もじもじ猫日記

好きなこといっぱいと、ありふれない日常

「お父さんと伊藤さん」

2016-10-27 23:27:16 | 映画
2016.10.20

ほのぼのしてる、のかと思ったら
結構シビアなことも起きて
なるほど、タナダユキが監督か。
主題歌も『民生くんみたい』と思っていたらユニコーン!
というぐらい少ない情報で映画館へ。


彩がコンビニのバイトで知り合った伊藤さんは冴えないおっさん。
20歳も年上の54歳。
成り行きで暮らし始めたようだが
波風のない老夫婦のような穏やかな暮らしをしていた。
今どき二人ともバイトだからといって、先行きを心配したりしない
マイペースな二人の生活に
いきなり彩のお父さんがやってくる。
同居していたお兄ちゃんのお嫁さんがノイローゼになってしまうくらい
頑固で自己中な元教師。

長男はそんな父に一人暮らしもさせられず
もちろん施設にも入れたくないという世間体と優しさで
右往左往するばかりだが
彩は、子供の時とは違うと言いたい放題。
一緒に暮らすなんて冗談じゃないけれど
伊藤さんが嫌がらずに受け入れてしまったので
狭いアパートで3人暮らしが始まってしまう。


伊藤さんは今はのんびりした給食のおじさん(アルバイト)だが
「尾行するときは靴を見て」
「お父さんの携帯で居場所を特定してくれる友達がいる」
などなど
昔何をやっていたのか気になる。
そして、
家族の問題は家族で解決してください。
突然キリリと宣言して立ち去る。
そのギャップがリリーさんにぴったりです。

お父さんが大事にしていた小さな段ボールの中身の不思議。
人生のままならさ。
自分がして来たことだけが自分を救うという真実。


藤竜也が選ぶ脚本が、ただの親子話のわけがないか。
そういう面白さでした。


雷が落ちた時、音が大きすぎて「ひゃあっ!」となったよ。
コメント
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