ルソンの壺
と書けばおわかりになりやすいかという意図でこのタイトルです。
14世紀頃の中国南部沿岸部で制作されたこれらの焼物は東南アジア向けのものだったそうです。
堺商人がフィリピンから渡り持ち帰り、利休を通じて秀吉に献上されたというのが定説です。
ほとんどは耳付きだったようですが、フィリピン国立民族博物館の画像(1600年沈没のサンディエゴ号船載品)をみると、
これと同型とものも確認できます。
陶胎を磁器のように堅くやきあげたもので、
本品も短時間の水漏れテストはパスしています。
古い時代に日本に伝来し、使用されてきたのか、
そうでないのかは判断ができませんが、
多くが海揚がり品で肌もカセているのに対して、艶やかな肌を保った本品は、
古い時代に伝来したものだとも考えられます。
時代がさがるとろくろになりますが、本品は紐づくり、さらに被せ焼の跡が肩にあります。
画像の通り、口縁の小欠け含む、ボディの窯キズ等あります。
口径 約10センチ前後
高さ 約25センチ前後
胴最大径 約20センチ前後
実物と画像とでは多少色合いが異なる場合があります。
古いものですので、画像と説明文にない傷等ある場合があります。
サイズは「前後」と記載の通り、多少の誤差を含みます。
1-4枚目画像、撮影光源による反射がみられます。