介護疲れの妻69歳が70歳の夫を
介護の疲れから殺してしまったという事件があった。
介護疲れといえば単にそれだけが動機だと考えれば
事態は簡単だが、現実にはそれほど単純ではなさそうだ。
要するに将来に絶望感が迫ってくるのである。
それまで誰にも迷惑を賭けずに生きてくれば猶更だ。
背景には資力の問題、
他人に介護を依頼すればお金がかかる。
また、
相談しようと思っても、
周りに相談できそうな信頼できる人がいない。
或いは
お金を出せば何とかなる場合でも、年金は当分は上がる展望はない。
むしろ下げられる一方である。
更に、
就職しようと思っても60過ぎればまともな仕事はない。
親兄弟、子供たちがいれば何とかなる場合もあるが、
それもなければ絶望的だろう!
子供達がいても、子供たちに家族が居れば、
若い夫婦たちも自分たちの生活で精いっぱいの場合が多い。
むしろ、逆に頼られることが多い。
夫婦で働きに出たいが孫の面倒を見てほしいとか。
旦那の給料が安いので私も仕事をしたいので、孫の面倒を見て欲しいとか。
更に、
60~70歳くらいの夫婦であれば
90歳を過ぎた祖父母がいる場合もある。
自宅で老々介護を担っている場合もある。