まずは東邦の3軸コンテナトレーラー。
車検整備にてハブをバラして…

ベアリングを洗浄機に入れて取り出すと…
1箇所だけアウターベアリングに焼け跡が…

レース側も…

ローラーが全体的に焼けているので、これはプレロードの調整不良かグリス不足でしょうか…
正常な状態はこんな感じ。

幸いにも前回車検はウチでは無く他社での作業でしたが…
アクスルナットを締め過ぎるとベアリングに過度な負担がかかり異常に熱をもちます…
結果ベアリングがオーバーヒートして最悪、車両火災に繋がる可能性も。
こんな状態のベアリングは再使用はしません。
焼けてるのはアウターベアリングだけですが、インナーベアリングとセットで交換します。
いつも頼む部品商さんに在庫もあるとの事なので、早速インナーベアリングの取り外し…

届いた新品のベアリングは防錆油が塗ってあるので1度洗浄機で洗います…



レースを圧入します…

この調整式のインサーターは便利です…

インナーアウターのレースを圧入したらキチンと入っているか確認…

スピンドル側もキレイにしてインナーベアリングを圧入していきます…




更にグリスを…

正直、この手のトレーラーは普段ハブのプレロードは感覚調整でしたが…
今回は1箇所ベアリングが焼けていた事もあり念の為、整備書通りのトルクレンチを使ったプレロード調整を行う事にしました。
自分の感覚を校正する為にもたまには必要かもしれませんね…笑
499N mで締め付けた後、1/8回転戻しで調整します…
(写真撮れてなかった…笑)
なんだかんだで車検整備も完成です。
お次もトレーラー…
自社整備をお持ちの運送会社さんからの依頼でトレーラーABSのチェックランプが点灯しっ放しで消えない…との事。
お客様の整備工場まで出張して対応する事に…
現地に着いてトラクターのメーターを確認すると確かにABSのチェックランプが点灯してます。

早速WABCOの診断機が使えるかな⁉︎と思ったけど現車はクノールブレムゼのABSシステムだったので使えませんでした。
モジュレーターはKB4TAというタイプ。

基本的にはトレーラーABSではWABCOもクノールも診断機が無くても現在故障であれば自己診断で故障コードの確認が可能です。
このKB4TAはトラクターとトレーラーが連結状態でキーON後15秒以内にフットブレーキを3回ペダリングするとABSランプが点滅を始めます…
ペダリングの間隔は1秒以内です。
ちなみにこのKB4TAの場合、4回ペダリングすると過去故障コードも確認出来て5回は故障コードの消去…6回だとシステム表示、更に7回ペダリングすると走行距離も確認出来ます。
で、調べると3-2 右ホイールセンサー信号無し…というコードが…
通常ホイールセンサーはハブに取り付けられたパルスホイールと対向するように磁気コイルセンサが取り付けられており回転するパルスホイールとの磁束の変化で交流パルスを発生させ、その発生したパルス信号から車輪速度を検出してます。
今回のコードはそんな右のホイールセンサーからのパルス信号がありませんよ…というコード。
という事で問題の右ホイールセンサーを点検。
まずはセンサーのコネクタを外し、抵抗を測定…



センサーの抵抗値は1.22kΩと基準値内なのでセンサー自体は問題無さそうです。
次に車輪を浮かせて本当に信号が出ていないかを確認。
オシロスコープでパルス波形を点検します…
このALCA15はオシロスコープ機能とマルチメーター機能が一体になってるので点検も効率的です。

接続した状態でタイヤを回転させても無反応…

ちなみに左のホイールセンサの信号はちゃんと出てます…

となると原因はドラム内にありそうです。

バックプレートを取り外すも、センサとパルスホイールがよく見えない…


こんな事もあろうかと…
ちゃんと持ってきましたよ、ファイバースコープ。

やっぱこの仕事…持つべきものは道具です。笑
で、中をよく調べると…

センサーが異常に抜けてきてます…

これで原因が判明。
センサーが抜けすぎてギャップオーバー…パルスを発生出来ず、結果信号なしのコードを検出したようです。
恐らく今回のチェックランプはいきなり点いたんじゃ無く、しばらく前から点灯していたと思います…
センサの保持もしっかりしてるのでいきなりすっぽ抜けた訳では無く振動で徐々に抜けてきたんだろうと…
それにギャップ過大のコードもあるので本来ならそちらが先に検出されるはずですからね…
配線が通してある穴からなんとかセンサーを押し戻して…


再度パルスチェック。


無事にパルス信号も出ました。
試運転は出来ませんでしたがこれで恐らく大丈夫でしょう…
通常このシステムのチェックランプはキーON後数秒で消えますが、今回のように異常があって点灯した場合は修理した後でもそのままでは消えません。
実際に走行してコンピュータが正常と判断してからチェックランプは消灯します。
という事で試運転はお客様に任せて、これにて終了。
チェックランプが消えなかったらまた電話がかかってくるでしょ…笑
もう夜も遅いし腹も減ったので帰ります…
車検整備にてハブをバラして…

ベアリングを洗浄機に入れて取り出すと…
1箇所だけアウターベアリングに焼け跡が…

レース側も…

ローラーが全体的に焼けているので、これはプレロードの調整不良かグリス不足でしょうか…
正常な状態はこんな感じ。

幸いにも前回車検はウチでは無く他社での作業でしたが…
アクスルナットを締め過ぎるとベアリングに過度な負担がかかり異常に熱をもちます…
結果ベアリングがオーバーヒートして最悪、車両火災に繋がる可能性も。
こんな状態のベアリングは再使用はしません。
焼けてるのはアウターベアリングだけですが、インナーベアリングとセットで交換します。
いつも頼む部品商さんに在庫もあるとの事なので、早速インナーベアリングの取り外し…

届いた新品のベアリングは防錆油が塗ってあるので1度洗浄機で洗います…



レースを圧入します…

この調整式のインサーターは便利です…

インナーアウターのレースを圧入したらキチンと入っているか確認…

スピンドル側もキレイにしてインナーベアリングを圧入していきます…




更にグリスを…

正直、この手のトレーラーは普段ハブのプレロードは感覚調整でしたが…
今回は1箇所ベアリングが焼けていた事もあり念の為、整備書通りのトルクレンチを使ったプレロード調整を行う事にしました。
自分の感覚を校正する為にもたまには必要かもしれませんね…笑
499N mで締め付けた後、1/8回転戻しで調整します…
(写真撮れてなかった…笑)
なんだかんだで車検整備も完成です。
お次もトレーラー…
自社整備をお持ちの運送会社さんからの依頼でトレーラーABSのチェックランプが点灯しっ放しで消えない…との事。
お客様の整備工場まで出張して対応する事に…
現地に着いてトラクターのメーターを確認すると確かにABSのチェックランプが点灯してます。

早速WABCOの診断機が使えるかな⁉︎と思ったけど現車はクノールブレムゼのABSシステムだったので使えませんでした。
モジュレーターはKB4TAというタイプ。

基本的にはトレーラーABSではWABCOもクノールも診断機が無くても現在故障であれば自己診断で故障コードの確認が可能です。
このKB4TAはトラクターとトレーラーが連結状態でキーON後15秒以内にフットブレーキを3回ペダリングするとABSランプが点滅を始めます…
ペダリングの間隔は1秒以内です。
ちなみにこのKB4TAの場合、4回ペダリングすると過去故障コードも確認出来て5回は故障コードの消去…6回だとシステム表示、更に7回ペダリングすると走行距離も確認出来ます。
で、調べると3-2 右ホイールセンサー信号無し…というコードが…
通常ホイールセンサーはハブに取り付けられたパルスホイールと対向するように磁気コイルセンサが取り付けられており回転するパルスホイールとの磁束の変化で交流パルスを発生させ、その発生したパルス信号から車輪速度を検出してます。
今回のコードはそんな右のホイールセンサーからのパルス信号がありませんよ…というコード。
という事で問題の右ホイールセンサーを点検。
まずはセンサーのコネクタを外し、抵抗を測定…



センサーの抵抗値は1.22kΩと基準値内なのでセンサー自体は問題無さそうです。
次に車輪を浮かせて本当に信号が出ていないかを確認。
オシロスコープでパルス波形を点検します…
このALCA15はオシロスコープ機能とマルチメーター機能が一体になってるので点検も効率的です。

接続した状態でタイヤを回転させても無反応…

ちなみに左のホイールセンサの信号はちゃんと出てます…

となると原因はドラム内にありそうです。

バックプレートを取り外すも、センサとパルスホイールがよく見えない…


こんな事もあろうかと…
ちゃんと持ってきましたよ、ファイバースコープ。

やっぱこの仕事…持つべきものは道具です。笑
で、中をよく調べると…

センサーが異常に抜けてきてます…

これで原因が判明。
センサーが抜けすぎてギャップオーバー…パルスを発生出来ず、結果信号なしのコードを検出したようです。
恐らく今回のチェックランプはいきなり点いたんじゃ無く、しばらく前から点灯していたと思います…
センサの保持もしっかりしてるのでいきなりすっぽ抜けた訳では無く振動で徐々に抜けてきたんだろうと…
それにギャップ過大のコードもあるので本来ならそちらが先に検出されるはずですからね…
配線が通してある穴からなんとかセンサーを押し戻して…


再度パルスチェック。


無事にパルス信号も出ました。
試運転は出来ませんでしたがこれで恐らく大丈夫でしょう…
通常このシステムのチェックランプはキーON後数秒で消えますが、今回のように異常があって点灯した場合は修理した後でもそのままでは消えません。
実際に走行してコンピュータが正常と判断してからチェックランプは消灯します。
という事で試運転はお客様に任せて、これにて終了。
チェックランプが消えなかったらまた電話がかかってくるでしょ…笑
もう夜も遅いし腹も減ったので帰ります…