和更紗。
古美術品は指標となるものがあれば年代特定しやすい。
現在把握されているものというのはほとんどそういう年代が記されている資料が基になっているわけだ。
本品は明治31年の日付のある裏打ちがあったもの。
更紗はおおまかに大正更紗といって売買されるが、
明確にこれは江戸、これは明治、これは大正といえるひとはほとんどいず、
古裂専門の古美術商くらいである。
金襴の裂についても同じで、
日本のものか渡りのものか、
それがいつの時代の物か、なかなか判別できるひとは少ない。
そのへんの露天商ならば「古いと思うよ〜」という程度。
(もちろん各国のオークションで売買しているような方々は別ですが)
当方も何となく明治かな、くらいにしかわからない。
そういう意味でこの裂はありがたかった。
ご売約済み。