メカニック日記

メカニックです。仕事ネタから感じた事思った事など気まぐれに更新していきます…

最近の作業…41

2021-08-08 10:22:00 | 整備
最近の作業…

まずは車検のトレーラ。


残量だけ見れば車検には受かりますがカムの立ち具合からシューを交換。


他にもリーフの端が欠損…
下廻り検査では気付かず、グリスアップする段階で気付いた…




リーフの交換…
部品があったから良かったけど、下廻り検査の段階で気付くべきでした。




ウェアパッド部にはモリブデングリスをタップリと塗っておきます…


足廻り組み付けて完了。



こちらはプロフィアの車検。




リヤのブレーキの残量が少ない為に交換。


その他は特に問題なく終了…


こちらは遠方より入庫して頂いたクオンの車検…






数ヶ月前にインジェクターを交換したクオンです…
エンジン廻りはベルト類を交換…


車検の少し前に水漏れトラブルで交換したM/Tオイルクーラーに接続される冷却水ホース…


その時は一本しか間に合わず、漏れていない方はノータッチだった残りのホースも車検のタイミングで予防交換。


更に劣化の見られたラジエーターホースも予防で交換。


他にもドライヤーや燃料エレメント類は問答無用で交換…
この辺りは定期的にメンテナンスしておく事が重要になってきます。
整備も終わり車検を受けて完了。



レリーズ焼き付きで走行不能となりレッカー入庫したレンジャー…


クラッチのO/H…




焼き付いたレリーズベアリング。


ハブのグリス孔はちゃんとキレイにしときましょう…


クラッチO/Hで完了。




出先で走行不能になったクオン…
とりあえずレッカーでお客様の車庫まで回送したあと、出張で点検しに行くとエンジンはかかるけどエアーが全く溜まらず…
コンプレッサーのチャージパイプ緩めて確認するもエアが出てこない…
という事でコンプレッサーに何かしらの不具合が起きているのは間違いなさそう。
現地でコンプレッサーを交換しようかとも考えましたが、色々と不安要素が多かったので工場まで回送する事に。
エンジンはかかるのでサービスカーに積んであるコンプレッサーから車両側エアタンクにエアを供給してエアーをあまり使わないように何とか工場まで回送してきました。

お客様の車庫からウチの工場まで数キロでしたがその間に3回ほど路上でエアチャージ…
周りの車からは何やってんだコイツら…と思われたでしょうね。笑

で、何とか工場まで回送してきて早速作業開始…




取り外したコンプレッサーを見てゾッとした…


ギヤを固定するナットが緩んでる…
キーも何もないテーパー嵌合なのでナットが緩んでギヤが空回りしていたようです。



にしてもナットが落ちなくて良かったですね…
落ちていたら間違いなくエンジンブローに繋がっていたでしょう…


原因は恐らく前の所有者時代に行った修理の可能性が高いという結論に。


今回はお客様の意向もあり中古のコンプレッサーで対応。
新品はバカみたいに高いですからね…


水廻りのホースも同時に交換。


無事にエアも汲むようになりました…


エスコットのクラッチ系の過去エラーが残っていたので消去とエスコットの作動やクラッチのテスト、残量確認を行い問題ない事を確認して完了。















DPF洗浄&SCR触媒交換で入庫したプロフィア …
まずはDPF降しーの…


SCR触媒降しーの…


新品SCRに洗浄済みのDPFを組み付けて…


ドッキング。


テールパイプのフランジ面が歪みで排気漏れを起こしていました。
にしてもすごい歪み…
これは取り外す前の画像ですが…


組み付けまでに部品が間に合わないのでアルミテープでシールして完了。




スーパーグレートの車検でシートベルト警告灯が点かない事に持ち込む直前で気付き急いで修理。
まあシートベルト警告が点かないケースのほとんどがバックルのスイッチ不良ですね…
内部で断線しておりました。


部品を待ってる余裕が無いので修理。
根本で断線しているので基盤にハンダで直付け…


無事にシートベルト警告も点灯&消灯するようになり完了。

せっかく修理したのに陸運局の検査官は見ませんでしたとさ…笑


ウィングが動かないという事で出張で点検…


とりあえず現状の確認をすると…
主電源は入り、スイッチ押すとマグネットも作動している音がちゃんとしていたのでマグネットスイッチまでモーター電源が来てるか確認すると来ていない…


という事で線を辿っていくとバッテリー裏で外れてプラプラしておりました…笑
バッテリー交換時には外す必要はないので、何かのタイミングで外したのに付け忘れた可能性が高いですね…
接続して…


マグネットスイッチ手前までちゃんと電気が来ている事を確認。


ウィングも動くようになりこちらも完了。




EXDギガのDPF洗浄…


手動再生要求が1日に何度もあるとの事で作業です…


個人的にはいすゞのこのタイプはDPF単体で脱着するよりユニットごと降ろしてからDPFとSCRを分離する方法のほうが圧倒的に早いと思います…
なにせ日野車と違ってあちこち遮熱カバーで覆われていますから…


温度センサ、NOxセンサ、EXパイプのフランジ、尿素水インジェクター、差圧センサのホースを取り外せば、あとは取り付けボルト4箇所を外せば降りてきます。
正味15分もあればユニットは降りるんじゃないかな…


全体を覆うように取り付けられた遮熱板を取り外して…


DPFとSCRを分離…


DPFの酸化触媒入口…
半分以上閉塞しちゃってます…


当然、触媒入口が閉塞しちゃうと再生温度上昇の妨げになるので何一ついい事はありません。

ECUは自動若しくは手動で燃焼させようとする→触媒入口が詰まっているため温度が適正温度まで上がらない→結果的に再生も正常に終わらない→あまり差圧が改善されない→そのためすぐにまた再生要求をかける→再生してもやっぱり焼けない…
といった悪循環になり、頻繁に再生要求される訳ですが、こうなったら潔く洗浄しましょう…


こちらも洗浄済みのフィルターに交換して…


SCRをドッキングして遮熱カバーの取り付け…



この遮熱カバーの取り付けが地味に時間かかる…
全体のカバー同士がどこかしらで共締めだし、ステーを取り外してるのでボルト穴は全体的にズレてくるし…


なんでこんな造りにしたんでしょうね。



組み付けたらユニットで車両にドッキング。




あとは強制再生して温度がキチンと上がる事と差圧の確認。
データのリセットも行い完了。


ウチでは珍しい外車ルポの車検。


チャージランプが点灯しておりオルタネータの発電量が9Vとご臨終のため交換。


リビルトオルタネータ…

にしてもオルタネータのB端子剥き出しってどうなんでしょう…




他にもABSのチェックランプも点灯していたのでオルタネータ交換後に点検。
外車に強いiSCANe…


ウチではあまり活躍しませんが、たまに入ってくる外車や近くの整備工場さんから依頼の外車の診断時には役に立ちます…笑



ABSアクチュエーターのエラー。


一度リセットするとその後は拾わないのでオルタネータ不良からの流れ弾だった可能性はありますね…


とりあえず様子見です。



車検を終えて納車した次の日に事故で再入庫したエルフ…
信号待ちで停車中に後ろから追突されたようで、テールランプ含めナンバープレートや、パワーゲートのセーフティバーまで曲がっちゃってます。


停車中の追突という事でこちらの過失割合は0ですが、昨日送り出したばっかりの車がこんなカタチで戻ってくるのは複雑ですね…笑
車検でテールレンズも換えたばっかりなのにもう既に割れてるし…笑
こちらも見積りと作業を進めます…



それから8月は決算月…
現場仕事に加え事務仕事、税理士との打合せなどなど忙しくなりそう…




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最近の作業…40

2021-07-16 08:57:00 | 整備
まずはEXD77ギガ…

燃料系のトラブルでインジェクター、サプライポンプ、コモンレールの交換…
6UZは補機の取り外しが多い…


まずはインジェクター交換からの…


サプライポンプの交換…


取り外したサプライポンプ。

カップリングの付け替え…


タイミングを合わせて取り付け。


インジェクションパイプやコモンレールも交換。




その他の補機をどんどん取り付けていきます…




組み付け終わったらIDコードの書き換えをしてエンジン始動…

各部に漏れがないことを確認して完了。


お次はFNプロフィアがチェックランプが点灯したという事で出張で点検…


尿素水インジェクターの故障でした…


翌日、部品を持って出張で交換して完了。



オイル漏れ修理のクオン…


オイルパンからの漏れが酷く修理…




セパレータも漏れ始めていたので同時に交換。






エアコン効き不良のギガ…
ガスが全く入っておらず、配管からガス漏れを起こしていました。
ギガのこのパイプってよく漏れますね…




配管とエバポレータの交換。
ギガのエバポは簡単で助かります…


後はA/Cマシンを繋いでガスチャージ。




効きもバッチリ直りました。


DPF洗浄でお預かりしたプロフィア…
フィルター取り外すとパイプ内がシアヌル酸で閉塞しかけておりました…


原因は尿素水インジェクター噴射口からのリーク…


意図しないタイミングで尿素水が少しずつ漏れ出した結果、内部で固まってしまうという状態…

幸いにもパイプ内だけで収まっていたので可能な限り取り除いて尿素水インジェクターも追加で交換する事になりました。

取り除いたシアヌル酸の塊り…


今回はたまたまDPFの洗浄タイミングで気が付いたから良かったものの、この内部リーク症状の怖いのはチェックランプが点く頃にはSCR触媒が使えない状態になっている可能性も少なくないという事…




再生要求頻度が多いというクオンのDPF洗浄…




DPFを取り外して洗浄…
コレも色々な車両のDPFを洗浄しているとメーカー特有の特色が見えてきます…
今国内のセラミックフィルターの材質にはコーディエライトと炭化ケイ素の2種類が主流ですが、洗っていても素材は同じコーディエライトのフィルターで外見は同じセルサイズでも内部の目の細かさが車両メーカーによって全然違う事が分かります…




洗浄後に取り付けて完成…


洗浄前に最大で10kPa近くあった差圧は…


1kPa付近まで下がりました…


これでお客様に通常の使用をしてもらい再生頻度がどのような頻度で推移していくのか見てもらいます。



走行中オーバーヒート気味になるレンジャーのラジエーター交換2台。
こちらはインタークーラーから漏れたオイルがラジエーターに付着して冷却効率が低下したパターン。


本来ならインタークーラーも換えたいところですが代替予定の為、洗浄で対応。



で、もう一台のレンジャーはフィンの詰まりで冷却効率が低下したパターン。





更にA/Cコンプレッサー不良のレンジャー…
交換のタイミングで内部のフラッシングも同時に作業。








最近ブログの更新が遅れていましたが…
こんな感じでバタバタしています…



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最近の作業…39

2021-05-27 09:29:00 | 整備
まずは2PG系のプロフィアA09CのEGRクーラーの交換作業…
2PG系A09のEGRクーラー初めて作業しましたが少々面倒くさい造りになっちゃいましたね…


インテークパイプやサーモケース外さないとEGRクーラー外れてきません…


クーラー内部でパンクして冷却水が減る事例で内部にはクーラント漏れた跡がクッキリあります…




新品のEGRクーラーを組み付けて冷却水も交換して完了。







お次はこちらも2PG系レンジャーのターボ&エンジンハーネス交換作業。
現行モデルになってからというもの、この手のチェックランプが点くと音声やアラームがうるさいのなんの…



これがツインターボだったらスケジュール的に厳しかったけど、シングルターボで一安心…笑

指の関節がもう一個あればと思う箇所もありましたがそれ以外はさほど苦労する事もありませんでした。










今回はエンジンハーネスも交換。
ターボかハーネスのどちらかが原因でコントローラを壊しちゃう事例のようです…


ターボ、ハーネス、コントローラを交換して故障コード消去&テストして完了。










洗浄でお預かりしたプロフィアのDPF…
案の定スタッドボルトは折れ込みフランジは腐食して使い物にならないので修理するんですが…


工具当てて少し緩めようとする段階で嫌な予感はプンプンしてましたが、案の定センサーがポッキリと折れました…
酸素で炙っても折れる時は折れます…


場所にもよりますがDPFの温度センサーが折れ込んだ場合、熱害の影響でエキストラクターでは抜けないレベルの固着がほとんどです…
そんな場合はドリルでギリギリまで削り…




残ったネジ山部分だけをクルクル抜き取ります。


あとはタップをたてて完了。


洗浄では大量のアッシュが…

洗浄&再生させて完了。



他にもチェックランプ点灯してエンジンが吹けないというレンジャー。
故障コードはサプライポンプの電磁弁…


SCVかな?と思ったけど、データ見ると電流目標値が0なので…
SCV単体の抵抗値測定すると約8Ωで正常。


ここから先は見事に写真撮り忘れたけど…結果、エンジンハーネスが途中で擦れて断線してました…
切り繋いでチェックランプも消え修理完了。
根本原因はハーネスクランプのツメが折れ、エンジンの振動でハーネスが擦れる事例。
よくハーネスのクランプ付け忘れてたり、ツメが馬鹿になってる車両見かけますが地味だけど重要な部分ですね…




車検&エアコン不調のコンドル。
エアコンが効いたり効かなかったりという事で預かった時には症状は確認出来ず…
とりあえずコンデンサーモーター古そうなのでモーター交換して一旦納車…


結果、症状がまだ出るという事で再度お預かり…
今回は電源来てるのにコンプレッサー回ってない事を確認出来たのでコンプレッサーとレシーバーも交換。
二度手間になりご迷惑をおかけしました…


リビルトコンプレッサー。


届いたリビルトコンプレッサー、コネクターのロック忘れてます…
確認不足ですね。


キチンとロックするとこうなります。


配管内のリフレッシュとガスチャージして完了。

どうでもいいけど、ウチのA/CマシーンもDST仕様になって頂きました。笑




車検のデュトロ。
1年間ほとんど使用していないという事でキャリパーのスライドピンが固着。
キャリパー共にオーバーホール…


あまり使わないからとメンテがいらないと勘違いしてる方も多いですが、使わない車には使わない車なりのメンテナンスが必要です…




他にもスタビリンカー持ち込みでブッシュ交換依頼のギガ。
半割れのタイプなので圧縮した状態からの圧入なのでSSTが必要です…
今回のも含め今まではφ65のブッシュだったんですが、ある年式からφ70っていうブッシュサイズになってます…
そのたった5mmの差のせいで同タイプのSSTがもう一個必要になります。
こういう仕様変更は嫌がらせですかね…笑


ガイド入れて…


プレスで圧入。




完成。


あとは引き取り待ちです…



最後は6Wでは定番のオイル漏れ修理…


タイミングギヤケース付近の漏れです。


コレね、間違いなくフランジシール剤が悪いと思いますよ…


パッキンも滲み始めているのでついでに交換します…








ケース側は幸いにも漏れていないのでノータッチ。




シールは問答無用で交換。




それ以降の写真ありませんでしたが、あとは水廻りも少し修理して完了です…




いつのまにか洗浄待ちのDPFがこんなに…
そろそろ溜まってきたDPFを洗って在庫しておかないと急なトラブルに対応出来なくなる…


しかしポスト新長期規制のレンジャーはチェックランプ点いてDPF降ろすと8割破損してますね…


TKG系のレンジャーはチェックランプ点いてからでは手遅れです。
破損する前に予防洗浄をお勧めします…





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近況…

2021-04-29 21:56:00 | 整備
写真をあまり撮っていないので細かい作業ばかりになりますが…

車検で入庫したトレーラー。
下廻りはエア漏れや腐食が酷く色々なところを交換…
エアサスのベローズにリフトアクスル用のベローズ…


ショックアブソーバーの腐りとブッシュもヨレていたので交換。


更にスイングアームブラケットのフレーム側が腐食による穴あき…


溶接する部分だけ剥離…


プレートで補強&補修塗装
車検も受けて完了。




その他いすゞフォワードでアイドルボリュームスイッチが効かないという事で出張点検。
確かにボタンを押しても無反応…


データでステータスを確認しながら切り替えスイッチをパチパチ触ってみてもオート固定のまま…



スイッチを直結させると…


ステータスもマニュアルに変わり、スイッチでの調整も可能になりました…


という事で切り替えスイッチ不良の為、部品発注後、後日交換して完了。



それからトレーラーのインターロック機構の新規取り付け作業…
メタコン、キャブタイヤケーブル、リミットスイッチなどなど部品の手配に少々時間がかかりましたが…

トレーラー後部のドアが開いている状態ではエンジンがかからないようにする目的です…


運ぶ荷物が可燃性のガスなので万が一の安全対策として防爆仕様のリミットスイッチを使用。


新規で引いたドア開閉回路をエンジンスタート信号回路に割り込ませます…


ふそう車は配線図見るもどこに割り込ませようか悩む造りでした…
下手な所に入れると逆に危ないですからね…
後はリミットスイッチが壊れた時のフェイルセーフとして直結用の配線も作って動作確認をして完了。




エアコンが効いたり効かなかったりというアトレー。
調べた結果電動ファンモーター不良でした…

が、モーター単体の供給はナシでファンシュラウドassyとなり…


更に新品のシュラウドに切り込み加工が必要だったりと予想以上に手間がかかる…




コンデンサーも取り外している為、ガスチャージして完了。


それから最近買って個人的に大ヒットしているグラインダー。
キャンペーンという事で本体とカッティング用の刃もセットでかなりお買い得でした。


BOSCHのX-LOCKという機構のついたグラインダーなんですが…


ロック機構がワンタッチなので、刃の交換が秒で終わります…
替え刃の種類も豊富にあり、カット、サンディング、切削、研磨と…


コレ、一回使っちゃうと他のグラインダー使えなくなりますね…




それから去年の夏頃から補強を進めていた診断機…
診断専用で導入したSurfacePro7の2in1。


タブレット、ノートタイプと用途に応じて切り替えられるのが非常に使い勝手がいいです…





専用のペンも…

現場用なので専用のプロテクトカバーも…



サイズ感も現場や出張で使うにはちょうどいい…


で、新たに導入したケーブルやインターフェースの数々…



ずっとネックだったUD用の診断機も海外から導入しました。
海外とのやりとりという事で色々とすったもんだありましたが…
決して安くもないしそれぞれの診断機に毎年年間ライセンス料もかかるので元が取れるかと言われれば正直難しいでしょう…

コレ、経営的に考えれば本来NGなんでしょうけど、あくまで"回収"という意味ではですけどね…

私はそもそも診断機に関しては投資した分を回収しようなんて考えてないんですよね…笑

目先の損得で考えればそりゃ買わない方が絶対いいに決まってますから…

でも私が何より重要視してるのはその先にある経験…これに尽きます。

どんなに知識を備えようが経験出来なければその知識は単なる知識でしかありません…
知識と経験の両方があって初めて技術やノウハウとして蓄積していく事が可能になります。

もちろん、使うかどうか分からない物に何百万もかける事は出来ませんけどね…笑

まあUDさんに関しては電子制御に関する情報は無いに等しいのでとにかく現車に繋いで観察&考察していくしかありません…










色々な状況下でデータを見つつその状況が変わった時にデータがどう変化していくのか?

あーでもないこーでもないと考えながら色々試していく中でデータが予想通りの動きになると…

面白いんだなぁ…コレが。笑






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最近の作業…38

2021-03-28 14:44:00 | 整備
久しぶりの更新です…

まずはキャラバン…
車検をやって納車した次の日にチャージランプが点灯する…という事で再入庫。

納車した次の日という事で内心ヒヤヒヤしましたが…

結果的にダイナモのCIP不良で整備ミスでは無かったものの究極にタイミング悪いです…
誰の責任でもないとはいえ何となく微妙な空気にはなりますね…笑

とりあえずリンク品に交換。


1WAYクラッチご臨終。


お客さんも急いでいるのでASSY交換です。





それから2月は何故かターボ交換が多かった…

まずはプロフィアA09C…
LKG、QKG系のプロフィアはA09CもE13Cもターボ交換は楽なので助かります…笑




組み付けて完了。



他にもGK5クオンのGH11…
外部に目立った漏れは無いけどオイルが異常に減るという症状で色々と調べていた結果、PCVセパレータ不良による内圧上昇からのターボ側や吸気経路へのオイルリークという結論に。

お客さんに説明の上、まずはセパレータを交換して様子を見ますか?という話をしていたのですがターボも交換しちゃってくれ…との事で両方交換する事に。

まずはターボの交換から…
パイプの接続部がテーパー嵌合なので固着が酷いモノだと外す時に無理すると傷を付ける恐れがありますが、ひと手間かけてあげればすんなり外れます…


ホースやパイプの付け替え。




組み付けてターボは完了。





PCVセパレータの交換は地味にやり難いです…




このタイプのセパレータはエンジンオイルの油圧を利用してフィンを回し、ブローバイガス中の油分を遠心分離します…

が、当然の事ながら油圧駆動なのでオイルの劣化具合によりセパレータも機能低下します…
オイルジェットの穴径も小さいのでスラッジが貯まればそりゃそうなるわな…

赤い矢印がオイルジェットの穴で、ここにオイルポンプの油圧がかかり…

オイルジェットから噴射されたエンジンオイルの油圧によってフィンが回されます。


コレもエンジンオイルの管理が重要になってくる事例で…
個人的にはクリーンディーゼルエンジンでは鉱物油ベースのオイル使用はホント辞めたほうがいいと思います。
ダウンサイジング高過給圧エンジンになれば尚更で…

理由は明確でオイル自体の劣化が早く蒸発しやすいという事は言い換えればスラッジが溜まりやすくブローバイガス還元装置に流れるオイルミスト量も多くなるという事…
その結果、後にどうなるかは嫌と言うほど見てきています。



お次はMK37コンドルのヘッドオーバーホール&ターボ交換。
元々チェックランプが点いたという事で診断していた車両でそちらは毎度毎度のVNTアクチュエータのトラブル。
その時にお客さんに冷却水が減るからそれも見ておいて!と言われており、色々調べた結果ヘッドの可能性が高いという事での作業。

水圧テストに出す為、ヘッドの分解。






まあヘッド降ろした段階でシリンダーの中に水が溜まっており…


エンジン屋さんの水圧テストの結果1、3、4、5番のノズルチューブから漏れてました。
ほぼ全滅…

歪みは無かったのでノズルチューブの入替をしてもらい戻ってきたヘッド…


スタッドボルトを全数交換して…


バルブを組み付けていきます…








マニホールド類を組み付けたら…




ヘッドをドッキング。






ターボもVNT不良の為、交換。


組み付けて完了…





他にも坂道などを登る時だけ、たまにチェックランプが点灯するというEXD77ギガ…
一度エンジンを切ると正常復帰してその後の走行は問題ない…との事。

故障コードを確認するとレール圧低圧異常のコードが…


ポンプかな…
インジェクターかな…
はたまたセンサーかな…

なんて考えながら何気なく車を見ていると燃料タンクからのサクションホースが…


半分潰れてる…
ていうか原因コレの可能性大でしょ。


登坂時の燃料が沢山必要な時にサクションこれだけ絞られたらそりゃあ燃圧足らなくなるよ…


ポンプだ云々言う前にまずはここを直さないと話にならない…という事でホースのレイアウトを余裕のある取り回しに変更。




セジメンタも過去に換えられた形跡が無かったので燃料フィルターと合わせて交換。



結果、それ以降チェックランプが点く事は無くなったそうです…
という事で原因はホースの潰れでした。


他にもエンジンチェックランプが点灯したというFRプロフィア 。


この2PG系もトラブルが段々と多くなってきました…

故障コードはDPRの差圧過剰…


差圧も7.5kPaと高めなので強制再生をする事に…


再生は無事終わったんですが送気運転中に排気温度が700℃を超えだし…


ちょ待て待て待て待て!という感じ…

直ちに送気運転を辞めてアイドリング状態に戻すとゆっくりと温度が下がっていき一安心。





これ…
再生中のデータを見てて思うのは…
QKG系よりも再生中のメインインジェクターの噴射量が圧倒的に少なくなってるんですよね…

どういう事かと言うと、恐らく2PG系の排ガス規制になってから再生中メインインジェクターでのポスト噴射をあまり多用しなくなったという事…
その代わりに燃料添加弁、いわゆる排気管内噴射の稼働率を上げるようになったんだと思います…

が、しかし…

この選択は今後トラブル予備軍になる気しかしません…
だって燃料添加弁の噴射圧力ってコモンレールの圧に比べたら屁みたいなもんでしょ…⁉︎
そんな圧力で良好な燃焼が行えるとは思えないわけで…
結果的に不完全燃焼からの煤溜まりという構図が見えてきます。

今後要注意ですね…



次はエキマニスタッド折れで修理のレンジャー


折れてますね…


ついでにEGRクーラーも洗浄してとの事なのでEGRクーラーも取り外します。




中は安定のエライこっちゃ状態。




出口側…


こちらはEGR専用の特殊な洗浄液に浸けてグツグツ煮込みます…

その間に本題のスタッドボルトの交換…



全数新品に打ち替え…





で、合間を見ながらEGRクーラーをあーだこーだすると…

こんな感じになります…





コレも下手な溶剤を使用するとロクな結果を招きませんのでご注意を…
材質やコアの溶着方法が使用する溶剤によっては溶かしてしまう事もありますから…
いくらキレイになっても使えなくなっては何の意味もないですからね… 


で、取り付けて


こちらも完成。




それからここ最近悩まされていた車両…
マツダボンゴ…


元々エンジンから異音がするという事で入庫したんですが、音の種類からしてベルトかベアリングか…というようなヒュルヒュル音。
サウンドスコープをP/Sポンプに当てると一番音が大きかったのでP/Sポンプダメだな…という事で交換する手配をしていたんですが…

いざ、交換しようとベルトを取り外した時に確認の為エンジンをかけたんです…
本当にP/Sポンプかどうか確認するために。

ところがベルトかかってないのにエンジンかけたら同じヒュルヒュル音がするではありませんか…
その時点でやっちまった感がありましたが…

とりあえず依頼主さんに連絡してポンプじゃありませんでした…と伝え更に原因を探っていくわけですが…
そうなると次に怪しいのはタイミングベルトになり…
とりあえずタイベル付近をバラして点検…


半年前に別の整備工場で交換歴があるタイミングベルトでしたが、ベルトとテンショナープーリーを交換してみるも結果変わらず…

ベルトカバー開けた状態でエンジンかけてサウンドスコープで音の発生源を探っていくと、一番音がダイレクトなのはオイルポンプ付近になり…

オイルポンプを点検する為にオイルパンを取り外すと、クランクシャフトギヤとオイルポンプギヤの当たり面がガリガリ…




こちらはクランク側。





何らかの原因でギヤの当たりが悪くなり、クランクシャフト側のギヤにバリが出てそれがオイルポンプのアルミハウジングに擦れていた跡があったのでそれが異音の原因と推測。

ところがクランクシャフト側のギヤが単品での供給がなくクランクシャフトASSY…

そんなアホな…

またまた相談の結果クランクシャフト側のギヤは可能な限り修正してオイルポンプを換えてみる事に…


新品のオイルポンプassy


削れたオイルポンプ…



組み付けていざ、エンジン始動。






結果…





直らず…





マジか…
という事は異音の発生源はクランク側なのか?となり…
クランクシャフトassyの交換=エンジンオーバーホールとなります…


もう一度依頼主さんに相談…

結論、このまま乗るという事になりとりあえずバラしたところを元通りに組みなおして完了…

異音の原因は恐らくクランクシャフトのオイルポンプ駆動用ギヤ周辺だと思うのですが、真相は分からず…

パワステポンプの異音と診断して始まったこの修理…
結果的に原因も分からず終いで実に情けない話です…




それにしても3月の陸運局の混み具合はほんと嫌になってくる…


昼イチで持ち込んで会社に戻ってきたの17時って…

半日潰れてますからね…

貴重な時間をただただ並んで費やすというなんとも非効率的な…

勘弁してほしい…



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2021年…

2021-01-26 11:08:00 | 整備




年があけてだいぶ経ちましたが…

あけましておめでとうございます。

今年の正月は三が日だけ休むことが出来ました…
というか休みました。

久々の連休で身体的にも精神的にもリフレッシュ出来たんですが…

休んだ結果、年末までに溜まっていた仕事に加え、年明け早々仕事の依頼が重なり結果的に休むんじゃなかったと思うハメになりました。



まずは…
年明け早々ターボ不良からオイル漬けになったDPFの洗浄…
オイルが大量に流れたDPFは通常の洗浄方法ではキレイにならないので、まずは洗浄液にドブ漬けしてグツグツと煮込みます…




ある程度油も浮いてくる所まで煮込んだ後で気づいたんですが、フィルターのセルが何箇所か貫通&溶損してしまっており…
結果的に洗浄中止となりました。
残念。



他にもスタッドボルト交換依頼のDPFが一気に4本ほど入ってきて…

他の仕事の合間を縫って作業。

作業していて最近思うのは年数が経ったものは当然ですが熱害の影響でフランジは腐食していきます…
今までは溶接してあるSUSナットだけを切り落として新品ナットを再度溶接して対応していましたが、最近はフランジ自体が腐食しており再使用が出来ないケースが増えてきました。

今回のDPFもフランジの腐食が酷くナットだけ交換出来るような状態ではなかったのでフランジごと交換する事にしたんですが…
今後はこの方法をスタンダードにした方がいいかも知れない…


腐ってボロボロのフランジは溶接をキレイに剥がし切り落とし…


こんなペラペラになったフランジではナットだけ交換は無理だし、仮に出来たとしても耐久性に疑問が残る。


新品のフランジをカット。


位置合わせをしたら…


溶接。




後はカバーを溶接して完了。


別のDPFもスタッド交換。
案の定フランジは腐食…




こちらも交換。



更に別のDPFもフランジ交換。





やっぱり年数が経ったDPFはこの辺りの部品は交換必須にした方が安心出来ますね…




次はエンジン始動時クランキングが長いというクオン…
エンジンはGH11。
しばらくエンジン停めておくと再始動に時間がかかるという症状はユニットインジェクターにはよくある症状。
昔のボルボにもよくありました…

で、インジェクターの交換。






リビルトインジェクター。
ユニットインジェクターはリビルトでもお高い…


スリーブあたり面には指定のペースト…
焼き付き防止の為でしょう…


この辺りは国産エンジンにも塗った方がいい気がする…
(最近固着で抜けないインジェクター作業が続いているので軽い恐怖症…笑)



組み付けてバルブクリアランスとプレリフト調整を行い完了。




プログラミングはウチでは出来ないのでディーラーさんに頼む他ありません…

なんだかなぁ…



お次はハイゼット。
夏ほどではありませんが冬場でも定期的に入庫するエアコン関連の修理。
ていうかハイゼットにハイブリッドなんてあるんですね…
聞くと燃費はたいした変わらないそうです…笑


エアコン不調の原因はコンプレッサの不良。
電気来ているのにマグネットクラッチがオンにならず回らない…という事で交換。




ガスチャージして完了。




こちらはこれから作業を開始するギガのミッションO/H。


4速のシンクロ不良です…



コレもいいキッカケだ!と自分を納得させてM/Tベアリングプーラーも買っちゃいました…






元を取ろうなんて考えたらダメ。
道具が無いと作業出来ないんだから…
作業出来なかったら技術も上がらない。
この辺りはやっぱり現場主義だから言える事。
もちろん設備投資のバランスは大事ですけどね…



それから新たに当社の仲間に加わった日産ノート。
営業車兼足車として購入しました。
コレでキャラバンは作業専用になります…




それからウチはあいおいニッセイ同和損保さんの代理店なんですが、ノートの任意保険をドラレコ対応型の保険にしてみました。
4G回線を使ったドラレコが安全運転診断を行い、年間を通した運転が安全運転と評価されると保険料が数%割引されるというもの。
お客さんに薦める前にまずは自分達で試してみるのが一番という事で導入。




びっくりしたのはプロパイロット…
車間や速度はもちろん、ステアリングも勝手に切ってくれる…
自動運転が主流になっていくのは間違いないでしょうね。
自分で運転する事が好きなほうですが、これはこれで悪くない…笑
だって高速道路の運転は劇的に疲労が軽減されますから…




それから…

今更ながらInstagramを始めました…

会社設立に合わせアカウントだけは作っていたのですが、放ったらかしにしていました。
これからは会社の情報発信ツールとしてInstagramを活用していきます。

位置付けとしてはインスタは簡易的な内容、ブログは深掘りした専門的な内容といった感じで使い分けていくつもりです。

個人的な独断と偏見が強いのはブログになりますね…笑

という事でよかったらフォローお願いします。









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最近の作業…37

2020-12-31 11:48:00 | 整備
2020年もあと数日に押し迫った頃にようやくブログの更新。

つい先日12月に入ったかと思えば気がついたらもう年末ですよ…

相変わらず仕事に追われています。


前回書いた記事の続きでメタルがガタガタになったN04Cのクランクシャフト…

測定の結果曲がりは基準値内で問題なし。
つまり、原因はメタルのクリアランス不良の可能性が高いという結論に。

一応綺麗にすれば使えるブロックも需要があるかと言われれば微妙なので、色々と実験台となってもらいます。

シリンダーヘッドは暇な時にオーバーホールしてストックとしてとっておきます。



水漏れのEXD52ギガ…
エンジンかけるとウォーターポンプボディのニップル接続部のネジ山からピューと漏れ出していました…
画像だと分かりにくいと思いますが吹き出してます…



こんなところから漏れるの初めて見た…笑

部品としてはニップルだけ出るんですが固着が酷く抜けない事は分かっているのでウォーターポンプごと交換する事に…

バラしていきますが、この辺りは過去に整備されているようで通常では必要ない所にボンドがベッタリと塗ってありました。

このOリングやガスケットが入る所にボンド塗るの本当やめて欲しい…

サーモケースまでベッタリ…

キチンとやればボンドなんか塗らなくても漏れませんから…



新品のウォーターポンプにホースニップルを取り付け。


新品のホースニップル…
仕様違いがあるとは言え、新品のウォーターポンプを頼んでもニップルやメクラプラグは別で注文しないと付いてこないんですよね…
車台番号からも仕様は分かるはずなんだからキットにしておいてくれてもいいのにね…ってやる度に思います。


ニップルの接続部にはボンドを塗ります…



サーモスタットも交換。


後は組み付けて完了。


ホース関係も交換して…



後はクーラントを入れてエア抜き…


水漏れも止まり完了。



それから11月に行った車検のプロフィアなんですが、去年の11月もウチで車検をしてそれまでは某オイルメーカーのエンジンオイルを使用していたモノを前回車検のタイミングでPower-Dに切り替えたんです…

単純比較ではありますが、分かりやすい結果が出たのでちょっと紹介。





まず↓これが去年の車検時にドライヤーをオーバーホールした時の画像。
ドライヤーの入口部分…


キャップを取り外した状態。


上部のフィルターシートがオイリーなのは分かると思います。


これが乾燥剤上部の画像。


乾燥剤の中段付近。


で、これが下部の画像。



オイルミストの混入が多く乾燥剤をスルーしているのが分かります…




で、これが今年の車検時のドライヤーの状態。
Power-Dに変更して1年間の走行距離は約110,000kmで、途中約60,000km走行時に一度オイル交換を実施しています。
ちなみに6万km走行したオイルの残存塩基価は3.6…

これもまた別の機会に詳しく書きたいと思いますが、どんなに良いエンジンオイルを使用しても交換サイクルを誤るとリスクしかありません。
安いオイルは論外ですが、良いオイルはロングライフという概念は捨てた方が良いです。
重要なのはその車の使用状況に合った交換サイクルで管理するという事。
その為には塩基価というのはまずは1番初めに重要になってくる数値です。


話が逸れましたが…
下が今年の車検時のカートリッジ。
この時点でぱっと見の違いは明らか。


フィルターシートもオイルで湿っている事もありません。


乾燥剤上部。


更に中段含め11万キロ走行しているとは思えない程、下部もキレイ。


底の部分…



底の部分はオイルが付着してますが前回と比べると明らかに量が少ない事が分かります。



まあこれはウチが管理している車両での結果なので全ての車両に同じ事が起こる訳ではありませんが、少なくともこの車両は"使用するエンジンオイルを変更しただけ"でこの違いです。
ドライヤーをスルーするオイルミストが減ればそれ以降のエア制御のバルブ関係に無駄なトラブルを起こす確率は当然減ります。

あくまでも当社独自の検証結果から見た推測ですが、オイルを変更するだけで約60%以上の車両は無用なトラブルを予防出来る可能性が非常に高いと考えています。

残りの40%はそれ以外の原因が絡んできているため、残念ながらエンジンオイルを変えただけでは改善されないケースが多いように思います…
今後はエンジンから発生するブローバイガスやオイルミスト、更にはそれを分離するセパレート能力が非常に重要なポイントになりそうです。

他にも某メーカーさんの協力のもと、数台の車両で実車を使った検証をしていますが、こちらは科学的な根拠も含めた検証で事細かなデータを取っているのでどのような結果が出るのか楽しみです…






お次は車両が傾いているというトレーラー。


左右で最大7cm程傾いており…


原因はリーフハンガー部のウェアパッドの摩耗。
左側…


右側の方が削れてベース部分まで摩耗が進行してしまっていました。





部品設定としてはウェアパッドのみ入手可能です。


よく見ると溶接ビードでリブが作ってある…笑


残った古いパッドを削り込んで新品のウェアパッドの位置合わせをして、仮固定。


仮溶接して位置関係の最終確認…



で、本溶接。





最後にグリスアップ。


ウェアパッドは消耗品ですが…
ここのグリスアップがされていない車両はよく見ます…
当然、金属同士の接触なので結果は言わなくても分かりますよね…
リチウムでも無いよりはいいけど理想はモリブデンですね。



お次は定期的に修理依頼のあるdenoxtronic1のトラブル…
定番の温度センサー故障です。







ポンプモジュールを分解。

問題のセンサーを新品に交換。



後はバラしたついでにエア回路と尿素水回路を掃除。
オリフィスやベントバルブ、圧力センサー等は掃除で問題無さそう。
フィルターは問答無用で交換。

ポンプモジュールを取り外す時に尿素水ホースを外したらコネクタの先端で折れたのでこちらも交換。


ここも古くなってくるとポキッと折れますね…
先端補修部品は在庫してます。

で、車両に取り付けてテストして完成。





相変わらずDPFの洗浄と再生もやってます…
日野さんの4t系ってフランジの部品設定無いんですね…
洗浄再生で入ったDPFが定番のスタッド折れでカバーめくったらフランジの腐食が酷いので交換する為にちょん切っちゃったんですよ…

で、仕入先に注文しようとしたら『設定無いです』って。


マジかよ…って事で加工屋さんに急遽作ってもらいました。
今後の為に6枚程作って貰い当社で在庫する事にしましたが、この枚数だと単価が高いんですよね…
需要があればもっと沢山製作して単価を下げる事も可能ですがそもそも4t系ってフィルターが溶損や破損してる事が多いので微妙な所ですね…笑


新品のフランジを取り付けて溶接。


ステンナットも溶接して…




後はカバーを取り付けて完成。



それから現場も細かい設備も少しづつ増やしています。
天下のハスコーさん。
値段は高いけど良いものは確かに良い…
頼んでいた工具が入荷してくるとワクワクしますね…笑


切れ味抜群という噂のカッター。


今更ながらブッシュ系治具。

出張作業に重宝するワンマンブリーダー。


最近のUDさんや一部トレーラーなどに使われているエアホースのリムーバーツール。


ミッションジャッキも小型を追加しました。今まで中・大型用のジャッキでは取り回しが不便でしたから…


低床のDPF降ろす時もすごい楽…笑



こちらのトレーラーはエア漏れ修理。
というか連結全長17mのトレーラーでもウチの工場に入る事が分かった…笑
当社に来た事ある方ならお分かりだと思いますが、周辺道路狭いんですよ。


作業はマキシチャンバーの交換。


エア漏れ確認後、記録簿書いて完了。



そして年末という事もあり沢山のお歳暮を頂きました。


改めましてありがとうございます。


さあ年末年始に向けてもうひと頑張りします。

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重整備。

2020-10-31 11:45:00 | 整備
車検、点検、細かい一般整備に加え続く時は続く重整備…

当然重整備となると長いこと居座るわけで…
場所に余裕があれば全然問題ないですが、ウチの工場と駐車場の広さから考えると長期預かりは非常に悩ましい問題で…
限られた時間とスペースと人員の中では隙を見て多少無理をしてでもこなす必要が出てきます。




まずはディーラーさん経由で依頼されたダイナ。

事前情報ではオーバーランしてエンジンから異音がしてるのでエンジンを載せ換えて欲しいとの事。

現状エンジンはかかってはいるもののカンカンと音がしており…
オーバーランという事なのでバルブが軽く当たってんのかな?くらいの感覚で作業開始。


車両が入庫して間もなくデッカい木箱も届きました。

エンジンASSY…ではなくベアエンジン。


当然、ベアなので補機類は全て付け替える必要があります…
まあ承知の上で受けた仕事ですが…



まずは車両を定位置にセットして作業開始。



エンジンを降ろす為に細々したものを外していきます…










ツインコンデンサーの為、フロントタイヤ前方に加えラジエータとインタークーラーの間にもう一個コンデンサーがありエアコンラインを切らずにエンジンを降ろそうとすると非常に面倒くさいですが、今はエアコンマシンがあるので迷わずガス回収してエアコンのラインは切り離します…笑



で、ラジエータ、コンデンサー、インタークーラーをセットで取り外しゴソゴソしてエンジンを降ろします…







降ろしたエンジンは補機類の付け替えで作業性も考えてアングル材でN04専用⁉︎のエンジンスタンドを製作…
キャスターも付けて自由に移動出来るようにしました。



コレ作るのに2時間ほど費やしてる…(そんな事やってるから遅れるんだよな…)
ベアと降ろしたエンジンを横並びにさせて補機類の付け替え作業へ…



補機という補機は何も付いておらず、インジェクターすら付いていません…
でも何故かバキュームポンプだけは付いてるんだよな…



付け替えていく中で支給された部品にちょいちょい足りない部品があり困った…



オイルクーラー周りのガスケットが皆無のため追加で発注。
以前のN04Cならここはボンドでしたがあまりに漏れるためかシートガスケットに変更されてます。



部品支給でも構わないんですけど選定だけはコッチでやりたいですね…笑
だって足りない部品があるとその都度作業が止まっちゃうし…

で、なんだかんだ補機類の付け替え作業も終わり…


クラッチディスクはズルズルの為交換。





組み替え終わったエンジンを車載する準備を…



吊り上げ…






ドッキング。





ゴソゴソして完成。
コレ以降の写真が無かった…笑


無事に旅立って行きました。


その後暇な時間を見つけて問題のエンジンを分解。(そもそもそんな時間的余裕はないんですけどね…)
だって中がどうなってるのか気になるじゃないですか…笑

分解の結果…
結論から言うと2番のクランクメタルにガタがありピストンとシリンダーヘッドが接触してました。

その事実を知った時点で思ったのは…

コレ、オーバーランが原因なのか⁉︎という疑問。




メタルがガタガタということは当然クランクシャフトも傷だらけ。




メタルはペラペラ…


他のクランク部分は問題なさそう…



2番のシリンダーヘッド下面にはピストンと当たっていた跡がクッキリと。



他には当然ありません…




それから気になった事…
クランクシャフトを取り外すと、ジャーナル部分のメタルの当たりがすこぶる悪い。






更にスラストメタルにもジャーナル部分のメタルが剥離して噛み込んだ形跡もありました…





ジャーナル部のメタルは全体的に当たりが悪いです…
クランクシャフトの曲がりは今度時間がある時に測定してみたいと思いますが…




原因としてはクランクシャフトの曲がりかメタルの材質不良かクリアランス不良といったとこでしょうか…
はたまたブロックの加工精度の問題かもしれません。

登録から3年で走行距離も1万数千キロだし、エンジン内部含めカムジャーナルやコンロッド小端メタルには全くの問題がない所を見るとオイル管理の問題でもなさそうですしね…

それからちょっと気になったメタルの緑色のコーティング。
これ何コーティングなんだろう…
初めて見た。






次は車検で入庫したKL-のビッグサム。





下回りは錆が酷く、ブレーキパイプも塩カルで腐食してオイルが漏れていました…

漏れているパイプだけ換えたところで年式からもこの先のイタチごっこは目に見えてるので…

怪しいと思われるパイプは全て交換する事になったんですが、この年式だとパイプ系は恐らくほとんど製廃だろうな…という懸念が。


ところが意外や意外にも交換予定の半分位はメーカー在庫がありました。

全部製作してたらとんでもない時間がかかるところだったので少しホッとしましたねぇ…笑

車検整備と並行してブレーキパイプの交換。
在庫のあった部分は気にせず取り外し。


腐食進行中のパイプ。



これは滲んできてます…




これは完全にブレーキオイル漏れてるパイプ



他にも架装物のボルトがパイプと接触⁉︎してる部分も…



よく穴開きませんでしたね…
ここのパイプも作り直してボルトを避けるように逃げ加工を施します。



そして製廃のパイプは地道に製作。
コレが本当に地味に大変…笑
向き、長さ、曲げ角度に曲げ方向…
ちょっと曲げては確認の繰り返し。




もちろんエンド加工はダブルフレア加工です。

ブレーキパイプ製作で巻きの銅パイプでしかもシングルフレアなんてあくまで応急ですからね…

加工は大変ですが耐久性も間違いない純正同等のストレートパイプを加工します…


こういう所の加工も地味に大変…
先に曲げちゃうとフレアナット入れてからフレアリングツールが入らなくなるし、かといって先にフレア加工すればベンダーが入らないし…


ここはアイデアを膨らませて加工します…笑
たいしたアイデアではありませんが。


で、末端にはダブルフレア加工…



こんな事を夜な夜な作業していました。

写真だとあっという間ですが車検整備と合わせて1週間くらいラインに止まってました…

その後車検も無事に合格して納車…


他にも色々とネタになりそうな修理もあったんですが写真を撮っていなかった為に断念…笑



業務的な部分ではこちらの事情で遅れていた損保の代理店登録もようやく済んだので、これからは保険の販売にも力を入れていこうと思いますが…

覚えなきゃいけない事がたくさんあり過ぎる…




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最近の作業…36

2020-10-21 02:59:00 | 整備
たまにはブログを更新しないとな…

なんて考えてはいたものの日々の仕事に追われなんだかんだ更新出来ずにいました…

最近では1つの作業を集中して出来る事が少なく、常にいくつかの仕事を同時進行で進めているので写真も端的な物が多く記事を書くのにも少し困りますが最近の作業をサラッと。

まずは燃料漏れのビッグサム⁉︎だったかな…
燃料タンクの腐食による漏れなので新品交換します。


地味にサイドバンパーが邪魔ですが…



交換して燃料の入れ替え…
燃料タンク換えるっていうのに燃料満タンなんだから困っちゃいます…




入れ替えも終わり完成。




お次はサプライポンプ交換のJ07レンジャー。


インテークダクト外せば作業性は悪くないです…









SSTという名の単なるボルトで位置合わせ。



新品の取り付け…


あとは元通りに組み付けて完了。


他にも現行型のレンジャーA05Cのサプライポンプ交換も…





地味に手間がかかります…


取り外したサプライポンプのカップリング類の付け替え…




今までのレンジャーはサプライポンプもサクションコントロールタイプでしたが、現行型からはプレッシャーコントロールタイプに変わってます…



それから相変わらずDPFの洗浄はコンスタントに入ってきます…
ADG-のプロフィアのDPF洗浄…


フィルターの取り外しは非常に簡単…



しかし実際に洗浄すると汚れが半端ない…






凝集させると案の定軽油の着色料で真っ黄色…
これはエンジン側から流れてきた未燃焼燃料がDPFに付着する為で、ここまでくるとインジェクターも洗浄もしくは交換した方がいいレベルです…




こちらはEXD52ギガのDPFですが、フィルターが飛び出してしまっていますが…
基本的にはスス抜けと内部溶損が無ければプレスで適正位置まで押し戻して洗浄は可能です。



プレスで慎重に押し戻し。





押し戻したら洗浄。




更にレンジャーのDPF…


こちらは残念ながらスス抜けが酷い為に洗浄は不可能でした…




こうなると交換しか選択肢は無くなりますが、どうせ交換するなら今後の事も考えてスタッドタイプではなく対策品のボルトナットタイプに変更します…


フランジ取り付けがボルトナットに変更されているのでスタッドのように折れ込む心配は今後はありません…




それからオイル漏れ修理で入庫したEXD52ギガのちょっと納得いかない修理。
コレ↓はブローバイのジャバラホースですが、よくホースが破れてオイルが漏れるんです…


応急的に破れ箇所をビニールテープでぐるぐる巻きにしてもしばらくするとオイルでしっとりしてきます…
そんな事もあり正攻法でいけば交換するのがベターなんですが…


現行品は対策品になりプラ製のジャバラホースから厚手のゴムホースに変更されているところまではいいんですが…


何故か頼んでいないはずのインテークダクトが同時に配達されており、間違って配達されたんだな…的な感覚でいたのですが、対策品のホースを取り付けようとしてもどう取り回しても寸足らずの状態。
まさかね…と配達されたダクトと現物を見比べてみると…





ホースの接続位置が変更されてる…





そりゃホースも付かないはずだわ…
ブローバイホースを換えるだけなのにインテークダクトまで同時に交換する必要があるなんて…

通常ホースの材質の問題だけなら接続位置まで変更する必要はない訳で、ダクトの接続位置まで変更されているという事は当初の設計に何かしらの問題があったんでしょうね。
とりあえず交換するしかないのでダクトも交換してホースも交換して完了…



こちらはBDGプロフィアのDPR洗浄ですが毎度毎度のスタッド折れの為、スタッド全交換作業。






それからコレは別のプロフィアのDPRなんですが、温度センサーが折れこんだので洗浄ついでに抜き取って下さいとの依頼。
非常に嫌な折れ込み方してる…


あの手この手を使いなんとか摘出。


温度センサーはアタリ面がテーパーなので非常に気を遣います…
逆に洗浄もスタッド交換も温度センサーが付いている状態でも全く問題ないので折れそうなら外さずにそのまま持ってきてくれた方が気が楽です…笑





コレはレッカーで運ばれてきた差圧100kPa超えのLKGプロフィアのDPRですが、飛び出し防止リング無しのDPRのため出るところまで出てしまい再使用不可能なDPR。


こちらは残念ながら交換です。




更にフォワードのインジェクター交換&DPF洗浄。




DPFはガン詰まりの状態…


触媒は通常の洗浄をして…



ガン詰まりのフィルターは特殊な溶剤でグツグツ煮込んでから洗浄します。




それからdenoxtronic1を積んだ6M70のスーパーグレート。
SCRのチェックランプが点灯したという事で診断の結果、そもそも通信が上手くいかない状態でコンピュータに何かしらの不具合がありそうだな…なんてモジュールを外して点検してみると…



開けてビックリ、モジュールの中が尿素水に浸かってました…


恐らくモジュール内で尿素水が漏れ出し浸水、内部の電装部分がショートしてコンピュータ含む電装品は全滅状態でした。








次はS05のインジェクター交換。







それから作業ではありませんが作業環境も少しづつアップデートしております…

車検も多い為にデフミッションのオイル交換を効率化する為にヤマダのルブリケータを購入。
やっと買いました…笑






他にもトルクセッターは買えないので1人でも楽にホイールナットのトルク締めが可能な三脚式トルクレンチ。
ホイールナットだけじゃなくアクスルナットやBPWのハブキャップにも役立ちます。



診断機も一機追加しました…
デュアルタブ…
その名の通り1つのタブレットで2つのインターフェースを使い分けます。






このちっこいのはnanoBTといってコレはまんまTPMと同じソフトです。
まあタブレットの分データ表示やモニタリングはTPM-Rより圧倒的に使いやすいです。



で、こっちがiSCAN eといってautoland製のソフトです…


こちらは小型や欧州車に強いです…
フェラーリやランボルギーニもイケます!
(ウチには入庫しないけど…)
トラックも一部だけですがコアな部分までサポートしてます…
ただトラックメインの当社としてはやっぱりG-SCANとDTは必要ですね。
今後順次導入したいと思います…

それから事務所も少しずつアップデート。
今まで家庭用の複合機を使ってましたが業務用の複合機と事務員用のノートパソコンを一台追加。
もちろんセキュリティーも同時に。


更にまだ設置までは至ってませんがビジネスフォンも導入しました。
電話機も今は家庭用の安物なので色々と使い勝手が悪いんです…
電話帳も10件しか登録出来ないし…笑
ビジネスフォンになれば電話帳も大量に登録出来るし、他にもしつこい勧誘電話も拒否出来る。←コレ大事

こんな感じで設備、環境に関してはまだまだ足りない部分も多いですが少しずつ効率化を進めています…

そしてあとはメカニックの増員が最大の課題…
早いところホームページを完成させてリクルート情報を載せる予定ですが、いかんせんこちらの都合で中々進まない…笑

まだまだ発展途上の会社ですが興味のある方が居たらメッセージからお問合せ下さい…




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続くエアコン修理…

2020-09-03 08:55:00 | 整備
予想通り、シーズンインに伴いエアコン関連の修理が激増しております…

今シーズンからA/Cマシーンの導入により自社で効率的な作業が可能になった所までは良かったんですが…
今年は暑い日が続いている事も関係するのかエアコン修理が予想以上に多く現場はバタバタです。



まずはコンプレッサーがロックしたキャンター。


エンジン始動中なのにプーリーがロックしており…



とりあえずガスを回収後にコンプレッサーの取り外し。



で、コンプレッサーを取り外したら配管内部をフラッシングする為にアダプターの接続。




通常コンプレッサーロックで壊れた場合、内部部品の損傷により金属粉などの異物が配管内部に残っている可能性があり、その残った異物が取り付けたばかりの新品コンプレッサーを再度壊す可能性があります…

そういったリスクを避けるためにコンプレッサー交換時にはレシーバタンクやエキスパンションバルブなども同時に交換する事も多いんですがA/Cマシーンを導入してからは配管内部をフラッシングする事で交換部品点数の削減が可能になりました。

実際リビルト品の注意書きにはコンプレッサー交換時はレシーバやエキスパンションバルブも同時に交換して下さい…と書いてあるケースも多いです。
なかにはコンデンサーまで交換しろ…なんて書いてあることもありますが、さすがにそんなトコまで交換してたら金額は上がる一方なので内部フラッシングする事でコストダウン出来るメリットもあります。

ただリビルトメーカーが同時交換を勧めるのはエアコンの構造上、内部洗浄が難しいという理由もあるんですが、このA/Cマシーンは通常の循環洗浄に加え、往復洗浄とパルス洗浄というシステム経路に合わせた内部洗浄が可能な事もこのマシーンの強み。

で、2時間程内部フラッシングを行い(もちろんその間は他の仕事が出来る!)リビルトコンプレッサーを取り付けていきます…

取り外したコンプレッサー。


リビルトコンプレッサー…


コンプレッサーを取り付けて…


配管を接続。



後は通常の真空引きからのリークテスト、ガスチャージといった感じで完了…
この辺りも設定だけして後は全て自動なのは非常に助かります。


他にもエアコンの風が弱いというダイナ…
エバポレータのフィン詰まりです。


フィルターと呼べるほどキチンとしたモノが無いのでエバポが埃やら何やらで詰まっちゃうんですよね…
作業的にはダッシュ全バラです…






これ以降の写真はありませんでしたが、エバポ掃除して風量も回復したのでオッケー…





次はやっちまった話。

エアコンが効かないというスイフト…



調べたところガスが全く入っておらず、とりあえずガスチャージして状況を確認する事に…



ところが、真空引きからのリークテストでNG判定…


これは何処からかガス漏れしているのは間違いないので蛍光剤を注入して漏れ箇所を特定する事に…



で、UVライトで漏れ箇所を探すもコンプレッサー、コンデンサー、低圧と高圧配管の接続部含めどこからも漏れている様子はない…



エンジンルームではどれだけ探しても漏れている箇所は特定出来ませんでした…
となると消去法で考えれば漏れているのは車内側…
つまり、エバポレータという判断になります…

という事でエバポレータとエキスパンションバルブを注文しつつ作業の開始…

これも作業的には非常に大掛かりで…
ダッシュボード含めフロントセクションの内装は全バラとなります…


インパネ廻りをバラしていき…


ダッシュボードや…


メンバーフレームを取り外して…


ようやくエアコンユニットが取り外せる状態に…


エンジンルーム側からヒーターホースや配管接続を切り離し…



エアコンユニットを取り外します…



で、エアコンユニットを分解してエバポレータを取り外したんですが…

やけにキレイでUVライトを当てても、あると思っていたリーク痕が見当たらず…





どこを見ても蛍光剤が漏れている個所が無い…



ここまでやって原因はエバポじゃないかもしれないという嫌な予感を感じつつ…

とりあえず新品エバポを組み付けてA/Cマシーンを繋ぎ、もう一度リークテストをしてみると…




やっぱりNG判定。

これは完全にやっちまったパターン確定。

絶望感に苛まれながらもバラした内装を組み上げて…


とりあえずウチはガス検知器を持っていないので、いつもお世話になってる電装屋さんに検知器で調べてもらうと…

コンプレッサーのプーリー中心部付近にセンサーを近づけると若干の反応がある事が分かり…

電装屋さんは恐らくコンプレッサーが原因じゃないかな…という結論に。


結果的に翌日コンプレッサーを交換したら見事に直りました…

つまり、エバポという判断は誤診でした。

今回勉強になったのは蛍光剤を注入しても漏れ箇所が特定出来ないケースもあるという事を身を待って経験しました…

以後気を付けなければ…
(その後、ウチもガス検知器買いました。笑)



他にもガスを入れても1ヶ月でクーラーが効かなくなるというADバン。



案の定ガスが入っておらず、こちらも何処からか漏れがあるようで…

検知器は頼んだもののまだ届いておらず、とりあえず蛍光剤を注入して漏れ箇所を探す事に…

これまたエンジンルームには漏れてくるような形跡は無く…

前回同様、そうなるとエバポ?となる訳ですが…

同じ轍は踏むまいと助手席足元に何とか頭を突っ込みエバポを目視で点検してみると…

かすかにUVライトに反応する蛍光剤が見えたので、今度こそエバポで間違いないという事で部品の注文。

これまた作業内容は室内のフロントセクションは全バラです…









で、取り外したエバポ…



画像だと分かりにくいですがUVライトを当てるとスポンジに蛍光剤が染み込んでました。



こちらもエバポレータとエキスパンションバルブを交換して…





あとはせっせと元どおりに組み付けていきます。










ガスチャージもして完了。





次もエアコンが効かないというダイナ…
調べると高圧ホースがフレームと接触していたために徐々に削れてパンクしたようで、ホースの交換で済みそうなのですが…

ダブルキャブ、ノンチルト仕様なので交換が地味に大変です。



限られた隙間からあの手この手で取り外した高圧ホース。


フレームに当たっていた部分が見事に破裂してます。



ホースが当たっていたフレーム部分…
当初の設計もあまりよくないんだと思います。



こちらは高圧ホースを交換してガスチャージして完了。
ちなみに新品ホースは見事に角度やカバーも含め対策品になってました。



更にこちらも風は出るがエアコンが効かないというプリウス…
ハイブリッドなので電動コンプレッサーなんですが…
コンプレッサーが回っているかどうかは当然外見からは分からないので、診断機を繋ぎデータを見ると…



目標回転数8200rpmに対して実回転はゼロ…

コンプレッサー不良確定。

という事で、コンプレッサーの交換。
ガス回収後に取り外し…



取り外した電動コンプレッサー


注意書きを見ると、一応この電動コンプレッサーの取り外しには低圧電気取扱者資格がいるんですね…

まあ持ってるからいいけど、念のためセーフティプラグを抜いてから作業しました…


で、リビルトコンプレッサー…
これがメチャ高い…
リビルト仕切なのにそんなにするの⁉︎という値段…
出来れば壊れないでほしい部品ですねー。



車両に取り付け。



A/Cマシーンを繋いでガスチャージ。



無事にエアコンも効くようになって完了。




他にもコンプレッサーの交換も何台かありましたが、とりあえずこんな感じで車検や一般修理に加えてエアコン関連の修理も非常に多いです…
高い金額出して買ったA/Cマシーンですがこれだけ活躍してくれれば文句ないですね…




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