走るナースプラクティショナー ~診断も治療もできる資格を持ち診療所の他に診療移動車に乗って街を走り診療しています~

カナダ、BC州でメンタルヘルス、薬物依存、ホームレス、貧困層の方々を診療しています。登場人物は全て仮名です。

なぜ疑われるのか

2016年02月08日 | 仕事
昨日の続き

わかってます。わかってるんですけど、どこへ行ってもこの薬を飲んでるっていうと、まるで薬物使用をしているかのように扱われるんです。

この薬以外に効く薬はないんですか?と彼女は泣く。

ないわけではないが、効果は個人差がある。それに薬代が高い。普通の保険はカバーしていない。

お金はいくらでも出します!

んん~、でも注意欠陥多動性障害治療の一番のオススメ薬は彼女が服用しているもの。それにアメリカの精神科医が勧めているものもその薬だし、、、。次回診察へ行った時に精神科医に相談してみてはどうでしょうか、と。

で、彼女のその薬は私のサポート医師に出してもらわなければならない。それを伝えるとやはりサポート医師の態度が、、、、

絶対避けられないよなー、疑われるのが。言い方や態度を変えてもチェック項目は同じだし。ポイントは押さえておかないと。

今の仕事を始めて(正確には学生中から)耳にタコが出来るほど聞かされた言葉がある。

If you are treating a woman, consider she is pregnant until proven otherwise.

妊娠検査が陰性とわかるまで全ての女をどんな年齢だろうと妊娠してると思って治療しろ。という事だ。妊娠に気づかず、妊娠/胎児に影響を与える治療をする事は断固避けなければならないからだ。

今の仕事では
If s/he is on controlled drugs, think s/he is substance user until proven otherwise.

彼女には悪いが、これだけは曲げられない医療者のモットーなのだ。



ウイスラー スキー2日目。Peak2Peak と言うゴンドラに乗ってブラッコム山へ渡りました。このスキー場は2つの山をまたいで作られていて、それを繋ぐのがこれ。全長4.4km、標高1662m地点を結んでいます。サスペンションタイプのゴンドラでは世界最長。底がガラス張りになっているものもあります。今朝は生憎の雪で山の景色は見えませんでしたが、晴れの日は大パノラマを見る事が出来ます。

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