もじもじ猫日記

好きなこといっぱいと、ありふれない日常

「ストロベリーショートケイクス」

2007-01-20 20:36:15 | 映画
名画座にて。

「tokyo.sora」みたいな淡々としたオンナノコ達の日常なのだろうか、
池脇千鶴の乗ってるスクーターかわいいなぁ、
なんて予備知識をあまりいれずに観た。

冒頭、男の足に本当にしがみついて引きずられる里子には笑えたのだが、
デリヘルで働く秋代が出てきたあたりから、
イタイイタイイタイ
ひりひりする。
アタシはもうあんなオンナノコなお年頃ではないはずなのだがね。

里子が一番かわいいじゃないか。
拾った石コロに「恋がしたいです」なんて祈るとこなんて。
背中に羽を背負っているし。
ああ、あのジャケットかわいい。

ちひろは作戦が見え見えなんだよな。
そんなにしたいんだ、結婚。
彼氏が神様ってそれは欲しいものを買ってくれるとかそんなことじゃん。
そんなんでいいから結婚したいなら、もっと上手くやりなさい。
中途半端だ。
「ちひろちゃんて結婚に向いてるタイプだね」
なんて言われて喜んでんじゃねえよ。

塔子の食事場面のテーブルを見ただけで
『過食かぁ』と思った。
脈絡のない食べ物の羅列。
病んでいるんだなぁ、売れてるイラストレーター。
アタシの心もひりひりする。
やっと描けた神様のイラスト、
そのきっかけになった拾ったトマトを食べている時だけはおいしそうに食べていたのに、
「結構いいですね」ってこの女
『結構ってなんだよ』
アタシも思ったさ。
吐かないで、お願い吐かないで。

秋代はなんでデリヘルなんてやってんだろ。
好きな人じゃなきゃ誰に抱かれても同じだから?
棺おけに寝起きって、棺おけってハンズで買えるのか?
嘘をついてじゃなきゃ会えないキクチ。
友達でいいからずっと側にいたい。
キクチに触りたいけど触れない。
「冗談はよせ」って言われたら全部終るから。
その時世界が終ってしまうから。
キクチ、お前絶対気がついてたよな、
秋代の気持ち。
アタシだったらアタシだったら、ああイタすぎて考えられない。
病院で日にちを数えていた秋代に
『やっちゃえ』って思っていた。
そうしたらキクチには会えないけど生きてゆけるもの。
だからラストは予想通り。

ハムスターは死ぬわベタは死ぬわ、
おお、店長も死んだな。
オンナノコ達の代わりに死んだものたち。

インテリアやお洋服がかわいい。
里子のアパートなんざ古いけどいいじゃん。
あの石ころをおいた丸い窓がステキ。
でもあそこ間取りからいったら隣の壁じゃないのか?
秋代の和室もいいなぁ。
里子のファッションが一番好き。
そして下着が「おおっ」てカンジで、
スタイリストさん良い仕事してます。

窓がいっぱい出てきたなぁ。
時には世間から隔絶されている象徴に、
逆に世間に開いている象徴に、
うまいこと使われていた。

塔子はちひろが好きだったのだろうか?
里子は秋代が好きだったのだろうか?
友情とはちょっと違う愛情を感じたのだが。

とにかく
今思い返しても
イタイイタイイタイ
ひりひりする。
ガールズムービーとか簡単に分類しないでくれ。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする