行雲流水

仏教をテーマとした記事を掲載しています。

山田無文老師が学歴社会を語る

2011年12月27日 | 禅の心
○今日の世の中、道徳というようなものはどこにもありません。「この道を行け」という人間の道はどこにも示されておりません。

○が、今の世の中にもたった一つ「道」があると思うのです。みんながわけもわからず追い立てられておる道がたった一つある。

○それはどういう道かというと、はなはだ皮肉な言い方のようですが、進学コースという道です。

○今の世の中にはこの道しか道はありません。

○何のためかわからないが大学くらい出なければという道が一つあるだけです。

○だいぶ前ですが、浩宮様が学習院の幼稚園へご入院になったとき、「宮様無事合格」と新聞に書かれておりました。まさか宮様が不合格になるはずはなく、また不合格にするようなこともあるまいとおもいますが、試験があるからにはやっぱり「無事合格」と書かなければなりますまい。幼稚園に入るのに試験があって、三倍強の競争率ということでした。もっとも、宮様がお入りになるというので志願者がふえたかもしれませんが、三人半に一人しかとらなかった。

○大学、大学と言って、教育ママは真剣になって子どもを追いやるけど、どんな立派な人間になるかといったら、最後は親を自殺に追いやるような人間になってしまうのです。

○今日の世の中、秀才から鈍才にいたるまで、人生の価値を見失った野獣の道をばく進しているように見受けられます。

○学歴のいかんにかかわらず、人間として恥ずかしくない立派な生活をしたい。そういう信念を若いみなさんに持ってほしいと思うのです。

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