もじもじ猫日記

好きなこといっぱいと、ありふれない日常

「リトル・ミス・サンシャイン」

2007-03-17 23:37:08 | 映画
3/9鑑賞

壊れた家族の再生、というとありがちだけれど、
とにかく壊れっぷりがユニーク。

ミス・コンで優勝したいと思っているオリーブは、
特に美しいわけでも習い事をしているわけでもない。
父親は”負け犬”と”勝ち馬”で人生を区別していて、
”勝ち馬”になる独自の理論で一発当てようとしている。
母親は家族を愛しているけど、忙しさのあまりか
家事は手抜きばかり。
兄はそんな親に失望して、
夢に向かうために黙々と身体を鍛え、無言の行をしている。
ファンキーなおじいちゃんはジャンキー!
老人ホームを追い出された理由は、さらに・・・。
そこにやってくるオジさんは、ゲイで失恋の為に自殺未遂。

オリーブがミス・コンに出ることになって、家族はみんなで小型バスで旅に立つ。

無邪気にダンスに使う音楽を聴いているオリーブの周りで、
家族の綻びはどんどん広がってゆく。
でも、走りがけしないと進まないバスに乗り続けるって、
それがすでにオカシイんですけど、あは。

出版の話が失敗に終るあたりから、
好かんタイプだったパパがどんどん壊れ始めて、人間らしくなる。
そして、絶倫のグランパを襲う悲劇から
大暴走し始める。
何気ない遊びから夢を打ち砕かれたお兄ちゃんによりそうオリーブなど、
悲しいことが起こるのに笑えるってストーリー作りが秀逸。

が、
あの子供のミス・コンの気持ち悪さはなんとしたものか。
大人を(それも男好みの)小さくしたような、
肌の露出や化粧をした子供たちが、
歌ったり特技を披露するさまのグロテスクさ。
アメリカってやっぱり病んでるよ。
そこでオリーブが披露するダンスが傑作!
さすがジャンキーじいさんの仕込んだ技なだけある。
オリーブに邪気がないだけに大笑い。

さらにアメリカよのぉ、と思ったのは
遺体の扱い方。
かの地では、魂抜けると身体はモノなんですね。
はっ!ネタバレ?
コメント
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