走るナースプラクティショナー ~診断も治療もできる資格を持ち診療所の他に診療移動車に乗って街を走り診療しています~

カナダ、BC州でメンタルヘルス、薬物依存、ホームレス、貧困層の方々を診療しています。登場人物は全て仮名です。

オーバードースの原因 その2

2016年07月14日 | 仕事
昨日の続き。

ODを起こす原因には色々ある。昨日書いたように他の薬とのコンビネーション。

摂取ルートを変えた時。内服から湿布薬へ。内服から注射薬へ。吸入から注射薬へなど。

体調の変化。私の患者さんで多いのは刑務所に入所したり、病院に入院したりすると違法薬物が使えないので、その期間に使用していないのに入所、入院前と同じ量を使いODになるケース。他にも肝炎や腎臓炎にかかって解毒機能が低下していつもの量でもODすることもあります。

そして最後に投与量。

昨今は高濃度の物を本人に知らせず売りつけたりするため知らず知らずのうちに高用量を摂取してODと言う事も。違法薬物は製薬会社で作られる薬物と違い、工場で精密な機械を使って作られているわけではありません。家庭で使うミキサーとかボール、はたまたお風呂の浴槽などを使って作られます。なので良く混ざっておらず、同じ量だと言っている薬物を調べてみると、一個は半分以上麻薬でもう一個は麻薬の成分が微量だったりします。バンクーバーで昨年少年2人が一錠を半分にして使用し、1人だけODにより死亡しました。一錠の中でさえ良く混ざっていない薬が偏っていたのだろうと推測されました。2人とも初回使用でした。

麻薬を正規のルート(理由があって処方箋で薬局からもらう) で服用する場合と違法ルートで服用する場合には大きな違いがある事を忘れないでください。




末娘が私の母校の小学校に体験入学をしています。1日目にしてい友達ができて学校帰りに遊びに行ってしまいました。言葉や習慣が違っても子供は子供。打ち解けるのは早いものです。

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