もっちゃんのボケ防止日記

新型コロナウイルスに感染しないよう三密を避けて鳥撮りに嵌っています。

広島での生活日記(8月3日)

2016年08月15日 16時20分50秒 | 日記
 今日は曇り空だったが、朝から蒸し暑い。お盆のお墓参りで、実家に皆が集まった。勤めのある息子たちは出席できなかったが、雨もそれほど降らず、無事にお墓参りを済ます。墓地を見渡すと、墓参に来ている様子のないお墓も目立つ。最近は墓地を放置する人も多いと聞くが、皆で墓参りをしたので亡き両親も喜んでくれたことだろう。

 お寺の階段を降りようとしたら、孫がミンミンゼミがいるという。見ると、六地蔵の一つにセミが止まっている。ちょうど鼻のところに止まり、お地蔵様もくすぐったかろうにと思う。



 実家に戻り、楽しく会食する。今日は人数が少なく、子どもを入れても11人。それでも賑やかだ。子どもがいるということは、我が家の発展を示すもので嬉しい限りだ。

 今日は終戦記念日でもあるが、敗戦記念日だろうといつも思う。だが、原爆記念日と言い、終戦記念日と言い、日本人にとって忘れてはいけないのが戦争だ。参議院選で自民党が圧勝し、憲法改正が叫ばれている。今こそ、日本の未来を見据えて真剣に議論すべき時だろう。

 (8月3日のこと)

 広島で自由に動き回れるのも、今日が最後だ。そこで、今回まだ行っていない帝釈峡に行ってみることにした。

 家の前に出ると、電線にコシアカツバメと山鳩(キジバト)が止まっている。今日も晴れて暑くなりそうだ。義弟から車を借り、一人で帝釈峡に向かう。

 帝釈峡はカルスト台地が帝釈川によって浸食されてできた峡谷で、国定公園に指定されている。西城町の隣、東城町にある。

 県道26号線で約18kmと、それほど遠くないところにある。山道を登り、途中、八坂神社の看板を見る。鬱蒼と茂った森の中にあるので、野鳥がいるかと思って寄ってみた。かなり急な石段を上ると、社殿があった。いつものようにお参りを済ませ、周りの木々を眺めてみる。しかし、野鳥の姿はない。諦めて車に戻る。



 坂道を下り、帝釈峡の第2駐車場に入る。止まっている車は1台だけ。夏休みで観光客が来ていると思ったが、その時期ではなさそうだ。駐車場わきにある店で自転車を借りた。以前、孫たちを連れてきた時にも自転車を借りたことを思い出す。

 帝釈川に沿った遊歩道を走っても人影はない。直ぐに白雲洞があったが帰りに寄ることにする。



 鬼の唐門に着くと、中学生らしい女の子が写生をしている。自転車を降り、唐門に上がってみる。ここは崩れた石灰洞で、入口の部分が天然の橋になって残っている。高さ約8mの洞門を抜けるとひんやりとしている。野鳥の姿はなく、ハグロトンボがいた。

 遊歩道を先に行くと、青い鳥が目の前を飛び去って行った。慌てて後を追いかける。灌木の枝に止まったのでカメラを向ける。何とオオルリだ。光沢のある瑠璃色の実に美しい鳥だ。一度は出会いたいと思っていたオオルリに感激。しかし、カメラがなかなか言うことを聞かない。焦れば焦るほど、上手く撮影できない。何枚もシャッターを切ったが、ほとんどがピンボケになっている。実に残念な結果になってしまったが、美しい姿は瞼に焼き付いている。

 次に、雄橋に行く。ここは、川の浸食作用によってできた長さ90m、幅19m、高さ40mの日本一の天然橋だそうだ。「神の橋」とも呼ばれ、世界三大天然橋の一つで国の天然記念物に指定されているという。

 この場所は、妻と結婚した時に亡き義父が案内してくれた思い出の場所だ。あれから40年近く、いろいろなことがあったなと思い出しながら休憩する。河原の石にカラスアゲハがいる。見かけないチョウがいると思い、カメラを向ける。後で調べたら、オオムラサキのメスのようだ。

 自転車で行けるのはマスの養魚場があるところまでだ。その先に素麺滝がある。孫たちを連れてきたときには素麺流しをやっていたが、今はやっていないようだ。

 橋を渡り、山道を少し歩いてみた。木の上の方に鳥影を発見。急いでカメラを向けたが、逆光のために姿がはっきりしない。後で調べてみたら、コガラかハシブトガラのようだ。

 帰りに、白雲洞に入ってみた。入場料250円を払って中に入ると実に涼しい。中は明かりもあるが、滑りやすい。以前にも入ったことがあるが、鍾乳洞は私の大学時代の卒論のテーマだった。鍾乳洞にいる昆虫が研究対象だったが、真っ暗な洞窟の中を自分だけのライトを頼りに小さな虫を追いかけていたことを思い出す。

 見て歩けるところは200mほどだが、実際の奥行きははっきりしていないそうだ。鍾乳石や石筍、石柱がライトアップされている。

 中に家族連れが一組いた。子どもが寒いと言って、先に出て行った。洞窟を出ると、道端にヤマシャクヤクの群落があり、赤い実がついていた。

 次は神龍湖に行ってみようと思い、自転車で来た道を戻る。途中、数人の山ガール?とすれ違う。山の中の遊歩道を歩き、神龍湖に向かうようだ。

 自転車を返し、車に戻る。また山道を走り、神龍湖の駐車場に入る。土産物屋が数軒あるが、ふるさと産品直売所は閉まっている。他にもシャッターを下ろしている店がある。確か大きなサンショウウオがいたはずと思い探してみる。一軒の土産物屋の前にある水槽の中にいた。1mはあろうか。サンショウウオはじっとして動かない。写真を撮ろうとしたが、網が架かっていてうまく撮れない。

 お腹がすいたので、食堂に入る。老夫婦二人だけでやっている店で、お客はいない。壁にフクロウの写真が貼ってあった。聞くと、野生のフクロウを飼っている家があるそうだ。以前、テレビで放映したのを見たことを思い出した。でも、今年は1羽も来ていないとのこと。お蕎麦を食べて、湖の反対側にある駐車場に向かう。

 広い駐車場には、止まっている車が数台だけ。入口に駐車料金の表示はあったが、係の人の姿はない。そのまま車を降りる。

 神龍湖を巡る遊歩道を歩いてみたが、野鳥との出会いはなかった。神龍湖の水は澱み、とてもきれいとは言えない状態だ。その中を遊覧船が走っていった。赤く塗られた神龍橋から見ていたが、乗客は一人も乗っていなかった。神龍湖の水を蘇らせようという看板が立っていた。今、何とかしないと観光客も来なくなるだろうと心配になる。



 オオルリに出会えたことに満足し、帰ることにした。途中で道を間違えてしまい、総領という町に入ってしまった。カーナビが付いていないので、道路標識を頼りに何とか西城まで戻る。

 これで、広島での自由生活も終わりだ。