『水五則』講話(4)
「みずから 潔うして 他の汚濁を洗い、清濁あわせいるる量あるは 水なり」
世の中を渡っていくためには、公正であり、不正をはたらかないことが大事です。公正さは、水が水平を保つ如くであり、不正をはたらかないのは、山から流れてくる水が純粋であるが如くです。しかしながら、人生、あまり潔癖すぎてもうまくいかないものです。「水清ければ魚住まず」というように、心が純粋すぎ、潔癖すぎると、人が寄りつきにくくなり、またみずから人間関係にも疲れていきます。最近、マスコミやインターネットなどで、過剰な正義をふりかざす人が多くなったように思います。もちろん、正義は大切です。「過ぎたるは及ばざるがごとし」で、小さな事を大げさに騒ぎ立てる風潮は、人々の心を殺伐とさせてしまいます。人の失敗や欠点に対してあまり攻撃しすぎると、人間関係がうまくいくはずもありません。「清濁あわせいるる量は 水なり」で、川を流れる水は、流れていくうちに、澄んだり、濁ったりしながら大海に出て行くものです。また、水には微量でも無機物質を溶かし込んでいることにより、植物を育て、生命を育てていくことができるのです。人間も清らかすぎず、濁り過ぎずの方が、人とうまくやっていくことができるのです。
「みずから 潔うして 他の汚濁を洗い、清濁あわせいるる量あるは 水なり」
世の中を渡っていくためには、公正であり、不正をはたらかないことが大事です。公正さは、水が水平を保つ如くであり、不正をはたらかないのは、山から流れてくる水が純粋であるが如くです。しかしながら、人生、あまり潔癖すぎてもうまくいかないものです。「水清ければ魚住まず」というように、心が純粋すぎ、潔癖すぎると、人が寄りつきにくくなり、またみずから人間関係にも疲れていきます。最近、マスコミやインターネットなどで、過剰な正義をふりかざす人が多くなったように思います。もちろん、正義は大切です。「過ぎたるは及ばざるがごとし」で、小さな事を大げさに騒ぎ立てる風潮は、人々の心を殺伐とさせてしまいます。人の失敗や欠点に対してあまり攻撃しすぎると、人間関係がうまくいくはずもありません。「清濁あわせいるる量は 水なり」で、川を流れる水は、流れていくうちに、澄んだり、濁ったりしながら大海に出て行くものです。また、水には微量でも無機物質を溶かし込んでいることにより、植物を育て、生命を育てていくことができるのです。人間も清らかすぎず、濁り過ぎずの方が、人とうまくやっていくことができるのです。