こんなに楽しい!みやび流押絵

各教室での押絵の作品や、道端で出会った季節の移ろい、クスッと笑えるテーマもありますよ~

安らかに

2008年04月21日 | 悼み

昨日、また一人、親しい友が旅立ちました。
幼稚園、小学校といっしょで、3~4年の頃は、ほとんど毎日、彼の家で遊んでいたように思います。
勉強は得意なのですが、スポーツが・・・
そんな彼の為に、やんちゃ印の私がドッジボールの特訓をビシバシやるのを、目を細めながら喜んで下さっていた温かいお母様。
私は当時、よく風邪で休んだり、腸炎で入院したこともありましたが、そんな時は毎日、きれいな字で写してくれたノートと、世界文学全集を持ってお見舞いに来てくれる、ほんとに優しい男の子でした。
中学はお決まりのようにN中へ。それからは会うことも無く、2000年の同窓会で35年ぶりの再会でしたが、穏やかな優しい人となりは、昔と少しも変わらず、上智大学の心理学科で教える立場になっていました。
音楽をこよなく愛し、慈悲深い人柄は、病魔をも憎むことなく受け入れたのでしょう。
私達には、そのことを受け入れる辛さが与えられて・・・
篤い信仰心とお優しいご家族に見守られながら、若すぎる命を召されてしまいました。
みやび流のHPを立ち上げてくれた同じく同級生が、応援の言葉を彼に依頼して書いてもらってましたので、ここにご紹介して、心からの感謝を捧げ、安らかに眠られんことをお祈りしたいと思います。

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          応援しています
私達が幼い頃お正月の羽子板を通して知っていた押絵の世界。これに魅せられ、押絵を芸術の域まで高められたのが松甫さんのおばあ様の初代小西絹甫さんでした。

押絵の製作は気の遠くなるような根気と複雑な手順を必要とし、大作になると一万個にも及ぶピースを貼り合わせるとのこと。しかし出来上がった押絵は、そのような苦労を感じさせることもなく、華やかさの中にも、綿でふっくらとふくらんだ素朴さとあたたかさをもっています。

「みやび流押絵3代目家元・小西松甫」などと聞くと何だかいかめしいけれど、私達小学校のクラスメイトにとっては、元気で活発に校庭を走り回っていた小西松恵さんのイメージが強烈です。

松恵さんの作品を拝見すると、おばあ様以来の伝統を受け継ぎつつも、現代的な感覚やユーモアのセンスも感じられて彼女らしいなと思います。

一つの芸を受け継ぎ伝えていくことは、私達の想像できない苦労もあることと思いますが、よき伝統の中で独自のセンスで味付けしながら、今後も意欲的な作品を発表していかれるよう、皆で応援しています。


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明田芳久 上智大学心理学科社会心理学研究室
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