2・20
ARDナイトコンサート(I)
向こうは夜中でもこちらは8時間の時差があるから
朝8時。たまたま20番入っているから録音して後で
聴こうと思っていた。
番組自体、録音日時がわからないもののLIVEと
CDなどの音源から選曲して放送している様だ。
1つの番組が2時間それを4コマ8時間。夜中じゅう
放送している。クラシック音源の豊富さ。
尽きることはないようだ。バロック以前から
近代まであり、番組表だけみても知らない作曲家や
作品の方が当たり前に多い。
今回もゲルンスハイムなどはそうだったし、
聴かなければ今後一生出会うこともなかったかも
しれない一期一会の出会いもある。
・モーツァルト: ピアノ協奏曲 ニ短調 K.466
(アンドラーシュ・シフ、ピアノ;ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団)
なかなかコクのある20番。何回か聴き直してしまった。
シフの弾き振りなのだろうか。指揮者名が書かれていないけれども。LIVE
・ブラームス: "Nänie",(哀悼歌) op.82
(ベルリン放送合唱団;ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団:
クリスティアン・ティーレマン)
ドイツ・レクイエムなどとは違い15分ほどの作品。
混声四部合唱とオーケストラのための楽曲で、
彼の友人の逝去をきっかけとして作曲されたという。
重厚なハーモニーをもつ作品。LIVE
・シューベルト: 交響曲ロ短調 D 759 - "The Unfinished"
(ベルリン・ドイツ交響楽団:ケント・ナガノ2000-2006首席指揮者)
これも整った演奏。ロマン派を感じさせるもの。
・ハインリッヒ・シュッツ Johan Helmichの小説: "Herren känner de
fromas dagar"(Berit Norbakken Solset、ソプラノ;RIAS室内合唱団;
古楽ベルリンのアカデミー、Olof Boman)
合唱曲。古楽のようなある種正統的な響きの、メロディー・リズム・
ハーモニーをもったものだった。LIVE
・フリードリヒ・ゲルンスハイム(1839年‐1916年)
:チェロ協奏曲 ホ短調 op.78
(アルバン・ゲルハルトVc;ベルリン放送交響楽団:ハンヌ・リントゥ指揮)
エドワード・エルガー(1857年 - 1934年)と被る。エルガーも
ホ短調のチェロ協奏曲。
こちらは1918年に作曲された。ゲルンスハイムの方が先に
あったと思われるが、世に出たのは2000年代になってから
蘇演されている。3楽章形式14分程度の作品。
短調の旋律から始まり、最後は長調で終わるというある意味正統派。
始めはエルガーのチェロ協に雰囲気似てると思ったが、こちらが先だった。
チェロも良く歌い、ゲルンスハイム自体、「ナチスによるホロコーストの
時代を境に、彼の曲が演奏されることは、ほとんどなくなりました。」
「実は第二次世界大戦中、ナチスはユダヤ人作曲家の演奏を禁じ、
楽譜も焼却していました。」(幻の曲 戦争で失われたユダヤ人の
音楽を今に)NHKWEB
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20231102/k10014244271000.html
というように彼の作品自体どれだけ世に残っているかわからない
状況もあったため、このように録音で聴けることは少ない。
チェロのいいとこのエキスを持った曲のように思え、
コンサートにかけても短いけれど、十分通用するものだと思えた。