https://www.nurshare.jp/article/detail/10495
この方のブログを読んで、日本の方の勘違いを少し理解することができたのでシェアします。 話題はプロと自律。
日本のAPNの発展を願っての活動。次のステップはこれかな、と思っていたからとてもタイムリーな話題でした。なんとなく混同されていないか?とは薄々感じていました。誤解されないように少しずつシリーズで書いていきます。
さあ、看護の自律もしくはプロの自律と聞いた時に貴方は何を思いますか?
先に書いた方(カピパラさん)が書かれていたのは「昭和の時代、医師からの自律を目指した、、、」と書かれています。※以下「」はカピパラさんのブログからの引用。このくだりを読んで、あああ、ここに日本の勘違いがあるのね、と思いました。カピパラさんが書かれているようにプロの定義は
「山本らの定義によれば、①公衆への社会的サービスを提供する、②専門的技術を有する、③専門職の組織化が図られている、④専門職集団を規準とした専門職としての考えや判断が明文化されている、⑤倫理綱領を有する、⑥自律性が(社会から)認められるといった要素を満たす職業)」
私も同意します。
「看護職は①②③⑤は満たしている、④はかなり進展してきた、⑥は制度上医師の指示のもとに行う診療の補助業務というものがあるので、満たしていない。この自律性の欠如を指摘され、昭和の時代、看護職は準専門職だの半専門職だのと言われ、完全専門職(full profession)ではないという位置づけでした。」
んんんん〜海外から日本をみると3もまだできていない。4の進展はまだまだ。5も十分なの?と疑問は大きい。6は解釈を間違っている、と思います。
まずは6について書きます。
海外ではプロの自律の意味はプロ集団として自律していることを指します。自律しているので自治団体があり、自治でプロのスキルや倫理の統制ができるから、他のプロや政府や法律からどうこう言われる必要がないことを指します。
よってカピパラさんが書かれているように医師の指示を得て行う業務うんぬんは全く関係ありません。しかし日本の医療界の文化の象徴を感じる経験を最近しました。
先週参加したオンライン会で会場に来ていた医師が
『看護師だけで何かをしようとするから失敗する。だから看護師はダメなんだ!』
と発言。私、この言葉に驚きかなり強い印象を持ちました。だって日本を離れて四半世紀。カナダでは聞かない言葉だから。カナダでこれを公共の場で言ったら侮辱罪。そこまでいかなくても看護団体から謝罪を要請されます。政治家が発言すれば辞職へ追いやられるほどの内容。社会全体からこの医師の品位を疑問視される。これは医師vs看護師に限らず、すべてのプロ団体に共通で、プロに属するものはプロである自覚を持ち、他のプロにも敬意を表すのが常だから。そして社会からもプロの団体に属する期待と尊敬を受けているものです。
いやー、あの医師は昭和の医師で化石化しつつあるから、、、時代で受け取り方が違うのよ、と思う方がいるかもしれませんが、とかそう言うものではないのです。倫理として引き線がありそれを超えるかどうかの話なのです。
もう一つおまけで書くと日本の方の悪い癖と私が思っている一つに他のプロをどうにかしようとする。医師が看護師やNPのことに首を突っ込んだり、NPが一般看護師の質向上を目指して教育をするとか、自分たちのことよりも他へ興味を持ってしまうのはどうしてか?と常々思っていたのですが、その答えもプロの自治性がないからだと気づきました。これについてはシリーズ後半で詳しく書きます。
続く
冒頭写真: 週末は晴れ!デートに誘われて久しぶりに海を見に来ました。