仕事が終わって、午後2時から国立文楽劇場での「文楽素浄瑠璃の会」を観に、あ、聴きに行ってきました。
近鉄日本橋駅で下車して、黒門市場を通って劇場へ向かいました。
入り口にビリケンさん。
最近、店頭でいろいろ食べさせる店が増えましたね。
外国人観光客が増えたせいですかね。
文楽鑑賞を始めたころは観光客なんてほとんどいなかったのに。
文楽劇場に着きました。
芝居絵はどんな感じなのかと思うと、この前まで行われていた夏休み公演のものでした。
劇場1階にある文楽人形の展示。
左の大きな首は以前平城宮跡でのイベントに出ていましたね。
右側のは「くいだおれ太郎」ですね。
今は閉店した、道頓堀の飲食店「くいだおれ」の創業60周年記念で作られた人形です。
制作時に桐竹勘十郎さんがこの人形で「寿式三番叟」を舞われました。
これが登場する芝居は、あったのでしょうか?
スタンプもこの前の「文楽若手会」でも使われた文楽劇場のスタンプでした。
ちなみにこの絵を描いたのは桐竹勘十郎さんです。
プログラム、内容が簡素なので、(見どころとあらすじ、床本だけ)350円と激安。
劇場に早く着いたので、大和西大寺駅の駅ナカで買ってきた昼食代わりの「柿の葉寿司」を劇場2階でいただきました。
JR五条駅、近鉄奈良駅ちかくの商店街にもショップがある「たなか」の柿の葉寿司です。
劇場内です。
文楽と言えば、この舞台の右側に出語り床があって、そこに義太夫と三味線、
正面の部隊で人形が遣われるのですが、
今日は「素浄瑠璃」ということで出語り床は撤去されていて、
正面の舞台に屏風をバックに義太夫と三味線が登場します。
今日の演目は
冥途の飛脚 淡路町の段 豊竹咲太夫 鶴澤燕三
菅原伝授手習鑑 桜丸切腹の段 竹本千歳太夫 豊澤富助
源平布引滝 松波琵琶の段 竹本津駒太夫 鶴澤藤蔵
このなかで「松嶋琵琶の段」初めてです。なので、今日の目的はこれ。
津駒太夫はちょっと苦手だったのですが、何故か今日は感動しました。
しかしなんといっても藤蔵さん、凄くよかったです。大熱演。
途中琵琶の音を三味線で出すのですが、三味線の糸の下に駒を二つ掛けます。
すると少し頼りない音となります。
その後駒を外して本来の三味線の音となってからの演奏、ドキドキしました。
隣のおじさん、ノリノリで体を左右にふっています。
しかし、折檻されている娘を前に、松波検校と名乗っている源氏方の多田蔵人行綱。それを悟られないように琵琶を演奏します。
敵方の仕丁(実は平家方の難波六郎)が「内心に愁いあれば音律に顕はるゝ」と琵琶を演奏させられるからなのですが、
これって「壇裏兜軍記」の阿古屋の琴責めと同じですよね。
歌舞伎ではもう「壇裏兜軍記」はもう上演されないんでしょうか?
舞台上で琴、三味線、胡弓を実際に演奏しないといけないですから。
自分は歌右衛門、玉三郎で観たことがありますが。
次の文楽公演は11月。
劇場で貰えたチラシ(左)と、貼られていたポスター(右)。
それぞれに移っているのは「八陣守護城」の加藤正清と、「心中宵庚申」のお千代ですね。
本公演ではそれぞれ吉田玉男さん、桐竹勘十郎さんが遣う予定です。
芝居が跳ねたのは午後6時ちょっと前。
座って帰りたいなぁと思ったので、なんばウォークを歩いて大阪難波駅まで。
くじらパーク。
駅のホームに降りると、ちょうど奈良駅快速急行がやってきて、ギリギリ座ることができました。