花の名前・木の名前・名前の由来

草花や木についている名前の由来。誰が付けたか分からないけど、知って納得のもの、「?」のもの、いろいろあって、面白い。

ショウジョウバカマ(猩猩袴)・カンザシソウ(簪草)

2008年10月16日 | 草花・植物

☆.:*:・''・:*:.☆.:*  ショウジョウバカマ・カンザシソウ  常緑ユリ科ショウジョウバカマ属☆.:*:・''・:*:. 

平地から高山まで広く分布する。花期は生育地により3月から7月までと長いが、「晩春」の季語。
花の数は3~10個。花の色は濃紫から淡紅色までいろいろ。九州に自生する筑紫猩猩は、白が多い。
猩猩色の時期が過ぎても、散ることがなく、きれいな花形を保ったまま庭を賑わせる。開花後も茎はかなり伸び続ける。

≪別名≫ カンザシバナ(簪花)。ただし、「キブシ」も「カンザシバナ」の別名を持っている。

≪名前の由来≫「猩猩」は、中国の想像上の怪物で、形は猿に似て、顔は人のよう。酒を好み、赤面赤毛をしている。花の色が猩猩色。また、能装束の赤い頭の毛に見立てたともいわれる。、下に広がった葉を「袴」に見立てた。  
2007/4/10撮影(仙台市)                      2007/6/24の花

  

    


「猩々緋」は、染色で黒みがかった濃い赤を指す。
「猩々菅(ショウジョウスゲ)」は「カヤツリグサ科」の一年草。赤茶色の花が咲く。
「猩々草(ショウジョウソウ)」は、「トウダイグサ科」の一年草。最上部の葉が赤く花のように見える。
「猩々木(ショウジョウボク)は、クリスマスの時期によく見る「ポインセチア」のこと。

ショウジョウバカマの挿し芽≪挿し芽≫園芸書で「挿し芽可能」とあったので挿してみた頂上部や、地際にたくさんの不定芽が出来たが、頂上部のものは枯れ、地際からの芽が育っている。

2007/9/30
                                           


ニリンソウ・イチゲ

2008年10月16日 | 草花・植物

・━★::ニリンソウ(二輪草)・イチゲ(一華)キンポウゲ科イチリンソウ属::★━ 

春に芽を出し、清楚な花を付け、葉が消えるまで、僅か2か月足らず。残りの夏、秋、冬の長い期間を地下で眠り続ける。
「イチリンソウ属」の仲間には「二輪草、三輪草、蝦夷姫一華、雪割り一華、東一華、菊咲き一華」がある。

≪ニリンソウの別名≫  ソババナ、ヤマソバ(地方によってはエンレイソウをヤマソバと呼ぶ)

≪名前の由来≫
イチリンソウ(一輪草) :名前のとおり、一つの茎に一輪の花を咲かせる。
ニリンソウ (二輪草) :   〃            二輪    〃
サンリンソウ(三輪草) :   〃            三輪    〃

イチゲ    (一華)  :これも名前のとおり一つの茎に、一つのを咲かせるが、その気高さを持った花の様子から「華」を使ったと思う。

  
  2007/4/27仙台市 ニリンソウ                2007/4/3仙台市キクザキイチゲ

 ◆◇◆◇◆◇◆一華◆◇◆◇◆◇◆
「一華(一華)五葉を開き、結果自然(じねん)になる
開くのは心の花。結果は清浄無垢な心。

≪山菜 ≫ 
ニリンソウは、地域によっては、束ねて「山菜」として売られているらしい。癖も苦味も無く、しゃきしゃきとして美味しい。葉と茎をおひたしや汁の実にする。ただし葉は、猛毒として知られる「トリカブト(キンポウゲ科)によく似ているので、採集に当たっては、十分注意しなければならない。