走るナースプラクティショナー ~診断も治療もできる資格を持ち診療所の他に診療移動車に乗って街を走り診療しています~

カナダ、BC州でメンタルヘルス、薬物依存、ホームレス、貧困層の方々を診療しています。登場人物は全て仮名です。

正義感強し

2019年04月19日 | 仕事
ローカルのNP会議。前回の会議で患者の安全について話し合った。1度だけではなくわかっているだけでも3例同じようなケースがあるのでこれはインシデントリポートに出すべきではないか?と助言した。

その後の報告。医師や医長が絡んでいるのでやりにくいケースではある。しかしインシデントリポートは誰が悪いのか指名するためではなく、システムやインフラ的に改善して同じミスを起こさせない事が目的。

しかし、医師たちにすっかりまくしたてられ、挙句の果てには会に招かれなかった病棟看護師のせいにして終わりになり、不服がメラメラと炎になっている同僚NP。

本来の目的が果たせていないのなら、もうワンランク上を呼び込んで専門的な会議をするべきと私が言うと、彼女は

わかってるのよ。私の患者は難しくて、神経使って接しなければ、こんなミスが起こる。そんな事全く気にしない医師に私みたいに患者と接しろと言っても無理なの。何度も会議に呼ばれて、こんな結果になるのなら始めなければ良かった!上に行ったっておなじよ!!!と。

あら、まあ、何と疲弊したお返事。上というのはローカルの当事者だけではなく保険機構のQI部(クオリティーインプルーブメント)からコンサルタントを呼び、その人に会議を仕切ってもらうと言うこと。QIは組織にとって要の部署。医師とて逆らえない。

と、言うか医師が悪いと指名するためではなく、個人差によるケアのばらつきが出ないようにシステム的に改善することで、コミュが難しい患者だろうが誰だろうと同じようにケアを受けることのできる環境にしていくためのもの。ここで患者のせいにして終わりにしてどうするの?!と熱く語ってしまった。こう言う事が見逃せない正義感いっぱいの私です。

ローカルのリーダーも彼女をサポートするからともう一歩前進するよう。うまく行ってほしい。



春の曇天

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