走るナースプラクティショナー ~診断も治療もできる資格を持ち診療所の他に診療移動車に乗って街を走り診療しています~

カナダ、BC州でメンタルヘルス、薬物依存、ホームレス、貧困層の方々を診療しています。登場人物は全て仮名です。

心肺蘇生を拒否するか否か

2019年02月16日 | 仕事
こんな心肺蘇生の記事を読んだので、これについて。

意識のない本人は心肺蘇生拒否の意思表明をしていたと家族や周囲の人が言った場合どうしたら良いか?

カナダBCでは
- その意思表明はBC州の公式な用紙を使用しなければなりません。
- 本人が署名していなければなりません。
- 医師かナースプラクティショナー(NP)も署名していなければなりません
- その文書の有効期限は1年
- 書類のコピーは無効
- 原文が救急隊や医療者によって確認できた時のみ、心肺蘇生を中止する事ができる

と、とても明確にされています。では、どうやってその原文を緊急時に見つける事が出来るのでしょうか?

その文書の署名時に渡すものが磁石が付いている緑の文書ケース。患者にはこれに書類を入れて冷蔵庫に貼り付けて置くように、と伝えます。何故って救急隊は自宅に呼ばれた時、この文書があるかないかを冷蔵庫にこの緑の書類ケースが貼り付けてないか確認するようのなっているから。

そして家族に拒否する意思を伝えておくように話します。家族を驚かさせないように大切な事です。

もし原文が見つからない場合は家族にどう言われても蘇生を続けなければなりません。

救急隊にとって蘇生は義務であり、それを拒否するためには明確な明示が必要という事で、決して救急隊個人の判断を仰ぐものではないと言う事です。

では、外出中に倒れたら?残念ながら一時的に蘇生は行われてしまいます。しかし病院へ搬送された後に家族が原文を持参すれば中止となります。


これらの事は諸外国で結構スタンダードなのですが、日本の方はどうしてそれを調べようとしないのでしょうか?先進国での前例を検討する方がなにもかも自分たちで作り出すよりずっと簡単なはずなのに、そういう日本が理解できない私です。




スキーからは戻ってきていますが素敵な写真は続きます。

最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。