雇用、景気回復といえば
新規の設備投資や起業ばかりに
目が行くようです。
今、
国民の大半は年収400万円以下が大半で
生産過剰、つまり需要拡大の可能性はその層では
殆どないといえるでしょう。
この層はもう何年も賃上げゼロが続いているからです。
それに対して、投資家がどれだけ増えても
生産過剰に陥るだけで国内経済はじり貧状態が
続くだけです。
実際には
当面は現存する無数の企業のなかで
利益が出るかでないか
すれすれの水平面上にある企業が
これからの日本経済の運命を左右するのでは
ないでしょうか。
この部分が
売り上げをちょっと上げるだけで
その企業は助かるし、
日本の雇用状態を安定させるからです。
また、
今日日本の企業の割合の大半を占めているからです。
これらの企業をつぶせば、
その企業を救うための資本の10倍は失われてしまうでしょう。
ゼロになったものはゼロから始めなければなりません。
その為の個人のエネルギーは並大抵ではありません。
赤字の企業でも
国民が豊かに裕福になれば、
そして少し売り上げを上げれば
生き返る企業は無数にあります。
そしてそのような企業の中で国民の大半が
働いて賃金生活しているし、
税金や種々の保険料を支払っている。
また、
そのことによって
国民経済の土台を支えているのは
否定できない事実です。
そこにテコ入れすれば
少額の資金で済むわけです。
27/08/03付日経
今は
逆に国民の大半はインフレで
円の価値を下げ、
購買力を失い、
国内需要力を減退させているのが実情です。
数年後に
名目で賃上げが2%上がっても
もとに戻るだけで、
その間の損失は
取り返すことは不可能です。