走るナースプラクティショナー ~診断も治療もできる資格を持ち診療所の他に診療移動車に乗って街を走り診療しています~

カナダ、BC州でメンタルヘルス、薬物依存、ホームレス、貧困層の方々を診療しています。登場人物は全て仮名です。

耳掃除

2017年03月23日 | 仕事
今回の内容はちょっとえぐいかも。要注意。

日本ではおなじみの耳かき。欧米ではしないって知ってますか?耳の中に異物を入れることは非常に危険な事とされています。

何故だかは知りませんが(でもだいたい想像はつきますが) アジア人の耳垢は乾燥していて、欧米人は脂っぽいねっとりタイプ (体臭も違うでしょ。誰かが言っていたな、白人の毛穴の大きさを。アジア人は肌がきめ細かい)。

なのでシャワーやプールなど耳の中が濡れる時、耳垢は水で押されて自然に出てくるもの。だから耳かきの必要がないのだ。

しかし寝たきりになったり、シャワーをしない人(活動域が減って清拭だけする人)は耳が濡れるチャンスがなく、耳垢が溜まってしまう。耳垢が溜まれば耳の聞こえが悪くなる。

で、そういう時にする処置が Ear Syringe。耳のシリンジ(注射器)と言います。私はこの処置を患者にする事が大嫌いです。気分が悪くなります。

長年、耳の中に停滞したものはカチカチになっている事が多く、処置の前、最低でも1週間オイル(ミネラルオイルが一番。買えなければ料理用のオイルでも)を数滴耳の中に垂らして垢の塊をふやかし続けます。

医療者は大きな、象に注射するような大きなシリンジ (もしくは耳用の水スプレー。私はこっちが使いやすいので好き) で耳に体温と同じ温度の水を注入します。そうすると次第に崩れ出して、ごっそり出てくるのです。

これが気持ち悪いぐらい巨大で、出てきた瞬間吐きそうになります。だいたい患者はそれを見て喜びます。大きさに満足し、あーよく聞こえる!ありがとう!!!と 時には2〜3週通ってもらわないと出てこない難物も。

ああああ、こうして書いていても胃がひっくり返りそうになる。気持ち悪!

私はやっぱり縁側で膝枕しながらする日本の耳かきが好きですわ。

こちらがそのシリンジ



私はこちらのスプレータイプを好んで使います。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。