず(笑)

で、"今伝えたい"と考えた時に、一番はじめに浮かんだのが「風にならないか」。
今までもチョコチョコは書いてきましたが、真っ正面から取り上げるのは初めてです。
とにかく、歌詞をご覧ください。

「風にならないか」
(『LOVE OR NOTHING』'94)
『♪むずかしい言葉は自分を守ったかい
振りまわす刃は自分を守ったかい
振りかかる火の粉と 降り注ぐ愛情を
けして間違わずに来たとは言えない
二度とだれかを傷つけたくはない
されど自分が傷つきたくもない
互いに違いに心は揺れる
あてにならぬ地図を持ち ただ立ちすくんでいる 
もう風にならないか
ねぇ風にならないか

♪自由になりたくて孤独になりたくない
放っておいてほしい 見捨てないでほしい
望みはすばしこく何処へでも毒をまく
やがて自分の飲む水とも知らないで
だれにも置き去りにされたくはない
だれをも置き去りにさせたくはない
我が身可愛いと心は揺れる
あてにならぬ地図を持ち ただ立ちすくんでいる
もう風にならないか
ねぇ風にならないか

♪だれにも置き去りにされたくはない
だれをも置き去りにさせたくはない
我が身可愛いと心は揺れる
あてにならぬ地図を持ち ただ立ちすくんでいる
もう風にならないか
ねぇ風にならないか

人間関係、失敗、反省、後悔、疲労、色んな負の感状がわき上がる時、頭を過(よぎ)る曲です。
自問自答する時も。
ここまで、真っ直ぐ書かれると、下手な感想はいりませんね。(笑)

次に、"言葉の傷"について。
みゆきさんの言葉選び、その22「誰だってナイフになれる」(問う女)
でも書きましたが、みゆきさんは"言葉の傷"について繰り返し何度も語られてます。

★「言葉はあくまでも道具なんですけど、手に負えない道具なんですねぇ。
まだ小さかったときに、なんか暴言を吐いて、両親に、
『刀で切った傷は薬をつければ治せるけれど、言葉で切った傷は薬では治せないんだよ』って言われまして。
自分は、悪気もなく言ってしまったんだろうけれども、それで人を傷つけることがあるなんて思いもしなかったんで、言葉は気をつけて使わなければいけないんだって、そのときに学習したんですね。」
(婦人公論 2000.1.7 no1052)
★「言葉が刃になっちゃうことがあるのね。
ただ、それだけじゃない。
刃になるだけだったら黙っちゃえばいい。
でも、それでは言葉がかわいそうなんじゃないかな。」(1993)
★「言葉の傷というのは本当に深いの。
そして私は言葉に対する憧れがすごく強いんですよ。」(1977)
(「中島みゆきスペシャル
もっと みゆきと 深い仲~時代・夜会・そして~」)

みゆきさんの言葉選び、その22「誰だってナイフになれる」(問う女)でも書きましたが、私は、中島みゆきという人に出会わなければ無自覚な「言葉の傷」の深さを意識することはなかったと思います。
「悪意・悪心」のある「言葉」だけではなく、無自覚な言葉もまた刃になるということを。
それでも、黙っちゃったら言葉がかわいそうというみゆきさん。
言葉に対する畏れと覚悟、そして、深い愛情を感じます。

最後に、
「誰だってナイフになれる」フルバージョンを。

「誰だってナイフになれる」(問う女)
『♪誰だってナイフになれる いつだってナイフになれる
誰だってナイフになれる 簡単にナイフになれる
人が幸せ見せるとき 人が背中を見せるとき
けれど ときに理由もなく
そんな自分に切りつける 
誰だってナイフになれる 自分を嫌いになるとき
自分を嫌いになるとき」
(『夜会VOL.8 問う女』DVD '97)

何か、"今伝えたい"なんて、偉そうで、本当に身の程知らずで失礼しました。f(^^;
それでも、お読みいただいて、ありがとうございました。(^^)
では、また。(^-^)
コメント (6)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする