走るナースプラクティショナー ~診断も治療もできる資格を持ち診療所の他に診療移動車に乗って街を走り診療しています~

カナダ、BC州でメンタルヘルス、薬物依存、ホームレス、貧困層の方々を診療しています。登場人物は全て仮名です。

石になる

2015年04月20日 | 英語上達法
カナダに来て7月で17年になる。それだけ英語圏にどっぷり浸かっているのに、未だに英語で石のように固くなることがある。以前に書いたように英語の頭と日本語の頭があるので英語を話している時は英語で物事を考え英語が口から出てくる。

初めての人やあまり知らない人を相手に話すとき、一文目で???と言う顔をされると石になってしまう。そうすると頭が真っ白になり全く英語が出てこなくなるのだ。

先日、末娘が午後からあるバイオリンのコンサートへ行きたくないと言い出した。行くって言ってあるからドタキャンはできないよ。人前で弾くのは良い経験になるから(彼女はとにかく人前で弾くことを嫌う) と説得して会場へ行く。そうするとどうも参加者の年齢が低い。同じようなレベルの子供は来ていない。主催者の先生に声をかけると???と言う顔と返答をされた。石になる私。なんとか喋れたもののシドロモドロ状態。その上娘は登録されておらず、来たんだから参加して帰ればいいよ、と。

全く乗り気でない娘。もう一人の先生と話す私。
初級の子が中心のコンサートではなくワークショップだとわかった。しかし同じようにせっかく来たんだから初級の子を教えるのを手伝ってくれたら良いよと。
そして私が発した言葉は

Well, Erika didn't want to come but I forced her to come.

Force.....

なんと言う言葉のチョイスなんだ?!ギョッとされてしまった。

強いて言うなら

I made her to come.

でしょう、、、、。
あーヤダヤダ。別に間違えではないけど普通言わないよねー

私はこれをトラウマと呼んでいる。カナダに住むようになってから、何が一番嫌だったかというと、あなたの英語わからないわと言っているような聞く耳を持たない人の顔。あなた迷惑よというような。これを見ると一気に意気消失、そして石になるのだ。英語ができなかった自分なのにそれでも食らいつき、かといって大らかな反応を持ち合わせていなかった自分は、嫌な経験を無理やり繰り返し体験し、その結果このトラウマが残ってしまったと分析している。

誘ってくれた娘のバイオリンの先生と話し、先生が勘違いをしていたことが判明。
話しかけた二人の先生は準備に追われ忙しそうだった。忙しい時に話しかけられればイラっとすることもあるだろう。きっと本人たちは私を傷つけたなんて微塵も思っていないはず。しかし私は繊細なのだ。きっとこのトラウマは一生ついて回るんだろうなと思っている。


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