走るナースプラクティショナー ~診断も治療もできる資格を持ち診療所の他に診療移動車に乗って街を走り診療しています~

カナダ、BC州でメンタルヘルス、薬物依存、ホームレス、貧困層の方々を診療しています。登場人物は全て仮名です。

エコ感覚

2022年03月23日 | 仕事
昨日のブログを書いていて、蝸牛についてもっと書きたくなったので続きを。

私は日本人ですから温泉大好きです。道なき道の秘境温泉を訪れるのを何より楽しみにしています。だってカナダには温泉文化がないので、源泉から水を引いていても保健所の基準に則り塩素を入れていて、それもプール温度に冷ましているものなんて温泉と呼びたくないから(温泉プールはあるんですよ。カナダの中でも西部は日本と同じ環太平洋火山帯に入っていますから温泉はあるんです)。

で、バンフの湯元を訪れて手だけでも、足浴だけでも、と誘惑に駆られます。でもあちこちの看板で手を入れないようにと注意書きがあります。火傷とかの注意ではなく「生態系に影響を与えるから」と。バンフスネイルと言い、ここにしかいない貴重生物を守るためと。

え?もしかしたら日本の元湯にもいるんじゃないの?と笑い飛ばしたくなります。

私は温泉に浸かりたい気持ちが強いですから、正直何であんなちっぽけなスネイルのせいで、こんなこんこんと湧き出るお湯がほぼ無駄にされている、っておかしくない?!と思うのだ。環境とか絶滅危惧種とかは温泉狂の前には邪魔くさいものとしか思えないのだ。

しかしこう言う考えが地球を温暖化や滅亡に導いているんだろうな、自分への影響が直接見えないから、守ろうとしない。カナダへ来た時、雌の蟹の捕獲は禁止されていることを知った時も驚いた。鮭漁も管理されている。スポーツハンティングにも沢山の規制がある。プラスチックの使用が禁止されたり生ゴミで堆肥を作ったりと、エコ感覚は浸透している。日本人的な考えを捨てなくちゃ、とコンコンと湧く温泉を観ながら考えたのだ。

冒頭写真:こちらも外の源泉。石灰成分で白くなっています。


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2 コメント

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Unknown (ソフィー)
2022-03-24 22:32:21
北海道にもありました
お湯の滝に珍しい微生物がすんでいるところが!(名前を忘れちゃった、知床のカムイワッカではないところです)何年か前にやっと保護されるようになり、入浴禁止になりました。きっとどこかにまだあると思います
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Unknown (missy0806)
2022-03-25 00:53:08
やっぱり、日本にもありましたか?!きっと人間が一番最後にこの地球に生まれたくせに我が物顔で、やりたい放題。地球が長生きできるように生態系の研究や保護をしていかなければならないんですよね〜
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