昨日も続き シリーズ7日目。
Lost in Translation と言う言葉をご存知でしょうか?翻訳をしている間に本来意図したことから変わってしまう事です。
翻訳とはただ単語を変換すれば良いものではありません。文章の意味するところを考えつつ、変換する言葉、習慣、言い回しなど多方面からそれが妥当であるか考えた末出てくるものです。最近の翻訳機能を利用して日本語の文章を英語に変えて、もう一度日本語に変換してみればわかります。以前の文章には戻りません。それが現在の翻訳機能の限界です。英語しか話せない家族や友達が私のブログを読もうと翻訳機能で変換させますが、壊れた英語文となり、全くわからないと言います。言語にはセンスがあり、そのセンスを生かし二つの言語間で意味が同じよう通ずるものにするのは簡単な事ではありません。だから2言語を話せるからと言って翻訳が上手いとは限りません。
で、本題に戻り、寄り添うを英語で言うなら、直訳的ならbeing with patient とか caring でしょうか?意味を中心に変換するなら、understanding, providing emotional support, being compassionate でしょうか? ツイッターのやりとりでは私はYMさんが患者に寄り添うと書かれた時、具体的には何を指しているのかわからないまま、英語圏では気持ち悪がれる、と返答してしまいました。直訳のbeing with You は恋人や家族に使う言葉なので、患者と親密な関係を持つと勘違いされます。Caringは性格でプロが性格で判断される事は北米ではないので、このような変換をすると???となります。後者の意味的な変換なら理解はしてもらえます。しかし今までのシリーズで書いてきたように、看護について端的に学術的にプロらしく表現する事が根付いている北米では後者のような言葉は滅多に出てきません。YMさんの意図するところを知らずして反応した事を反省しました。ごめんなさい。
Lost in Translation は英語から日本語にも起こります。英語の読解力がない方は日本語訳の看護文献を頼らなければなりません。過去に何度か日本語訳の文献を読んで????となった事があります。私自身、最近翻訳をまぜた執筆をして、改めて翻訳の難しさを痛感しました。医療翻訳を本業にされている方に査読されたらどう評価されるだろうか?と思ったぐらいです。何が言いたいかと言うと原文が読めない時に翻訳を鵜呑みにすると本来の意図とは離れた解釈になる可能性があると言うことです。そして日本で恐ろしいのはその一点の解釈が一人歩きする事があると言うことです。
これまたこのツイッター関連で、マーガレットニューマンが「変容を生みだすナースの寄り添い」を出しているとaasuke 222 さんが教えてくれました。英語の題名は TRANSFORMING PRESENCE: THE DIFFERENCE THAT NURSING MAKES です。私は英文の方を読みました。being present が寄り添いに訳されたと思いました。寄り添うは日本では広く理解される(解釈も様々) ので、より寄り添う事が大事と、受け取られたのか?と思いました。マーガレットが書いているのはプロセス、ヘルスコンセプトを論理的に切り取り説明しています。言葉の解釈がそれぞれ異なるように看護書籍でも受け止め方は色々です。言語とはそう言うものだと思います。よって間違った解釈はあり得ないのですが、全文を理解せず解釈した一端が一人歩きしているように思えたので、これも興味深い今回の産物かなと思いました。
長々と書いてきましたが、これでシリーズは終わりです。
明日は番外編!お楽しみに〜〜
スキー旅行は終了し仕事に戻っていますが、写真は続く。
Lost in Translation と言う言葉をご存知でしょうか?翻訳をしている間に本来意図したことから変わってしまう事です。
翻訳とはただ単語を変換すれば良いものではありません。文章の意味するところを考えつつ、変換する言葉、習慣、言い回しなど多方面からそれが妥当であるか考えた末出てくるものです。最近の翻訳機能を利用して日本語の文章を英語に変えて、もう一度日本語に変換してみればわかります。以前の文章には戻りません。それが現在の翻訳機能の限界です。英語しか話せない家族や友達が私のブログを読もうと翻訳機能で変換させますが、壊れた英語文となり、全くわからないと言います。言語にはセンスがあり、そのセンスを生かし二つの言語間で意味が同じよう通ずるものにするのは簡単な事ではありません。だから2言語を話せるからと言って翻訳が上手いとは限りません。
で、本題に戻り、寄り添うを英語で言うなら、直訳的ならbeing with patient とか caring でしょうか?意味を中心に変換するなら、understanding, providing emotional support, being compassionate でしょうか? ツイッターのやりとりでは私はYMさんが患者に寄り添うと書かれた時、具体的には何を指しているのかわからないまま、英語圏では気持ち悪がれる、と返答してしまいました。直訳のbeing with You は恋人や家族に使う言葉なので、患者と親密な関係を持つと勘違いされます。Caringは性格でプロが性格で判断される事は北米ではないので、このような変換をすると???となります。後者の意味的な変換なら理解はしてもらえます。しかし今までのシリーズで書いてきたように、看護について端的に学術的にプロらしく表現する事が根付いている北米では後者のような言葉は滅多に出てきません。YMさんの意図するところを知らずして反応した事を反省しました。ごめんなさい。
Lost in Translation は英語から日本語にも起こります。英語の読解力がない方は日本語訳の看護文献を頼らなければなりません。過去に何度か日本語訳の文献を読んで????となった事があります。私自身、最近翻訳をまぜた執筆をして、改めて翻訳の難しさを痛感しました。医療翻訳を本業にされている方に査読されたらどう評価されるだろうか?と思ったぐらいです。何が言いたいかと言うと原文が読めない時に翻訳を鵜呑みにすると本来の意図とは離れた解釈になる可能性があると言うことです。そして日本で恐ろしいのはその一点の解釈が一人歩きする事があると言うことです。
これまたこのツイッター関連で、マーガレットニューマンが「変容を生みだすナースの寄り添い」を出しているとaasuke 222 さんが教えてくれました。英語の題名は TRANSFORMING PRESENCE: THE DIFFERENCE THAT NURSING MAKES です。私は英文の方を読みました。being present が寄り添いに訳されたと思いました。寄り添うは日本では広く理解される(解釈も様々) ので、より寄り添う事が大事と、受け取られたのか?と思いました。マーガレットが書いているのはプロセス、ヘルスコンセプトを論理的に切り取り説明しています。言葉の解釈がそれぞれ異なるように看護書籍でも受け止め方は色々です。言語とはそう言うものだと思います。よって間違った解釈はあり得ないのですが、全文を理解せず解釈した一端が一人歩きしているように思えたので、これも興味深い今回の産物かなと思いました。
長々と書いてきましたが、これでシリーズは終わりです。
明日は番外編!お楽しみに〜〜
スキー旅行は終了し仕事に戻っていますが、写真は続く。
多くの方に読んでもらい、考えるキッカケになったようで私も嬉しいです。
もうすぐ情報公開となりますが、今年も最強チームを連れて東京でシンポジウムを行います。今年こそ来てくださいね。お会いできる日を楽しみにしています。7/13に予定をいれないように!!!