シリーズ5回は終わっていますが、おまけを。
薬物の摂取経路については以前書きました。
薬物の摂取経路については以前書きました。
大麻も摂取方法は一つではありません。
タバコのように吸込む(肺から血中へ)。この場合、大麻を乾燥させたものやTHC濃度の高いシャター(板状)やキャンディー(飴状)のような形状にしたものもあります。
食べものに混ぜる(消化管から血中へ)。クッキーとかバターとかグミキャンディーとか
オイル、ティンクチャー(舌下から血中へ.オイルの方は塗り薬として局所への使用もできます。飲み物や食べものに混ぜることもできますが、舌下が主流です)。
シリーズではオイルについて書いていました。カナダで大麻が合法化して、町中に大麻製品を売るお店が出来ました(合法化の前からもありましたが、合法化後はもっとできました)。商品は大麻の乾燥したもの、THC高濃度のシャターやキャンディー、バターやグミそしてオイルやティンクチャーなどを購入できます。
自分の不安症や鬱、痛みにはこれが一番効く!と医療目的で使っていると安くなるから処方をしてほしいと患者が殺到しました。しかしお店で売れているのは全て嗜好品扱い。医療目的ではありません。医療用の大麻として育てられ、製造され、販売されているものは厳しい審査を受けたカナダ政府認可の場所だけで、嗜好品を売っているお店に比べて数は少ないのです。理由は審査が厳しいから。そして扱う形状は吸込むものではありません。吸込むのはタバコと同様なリスク(発癌性、慢性期呼吸器系疾患など)があるので医療者は治療としては絶対処方しません。
カナダ政府認証の農場、製造、販売店は厳しい審査をパスしている、と書きました。何故でしょう?大麻は土壌の掃除屋の異名があるほど汚染物質を取り込み土を浄化させます。よって健康に害を及ぼさない品質の大麻を育てようとすると土壌管理なども重要になります。そうでなければ汚染物質を濃縮したものを摂取するようになりますから。精製環境も製薬会社の工場レベルなのかどうか?市中に出回っている麻薬や覚醒剤の違法薬物はバスタブラボと文字通り風呂桶で作られて、ブレンダーで混ぜ混ぜ、無菌室ではない場所で作られているものが殆どですから、混入物の比率が滅茶苦茶なのです。大麻ショップで売られている商品がここまで酷いとは思いませんがカナダ政府の医療大麻としての基準に合っていないのは確かです。嗜好品の販売には各州認可のお店もあります。そこでもまた嗜好品の商品として基準に合ったものを販売をしているわけです、そうでないお店は基準がない、と考えて良いのです。
どうですか?大麻の裏話。知らないことばかりでしょ?「海外では合法化」と言う言葉だけが一人歩きしないように、しっかり学んでくださいませ。日本語の宣伝を読んでいて、「美容にも効果あり」ってへーその研究を拝見したい、と思いました。だって聞いたことがなかったから。研究の良し悪しも一般の人は騙されますから、お気をつけて〜
いつも興味深く拝見させていただいています。
私はヨガをしているのですが、ヨガ業界でも有名な先生がCBDオイルを勧めていたりして、大丈夫なのかな?と不安に思っていましたので、大変勉強になりました。ありがとうございました😊