走るナースプラクティショナー ~診断も治療もできる資格を持ち診療所の他に診療移動車に乗って街を走り診療しています~

カナダ、BC州でメンタルヘルス、薬物依存、ホームレス、貧困層の方々を診療しています。登場人物は全て仮名です。

失ってから得たもの

2021年12月06日 | 仕事
3日間の末娘のコンサートナイトが終わった。チャンバー、ジャズ、吹奏楽、オーケストラ。毎夜、素晴らしいエンターテイメントでした。

10年生(日本で言う高校1年生)のジャズグループの一員が、8年生(中学2年)から観客の前で演奏できる日をずっと待っていた。嬉しくて嬉しくてたまらない、と言った。コロナで生演奏ができない日々、観客なしのコンサートホール、を経てようやく通常の演奏に戻れる喜びが強く伝わってきた。

舞台で学生たちのキラキラした笑顔、弾けるようなエネルギーと喜びを感じた。当たり前だったものをなくし、それに耐えて再び得たことの喜び。きっと今まで以上の思いだろうと思った。こちらは生徒たちが作る映像活動グループで作ったビデオ

こちらはCBC(カナダの国営放送)で昨年学生の音楽祭があり、そこへにエントリーした時のビデオ

芸術学校なので音楽だけではなく、ダンス、芝居の専科によってもこのホールは使われる。美術科はギャラリーでの展示会も開かれる。きっと他の専科の生徒たちも同じように生き生きしているに違いない、と思った。羨ましい学生生活と心から思う。特に私は週に一度行く高校のクリニックをしている。そこを訪れる生徒は悲しみや怒りや不安に押しつぶされそうな生徒たち。同じ地域で同じ年代なのに、あまりの違いにただただ驚くだけなのだ。高校の中でも現れる格差。これを感じぜずにはいられない。



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